長時間デスクワークをすると、腰や肩に痛みや疲労を伴います。本記事では、まずデスクワークで疲れる原因を解説したうえで、椅子用クッションの導入が問題解決に貢献することを示します。さらに、疲れない椅子用クッションの選び方やおすすめ椅子用クッションも紹介します。職場の環境改善や業務効率向上にお役立てください。

■デスクワークの疲れ、原因は椅子にある？

長時間デスクワークをする人は、腰や肩の痛みのほか、疲労に悩まされることがあります。
デスクワークでの疲労や体への痛みの原因は、椅子の形状や素材、サイズなどに起因する場合が少なくありません。たとえば、座面が硬いと体圧がお尻の特定部位だけにかかり続けます。また、背もたれの形状が好ましくないと姿勢が乱れて、余計な負荷が体へかかってしまいます。ほかにも、体に対して椅子の大きさが合っていない場合や、座面が狭い場合も、疲労を引き起こす原因となります。

●姿勢をサポートし、体圧を分散できるクッションが解決策に

椅子の形状や素材、サイズなどが原因でデスクワークの疲労が増えてしまうと、従業員の生産性は下がり、腰痛などで休む人が続出すれば業務全体に支障が出ます。そんなときおすすめしたいのが、姿勢や座り心地に配慮して設計された椅子用クッションです。
椅子の買い替えもひとつのオプションですが、健康や座り心地に配慮した椅子は高価なものが多いという実情があります。そのため、事務所に数多く存在する椅子をすべて交換するのは、企業としては大きな負担です。

椅子用クッションには、腰やお尻にかかる圧力を分散したり、姿勢をサポートしたりするものが多数あります。適切に選択すればデスクワークの疲労防止や軽減に役立ちます。また、椅子を買い変えるよりはるかに安く済む場合が多く、経費面での負担を軽くできる点は大きなメリットです。

■疲れにくくなる椅子用クッションの選び方

椅子用クッションは、使用素材や形状によって機能が大きく異なります。またメンテナンス性もさまざまなです。選択する前に、まずはこれらの点に注目しましょう。

●形状

デスクワークの疲労防止に役だつ椅子用クッションの形状は、座布団型、ドーナツ型、背あて型、一体型の4種類に分類されます。それぞれに期待できる効果が異なるので、それぞれの特徴とメリットを解説します。

座布団型

椅子の座面に置いて使用するタイプです。適度な柔らかさを有するものを選ぶことで、お尻にかかる体圧を分散してくれます。そのため、現状の椅子の座面が硬くてお尻の痛みを感じることが多い人には、座布団型がおすすめです。ただし、座面より大きいものを選ぶと安定しにくいので、やや小さいものを選ぶことをおすすめします。

ドーナツ型

ドーナツという名称の通り、円形で中央に空洞があるタイプです。空洞があることで血流を阻害しにくく、通気性が良いことなどメリットが豊富なので、長時間デスクワークをする場合に有効です。また、痔に悩んでいる人にもおすすめします。

背あて型

椅子の背もたれ部分に置くタイプです。背骨は本来ゆるやかなS字形状ですが、背もたれが合っていないとS字が崩れて体に負担がかかります。そこで背骨の形状を守るクッションを使うことで、背骨への負担を軽減できます。

一体型

お尻に敷く部分と背中に当たる部分が一体となったタイプです。骨盤の傾きを防止するので、姿勢の乱れが目立つ人におすすめです。また、背あて型と座布団型を併用すると微調整や移動の必要があり面倒です。一体型であれば、個々のクッションがずれることを気にする必要もなくなります。

●素材

椅子用クッションは使用する素材によって座ったときの感触や疲れにくさが違います。また、素材の違いによって耐久性やメンテナンス性も左右されるので、無視できない要素です。ここでは椅子用クッションに使われる代表的な素材とその特徴、注意点などを紹介します。

綿・ポリエステル

綿・ポリエステルは柔らかく弾力性もあるので、クッションの素材として広く採用されています。ただし、体圧を分散する機能は高くないので、ハードなデスクワークには向きません。ほとんどが洗えるので衛生的ですが、中身が偏って形が崩れるとクッションとしての機能が低下するので、手洗いをおすすめします。

低反発ウレタン

低反発ウレタンは体の形状に沿って沈み込むので、フィット性の高さが魅力です。また、体圧を分散する機能も高いので、仕事中にお尻の痛みや疲れを感じることが多い人におすすめです。ただし低反発ウレタンの多くは洗えないので、カバーを付けて使ったり、消臭・除菌スプレーなどを使ったりして清潔を保つことをおすすめします。

高反発ウレタン

低反発ウレタンに比べると少し硬いので、姿勢を保ちやすいメリットがあります。洗えないタイプが多いことや価格が高くなりがちなことなど難点はありますが、耐久性の高さやダニが繁殖しにくいなどの魅力があります。また、軽いので移動にも適しています。

マイクロビーズ

マイクロビーズはフィット感が高いのでクッションの素材に向いています。長く使っているとマイクロビーズが劣化するのでフィット感は減っていきますが、保温性が高いことから冬にあたたかい点は大きな魅力です。粒が細かいビーズのほうがより圧力が分散されるので、耐久性が増します。

ゲル

ゲルを使ったクッションは適度な弾力性があるので姿勢のサポートや体圧分散に向いています。そのため、お尻が痛くなりやすい人や、デスクワークで疲れやすい人におすすめです。ハニカム構造なら通気性が良く、洗えて衛生的ですが、重いので持ち運びには向きません。

■【タイプ別】 オフィスの椅子に！疲れないクッションおすすめ11選

ここからは形状の種類別に、デスクワークの疲労防止に役立つ椅子用クッションを紹介します。

●座布団型

iiもの本舗 無重力 ゲルクッション 専用カバー付き

トレードワン エルゴクッション

トシシミズ ナチュラルポスチュアー

●ドーナツ型

コジット 骨盤サポートクッション

イケヒコ・コーポレーション エルマー 快適フィット

●背あて型

MOGU 姿勢体幹サポーターエイト

トレードワン クールゲル付3D低反発ランバーサポート

クラスアップ クッション ランバーサポート

●一体型

トレードワン コシックス

ピーエーエス p!nto

■おわりに

長時間デスクワークをする際の疲労には、適切な椅子用クッションを選ぶことで軽減できます。椅子用クッションには、主に「座布団型」「ドーナツ型」「背あて型」「一体型」があり、サポートできるポイントやメリットがそれぞれ違います。用途に合わせた選択をし、快適なオフィス環境の構築に努めましょう。

アスクルでは今回ご紹介した商品の他にも、椅子用クッションを多数ご用意しております。ぜひご覧ください。

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編集・文・画像：アスクル「みんなの仕事場」運営事務局　
制作日：2024年2月26日