チェアマットは、床が傷つくのを防げるだけでなく、階下への防音対策にも役立ちます。チェアマットの素材や形状にはさまざまなものがあるため、選ぶのに迷ってしまう方も多いのではないでしょうか。この記事では、チェアマットの素材や選び方とおすすめの製品を紹介します。
チェアマットによく使用される素材には、ポリエステルやポリ塩化ビニル、ポリカーボネート、EVAなどがあります。以下に、素材ごとの特徴を説明します。
ポリエステルは合成繊維の一種であり、衣類や毛布、ベッドシーツ、登山ロープなどのほか、カーペットやラグにもよく使用される素材です。耐熱性や速乾性、防音性に優れています。
ポリエステル素材を用いたチェアマットは、カラーバリエーションが豊富なので、オフィスのインテリアに合わせて選べるのが魅力です。デザイン性に優れた製品も多く、マットそのものがインテリアアイテムとして利用できます。
カーペットタイプのような厚みのある製品なら防音性が高いため、キャスターの音が階下へ響くのを防止したいときにも適しています。また、厚みがあれば、床冷え対策としても有効です。
一方、カーペットやラグ仕様の製品は、素材の性質上キャスターでの移動がしにくいうえに、汚れたときの手入れが難しいというデメリットがあります。
ポリ塩化ビニルはプラスチックの一種であり、配水管や食品サンプル、壁紙、自動車のシートなど多彩な用途に活用されています。プラスチックゆえに硬質な質感が特徴で、半透明や透明、模様つきなど、さまざまなデザインのものが販売されています。
プラスチックならではの耐久性と耐水性があり、作業中に飲みものなどをこぼしても、布で拭きとればシミもつきません。また、リーズナブルな価格帯の製品が多いため、導入コストを抑えたい企業にも適しています。
開封後は、ポリ塩化ビニル特有のニオイがあるものの、使用しているうちに目立たなくなるため心配ありません。
ポリカーボネートは、ポリカーボネート樹脂を原料とするプラスチックの一種です。ポリ塩化ビニルよりさらに強度が高いプラスチックであり、なおかつ透明度に優れることから、自動車のヘッドライトカバーやカメラレンズなどにも使用されています。
耐熱性にも優れるため、床暖房を採用しているオフィスでも使用可能です。チェアのキャスターもスムーズに動き、オフィスの床を傷つける心配もありません。
一方で、高価格帯の製品が多い点がデメリットです。そのため、導入する数によっては大きな出費となるかもしれません。ただ、ポリカーボネートは耐久性が高く、長く使用できることを考えると、長期的にはコストの抑制も期待できます。
EVAは、Ethylene Vinyl Acetateの略です。エチレン酢酸ビニル共重合樹脂という合成樹脂の一種であり、サンダルの靴底やバスマット、パソコンケースの緩衝材など、さまざまな用途で使われています。
EVAは機能性に優れた素材です。軽量かつゴムのような弾力があり、加工のしやすさにも優れています。また、耐水性や紫外線への耐性もあるため、劣化しにくい点も魅力です。また、EVAを用いた製品は安価なものが多いため、導入コストも抑えられます。
一方で、防音性にはあまり期待できません。また、やわらかい素材ゆえに耐久性に過度な期待はできず、重量の重いチェアには適さないなどのデメリットがあります。
オフィスに合ったチェアマットを選ぶときには、サイズや厚み、素材、デザインなどをチェックしましょう。また、マットがずれないように、滑り止め加工がしてあるかどうかも確認が必要です。
チェアマット選びで重要なポイントとして、サイズと形状が挙げられます。使用しているチェアのサイズを考慮して選ばないと、椅子を動かしたときにマットの外に出てしまうおそれがあります。
また、移動範囲も考慮しましょう。椅子を使用しているときの移動範囲を確認したうえで、その領域をカバーできるサイズを選択します。
チェアマットの形状としては、スクエア型やT字型、サークル型などが代表的です。長方形のスクエア型は広範囲をカバーできる魅力があり、設置場所にあわせて柔軟に向きも変えられます。T字型は、幅が狭い部分をデスクの下へ挿しこめるため、必要最低限の範囲を効率的にカバーできます。サークル型はデザイン性に優れた製品が多い一方、移動できる範囲が限られる点に注意が必要です。
チェアマットの厚みを考慮せずに導入してしまうと、オフィスの床が傷ついたり、椅子で移動するときの音が階下へ響いたりします。マットを使用するメリットが半減するため、オフィスチェアの重量に対応できる厚みの製品を選びましょう。
10kg以下のチェアなら、1.5mm程度の厚みがある製品を選ぶと安心です。10kg以上の重量が重いチェアなら、2mm以上の厚みがあるマットがおすすめです。また、オフィスの防音性が低いため、キャスターが転がる音をできるだけ階下に響かせたくない、といったケースでは4mm以上の厚みをもつ製品が最適です。
床やキャスターの素材も、チェアマットを選ぶ際の重要な要素です。相性によってキャスターの動きが変わることを覚えておきましょう。
オフィスの床がフローリングなら、ポリ塩化ビニル素材のチェアマットがおすすめです。畳やクッションフロアなど、やわらかい床に敷く場合や、ナイロンキャスターの椅子を使用するのならポリエステル素材のマットを選びましょう。
カーペットやラグタイプのマットは、ループパイルの製品を選ぶとキャスターの動きを阻害しません。毛先を丸める加工を施したループパイルなら、繊維がキャスターに絡まる心配がなく、スムーズに移動できます。
オフィスのインテリアにマッチするかどうかも、チェアマット選びでは重要なポイントのひとつです。チェアマットが悪目立ちしないよう、全体の統一感を考慮しつつデザインを選びましょう。
オフィスの床が木製のフローリングなら、木目調のマットを導入すると雰囲気を壊しません。アクセントとして活用したいのなら、デザイン性に優れた製品を選ぶのもひとつの手です。
オフィスの雰囲気をなるべく変えたくないのなら、ポリカーボネートやポリ塩化ビニル素材でできた透明・半透明のチェアマットを選びましょう。透明度が高い製品ならマットから床がそのまま透けて見えるため、空間の印象や雰囲気を大きく変える心配がありません。
滑り止め加工が施されていない製品の場合、知らず知らずのうちにマットがずれるおそれがあります。その結果、いつもと同じ範囲を移動したにもかかわらず、マットから落ちてしまいオフィスの床を傷つけてしまうといった事態も発生しかねません。
チェアマットに滑り止め加工がしてあると、このような事態を回避できます。また、掃除機をかけるたびにマットがめくれる、といった煩わしい思いもしなくて済むため、滑り止め加工がしてあるかどうかを必ず確認しましょう。
導入したい製品があるものの、滑り止め加工が施されていないといった場合には、滑り止めシートを活用する方法があります。滑り止めシートは、ホームセンターなどでも入手でき、マットの下に敷くだけで滑りを抑えてくれます。
ここでは、オフィスに導入するチェアマット選びに難航している人に向けて、おすすめの製品をピックアップしました。価格だけでなく、機能やデザインなども考慮しつつ、自社にマッチしたものを見つけましょう。
塩化ビニルを素材に用いたチェアマットです。-10~80℃までの温度に対応できる耐熱仕様の製品なので、床暖房を使用しているオフィスに適しています。透明なクリアタイプゆえにオフィスの雰囲気を損ねる心配もなく、多彩なインテリアにマッチするのも魅力です。
また、汚れに強いのも特徴です。塩化ビニル製なので飲みものなどをこぼしたとしても、拭きとるだけで汚れを落とせます。
■本体価格(2023年9月時点)
¥2,860(税込)
※製品本体の価格です。カラー・オプションの有無などによって、価格は変動します。
塩化ビニルを素材に用いたチェアマットです。-10~80℃までの温度に対応できる耐熱仕様の製品なので、床暖房を使用しているオフィスに適しています。透明なクリアタイプゆえにオフィスの雰囲気を損ねる心配もなく、多彩なインテリアにマッチするのも魅力です。
また、汚れに強いのも特徴です。塩化ビニル製なので飲みものなどをこぼしたとしても、拭きとるだけで汚れを落とせます。
■本体価格(2023年9月時点)
¥2,860(税込)
※製品本体の価格です。カラー・オプションの有無などによって、価格は変動します。
素材にポリカーボネートを用いたスクエア型のチェアマットです。耐久性に優れているため、キャスターの転がりによる床材の傷つきを防げます。厚みが2mmあるため、10kg以上の重いチェアを導入している企業にもおすすめです。
マットの透明度が高く、オフィスの雰囲気を損なわないことが特長です。汚れが付着しにくく、もし汚れがついた場合でも簡単な拭き掃除で綺麗に保つことができ、メンテナンス性にも優れています。
■本体価格(2023年9月時点)
¥6,580(税込)
※製品本体の価格です。カラー・オプションの有無などによって、価格は変動します。
素材にポリカーボネートを用いたスクエア型のチェアマットです。耐久性に優れているため、キャスターの転がりによる床材の傷つきを防げます。厚みが2mmあるため、10kg以上の重いチェアを導入している企業にもおすすめです。
マットの透明度が高く、オフィスの雰囲気を損なわないことが特長です。汚れが付着しにくく、もし汚れがついた場合でも簡単な拭き掃除で綺麗に保つことができ、メンテナンス性にも優れています。
■本体価格(2023年9月時点)
¥6,580(税込)
※製品本体の価格です。カラー・オプションの有無などによって、価格は変動します。
ブラウンカラーを採用した、スクエア型のチェアマットです。ナチュラルな色合いであるため、フローリングを採用しているオフィスに適しています。
サイズは890mm×1400mmであるため、幅1000mm以上のデスクを使用している企業におすすめです。
■本体価格(2023年9月時点)
¥4,106(税込)
※製品本体の価格です。カラー・オプションの有無などによって、価格は変動します。
ブラウンカラーを採用した、スクエア型のチェアマットです。ナチュラルな色合いであるため、フローリングを採用しているオフィスに適しています。
サイズは890mm×1400mmであるため、幅1000mm以上のデスクを使用している企業におすすめです。
■本体価格(2023年9月時点)
¥4,106(税込)
※製品本体の価格です。カラー・オプションの有無などによって、価格は変動します。
T字型のチェアマットです。ポリ塩化ビニル素材を用いた製品なので耐久性が高く、汚れに強い特徴があります。T字型なのでデスクの奥まで挿しこんで使用でき、省スペースで設置できる点も特徴です。
木のあたたかみを感じられる木製フローリング調のデザインと、ブラックカラーの2種類をラインナップしています。
■本体価格(2023年9月時点)
¥6,325(税込)
※製品本体の価格です。カラー・オプションの有無などによって、価格は変動します。
T字型のチェアマットです。ポリ塩化ビニル素材を用いた製品なので耐久性が高く、汚れに強い特徴があります。T字型なのでデスクの奥まで挿しこんで使用でき、省スペースで設置できる点も特徴です。
木のあたたかみを感じられる木製フローリング調のデザインと、ブラックカラーの2種類をラインナップしています。
■本体価格(2023年9月時点)
¥6,325(税込)
※製品本体の価格です。カラー・オプションの有無などによって、価格は変動します。
チェアマットの導入にり、オフィスの床に傷がつくのを防ぐだけでなく、防音効果も期待できます。チェアマットを選ぶ際には、素材、厚み、デザインなどを検討し、自社のニーズに適した製品を選びましょう。
豊富な製品のなかからチェアマットを選びたい場合、アスクルがおすすめです。さまざまなオフィスアイテムを扱っているアスクルでは、チェアマットのラインナップも豊富です。自社にマッチした製品が見つかる可能性が高いので、ぜひチェックしてみてください。
編集・文・画像:アスクル「みんなの仕事場」運営事務局
制作日:2023年9月28日
2016年11月17日のリニューアル前の旧コンテンツは
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