デスクワークでは長時間同じ姿勢で座ることが多いため、腰痛に悩む方は少なくありません。この記事では、オフィスチェア用クッションの種類別の特徴や選び方、おすすめの製品を紹介します。オフィスに適した素材や機能を持つクッションを選び、座り心地を改善しましょう。

■オフィスチェア用クッションの種類別特徴

オフィスチェア用のクッションには、椅子の座面に置いて使用する「座面クッション・座布団」や、背もたれと背中との間に挟んで使う「背もたれクッション」、座面と背中の両方をカバーする「背もたれ付きクッション」、座面中心部に穴の空いた「ドーナツ型クッション」など、さまざまな種類があります。

●座面クッション・座布団

座面クッションは、椅子の座面に置いて使用するタイプです。椅子の座面が硬くてお尻が痛くなったり、座面から伝わる冷気が気になったりする場合に、手軽に利用できます。座布団として販売されている製品もサイズがあえば、同様の使い方ができます。

さまざまな素材の製品があり、種類も数多くあるため、用途にあわせて選びやすいのが特徴です。サイズのバリエーションも豊富で、オフィスチェアの大きさにあわせて導入できます。ホールド力が高い製品であれば、長時間座っていても疲れにくい利点があります。持ち運びやすいため、フリーアドレスを採用している企業にはおすすめです。

●背もたれクッションの特徴

背もたれクッションは、椅子の背もたれと背中との間に挟んで使用するタイプです。着席時の快適性の向上や疲労防止などの効果が期待でき、オフィスチェア用として販売されている製品のほかに、長時間同じ姿勢で使用するシーンを想定して設計された製品などもあります。

腰から背中までをカバーできる製品が多くを占めますが、なかには首のあたりまでをサポートしてくれるハイバックタイプの製品もあります。製品によって椅子への固定方法が異なるため、導入前に自社のオフィスチェアに使用できるかどうか確認することをおすすめします。

●背もたれ付きクッションの特徴

背もたれ付きクッションは、見た目が座椅子のようなタイプです。座面と背中の両方をカバーできるため、長時間のデスクワークでも快適性を保つことができ、正しい姿勢の維持にも役立ちます。なかには、床やソファで使用できる製品もあります。素材や搭載された機能にもよりますが、全般的に高価格帯の製品が多く、手軽に導入するのは難しいかもしれません。

●ドーナツ型（円座）クッションの特徴

ドーナツ型クッションは、座面の中央に穴があり、お尻への圧迫感を軽減する効果あります。特に、痔などでお尻まわりにトラブルを抱えている人に適しています。

近年は、機能性を追及したドーナツ型クッションが数多く発売されています。人間工学にもとづいて設計された製品も登場しており、姿勢の維持・改善、腰痛の軽減などの効果が見込めます。骨盤をやさしく包み込むようにサポートしてくれる製品や、低反発素材を用いて腰にかかる負担の軽減に有効な製品などもあり、用途やシーンに応じて選べます。

■オフィスチェア用クッションの選び方

オフィスチェア用クッションを選ぶときには、内部の素材や使用しているチェアとのサイズ感、機能性などをチェックしてみてください。

●内部の素材に注目してみよう

クッションに使用される素材はいくつかあり、それぞれ特徴が異なります。よく使用される素材のひとつが綿・ポリエステル素材です。数多くの製品に採用されているポピュラーな素材であり、高いクッション性と座り心地のよさ、価格の低さといったメリットがあります。一方、使用する期間が長くなると、クッション性が低下してしまうデメリットがあります。

低反発ウレタンもクッションの素材としては人気が高いもののひとつです。適度な弾力があって体にフィットしやすく、体圧を分散させやすい点がメリットです。ただし通気性に難があり、暑い時期にはお尻が蒸れる可能性があったり、洗濯できない製品があったりといったデメリットがあります。

正しい姿勢の維持に有効なクッション素材が高反発ウレタンです。低反発ウレタンに比べて弾力が強く、劣化しにくいというメリットがあります。洗濯できない製品や高価格帯の製品が多い点はデメリットです。

保温性に優れたクッションを求めるのであれば、マイクロビーズ素材を用いた製品がおすすめです。丸く小さなビーズが大量に詰め込まれたクッションは保温性が高く、体へのフィット感も高いというメリットがあります。デメリットは、長期の使用でマイクロビーズが劣化すると、フィット感が損なわれる点です。

●使っているオフィスチェアとのサイズ感を合わせる

サイズも製品によってさまざまです。クッションを導入したとしても、オフィスチェアとのサイズ感があっていないと、座ったときの安定感がかえって損なわれてしまい、座りにくくなったり、疲れやすくなったりしてしまいます。椅子からはみ出ている部分が多いと、姿勢が不安定になってしまうおそれがあるため、オフィスチェアの座面よりやや小さなサイズの製品を選ぶことをおすすめします。購入前にオフィスチェアの座面サイズを計測してから製品を選べば失敗しません。

●機能性にも考慮して選ぶ

機能性を備えたクッションも数多く販売されています。とにかく多機能な製品というよりは、使用するシーンにマッチした機能を持つものや、現状の課題解決につながりそうな機能を搭載した製品を選ぶことが重要です。

例えば、紐でオフィスチェアに固定できるタイプや、座面の裏側に滑り止めが付いている製品であれば、クッションがずれるのを防げます。立ったり座ったりの動作を頻繁に行う人は、このような製品を選べば、クッションのずれや座面からの落下を防げるため、便利です。

衛生面を気にするのであれば、カバーの脱着ができるタイプがおすすめです。汚れてもカバーを外して洗濯できるため、清潔さを保てます。清潔さは保ちたいものの、カバーを装着するのも面倒だという場合には、丸洗いできるタイプが最適です。

■おすすめのオフィスチェア用クッション

「オフィスチェア用クッション選びに時間をかけたくない」「おすすめのクッションを知りたい」といった人を対象に、ここではおすすめの製品をいくつかピックアップしました。気になる製品を見つけたら、製品詳細もチェックしてみましょう。

●＜トレードワン クッション ハニカムゲルクッション＞

●＜トレードワン クッション エルゴクッション＞

●＜イケヒコ クッション 円座 無地 シンプル＞

●＜無印良品 背当てにもなるやわらかマルチクッション＞

●＜アルファックス お医者さんの姿勢クッション＞

●＜コジット 腰痛対策クッション＞

●＜トレードワン ボディサポートシート ハイエンド＞

■おわりに

オフィスチェア用クッションを導入することにより、従業員の疲労軽減や姿勢の改善が期待できます。業務効率の向上にもつながり、オフィスにさまざまなメリットをもたらしてくれます。「アスクル」では、さまざまなタイプのオフィスチェア用クッションを取りそろえているため、自社にマッチした製品がきっと見つかります。

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編集・文・画像：アスクル「みんなの仕事場」運営事務局　
制作日：2023年9月28日