長時間のデスクワークで腰痛を感じる方は少なくありません。しかし、腰痛対策ですべてのオフィスチェアを買い替えるのは難しいでしょう。そんなときに役立つのが腰痛対策クッションです。
ただ、クッションは種類が多いため、どれを選ぶとよいのか悩む方もいるかもしれません。そこで、腰痛対策クッションの選び方やおすすめ商品を紹介します。

■デスクワークの腰痛対策に「クッション」が使える！

長時間のデスクワークで腰痛などの不調が起こる主な原因は、歪んだ姿勢で座り続けた結果、腰に負担がかかることです。

通常、人間の背骨はS字カーブを描いていますが、デスクワーク中は猫背になりやすく、S字カーブが崩れやすい傾向にあります。S字カーブが崩れると、上半身の重みによって腰に負担がかかるため、腰痛が起こりやすくなります。

猫背にならないよう、正しい姿勢を意識している方も注意が必要です。背筋を伸ばそうとしすぎた結果腰が反ってしまい、背骨の自然なS字カーブが失われて腰痛になることがあります。

こうした長時間のデスクワークによる腰痛を防止するには、ランバーサポートなどの機能がついたオフィスチェアを導入するのが有効です。

しかし、機能性が高いオフィスチェアは価格も高いことが多いため、とくに複数台買い替えようとするとコスト面での負担が大きくなります。できるだけコストを抑えつつ腰痛対策をしたいなら、既存のオフィスチェアに姿勢をサポートするクッションを取り入れる方法も検討してみましょう。

■デスクワークに適した腰痛クッションの選び方

腰痛対策クッションは、「形」「素材」「メンテナンス性」の3つのポイントに注目して選ぶと失敗を減らせます。これらのポイントについて、くわしく解説します。

●クッションの形

腰痛対策クッションには、チェアの座面に重ねて使う「座布団型」と、背もたれに重ねて使う「背あて型（ランバーサポートタイプ）」の2種類があります。種類によって役割と効果が少し異なるので、それぞれの特徴を把握して、どちらが需要にマッチするかを考えてみましょう。

座布団型

座布団型のクッションには、骨盤を正しい位置で支える、体圧を分散するなどして腰への負担を軽減する効果があります。そのため、長時間のデスクワークで腰に負担がかかっている方、チェアの座面の硬さが体に合わず姿勢が崩れがちな方にぴったりです。

表面が平らなもの、傾斜がついたもの、骨盤を包み込むような凹凸があるものなどいろいろな形状のクッションがあるので、できれば実際に座ってみて体に合うものを選びましょう。

・平らなクッション：体圧分散に優れたゲルクッションに多い形状。長時間座る方におすすめ
・傾斜つきクッション：背筋が伸びやすいので猫背ぎみな方におすすめ
・骨盤を包み込む形状のクッション：産後など骨盤の開きが気になる方におすすめ

その他、骨盤周辺をすっぽりと包み込む、背面一体型のクッションも存在します。背面一体型は他の形状のクッションより価格が高いものが多いですが、上下左右から骨盤をしっかり支えられるので、姿勢の悪さが気になる方におすすめです。

なお、座布団型のクッションを使うときには、チェアの座面よりも少し小さいものを選ぶようにしましょう。幅が大きすぎると安定感が失われてしまうため、かえって姿勢が崩れやすくなります。

背あて型

背あて型のクッションには、背もたれと背中の間に挟むことで背骨が自然なS字カーブを描くようサポートし、腰痛を予防する効果があります。

背骨の自然なS字カーブを維持するには、正しい姿勢で座る必要がありますが、デスクワーク中はついつい猫背になりがちです。また、チェアの背もたれの形状が合わず、不自然な姿勢になることもあります。

このような場合に背あて型のクッションを使うと、無理なく背骨の自然なS字カーブが保てるようになります。

●クッションの素材・硬さ

座布団型と背あて型のどちらにするのかが決まったら、次にクッションの素材と硬さに注目してみましょう。クッションの素材や硬さは、使い心地や耐久性に大きく影響します。腰痛対策クッションの素材として多いのは、以下の4種類です。

・低反発ウレタン
・高反発ウレタン
・綿・ポリエステル
・ゲル

各素材の特徴を把握して、どの素材のクッションにすべきかを考えてみましょう。

低反発ウレタン

低反発ウレタンのクッションは、やわらかく体にフィットしやすいのが特徴です。体圧分散に優れているため、腰だけでなくお尻まで痛みを感じている方や、チェアの座面の硬さが気になっている方に向いています。

一方で、体重がある方や筋力が弱い方だと体が沈みすぎて安定しにくくなり、余計に腰への負担がかかりかねない点には注意しなければなりません。また、やわらかく変形しやすい分、へたるのが早く、耐久性が低い傾向にあります。

高反発ウレタン

高反発ウレタンのクッションは、硬さがあり長時間姿勢をサポートできるのが特徴です。体重がある方や筋力が弱い方でも体が沈み込みにくく、腰の負担を軽減できます。硬さがある分へたりにくいため、長く使えるのも魅力です。

ただし、体圧分散性があまり高くないので、長時間座っていると体重がかかっている場所に痛みが出る可能性があります。

綿・ポリエステル

綿・ポリエステル素材のクッションは、やわらかく腰にかかる圧力を分散できるのが特徴です。また、価格が安いものが多いので、コスト面の負担も軽減できます。

しかし、耐久性が低く、へたりやすいため、長く使いたい人にはあまり向いていません。へたった状態で使い続けると正しい姿勢を取りにくくなり、かえって腰の痛みが増すこともあります。

ゲル

ゲル素材のクッションは、通気性が高く蒸れにくいのが魅力です。体圧分散性もよく、厚みがあるものを選べば体重がある方でもしっかり腰をサポートできます。

ただし、ウレタンや綿などのクッションよりもひんやりしているため、体が冷えやすい点に注意が必要です。なるべくカバーをつけて使用することをおすすめします。

●メンテナンス性

腰痛対策クッションは日常的に使うものなので、お手入れがしやすいかどうかも確認しておきましょう。できれば綿・ポリエステルやゲル素材など、クッション本体が丸洗いできるものを選ぶのがおすすめです。本体が洗えない場合でも、カバーを取り外して洗えるものであればお手入れしやすくなります。

■【タイプ別】 オフィス向け腰痛対策クッションおすすめ10選

以上で解説してきた腰痛対策クッションの選び方にあわせて、オフィスチェアに使える腰痛対策クッションのおすすめ商品を、座布団型と背あて型の2タイプに分けて紹介します。

●座布団型

まずは、座面に重ねて使う座布団型クッションのおすすめ商品を紹介します。

コジット 腰痛対策クッション

クリエイトアルファ 新型 2層ゲルクッション

コジット 骨盤サポートクッション

トレードワン コシックス クッション

ピーエーエス p!nto

●背あて型

続いて、背もたれに重ねて使う背あて型クッションのおすすめ商品を紹介します。

MOGU 姿勢体幹サポーターエイト

トレードワン クールゲル付3D低反発ランバーサポート

坂謙 腰用ジェルクッション　腰まくら

オーミヤ ポップアップランバーサポートゼロ

グローバル産業 ラクラDXシートセット

■おわりに

腰痛対策をしたいと考えているものの、オフィスチェアを一新するのがコスト的に難しい場合は、腰痛対策クッションを導入するのもひとつの方法です。

腰痛対策クッションは種類が多いので、形や素材、メンテナンス性を考慮して選ぶ必要があります。
アスクルでは今回ご紹介した商品の他にも腰痛対策におすすめのクッションを多数ご用意しております。希望する条件に合うものを探してみてください。

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編集・文・画像：アスクル「みんなの仕事場」運営事務局　
制作日：2024年2月26日