オフィスに観葉植物などを設置する「オフィスグリーン（緑化）」は、職場にさまざまな効果・メリットをもたらします。本記事では、オフィスグリーンの効果やメリット、オフィス向けグリーンの選び方について解説します。さらにオフィスグリーンのレイアウト事例と、オフィスグリーンにおすすめの観葉植物を紹介します。

■オフィスグリーン（緑化）とは？3つの効果とメリット

オフィスグリーンとは、オフィスに植物などのグリーンアイテムを取り入れることで「オフィス緑化」とも呼ばれます。近年、健康経営や環境改善の一環から、オフィスグリーンを取り入れる企業が増えています。

その理由としてオフィスグリーンには、主に「ストレスや視覚疲労が軽減する」「社内コミュニケーションが活性化する」「生産性の向上につながる」という3つの効果やメリットが期待できるからです。ここではこれらの効果やメリットについて詳しく解説します。

●ストレスや視覚疲労が軽減する

仕事や職場が原因でストレスや疲労がたまる方は少なくありません。しかし近年、オフィス空間に植物を設置することで、メンタルヘルスケア効果や視覚疲労の緩和効果があるという研究結果が報告※1されています。つまり、オフィスに自然を取り入れることで心と体の健康が維持でき、健康経営に役立ちます。

※1　参照元：「オフィス空間への植物設置によるメンタルヘルスケア効果に関する実証研究」　8ページ

●社内コミュニケーションが活性化する

職場の良好な人間関係は、社内の雰囲気を良くし、従業員の精神的な充実やストレス軽減に大変有効です。ですが昨今は、テレワークやハイブリッドワークの普及により、社内コミュニケーションの希薄化が浮き彫りとなり、この課題解決に真剣に取り組む企業も少なくありません。そんな中、コクヨ株式会社がオフィス緑化をしている企業に調査※2を行ったところ、植物をオフィスに取り入れたことで得られた効果として、「社内コミュニケーションが活性化された」との回答が73.9％もありました。

これは観葉植物を設置することで気持ちがリラックスして自然と他者との会話が増えることや、観葉植物を育てる中で植物の状態や管理、天気についてなど、共通の話題が増えることが関係していると考えられます。

※2　参照元：コクヨマーケティング株式会社「オフィス緑化がもたらす効果・メリットとは？取り入れ方の事例も紹介」

●生産性の向上につながる

オフィスグリーンによってストレスが軽減でき、社内コミュニケーションが活性化されて職場の雰囲気が良くなれば、生産性の向上につながります。また、自社へのエンゲージメントも高まるため、離職率の低下や定着率の向上も期待できます。

■フェイクでもOK？オフィス向けグリーンの選び方

さまざまな効果やメリットが期待できるオフィスグリーンですが、具体的にどのような観葉植物を置くべきなのでしょうか。ここでは、オフィス環境に適した観葉植物の選び方と、フェイクグリーンでも効果があるかどうかについて解説します。

●オフィス環境に合う植物を選ぶ

オフィスで植物を育てるなら、自社のオフィス環境に合う植物を選ぶことが重要です。確認すべきは設置する場所の大きさと日当たりです。オフィスが狭い場合、大型観葉植物を置くと圧迫感が出てオフィスが窮屈に見えてしまいます。反対に広いオフィスなのに小さな観葉植物をひとつ置いても期待していた効果やメリットが得られない可能性があります。まずは設置場所の大きさを調べ、適切なサイズ感のものを選びましょう。

また、設置場所によっては日当たりを確保できるとは限りません。たとえば、日当たりが良い場所なら初心者でも育てやすいパキラやユッカ・エレファンティペスなどおすすめですが、日が当たらない場所に置く場合には、モンステラやアイビー、シェフレラなど、耐陰性が高い観葉植物を選びましょう。

●手間がかからない植物を選ぶ

オフィスグリーンに生産性を高める効果があるとはいえ、水やりや落ち葉の回収などで手間がかかり過ぎては、業務の支障となりかねません。オフィスで観葉植物を育てるなら、水やりの頻度が少ない、葉が落ちにくいなど、管理のしやすい植物を選びましょう。たとえば、サンセベリアやサボテンなどは、手間がかからず初心者でも育てやすい観葉植物です。

●気軽に取り入れるならフェイクグリーン（人工植物）もおすすめ

フェイクグリーンとは人工の植物のことで、見た目は本物の植物にそっくりです。ある研究※3では、本物の観葉植物には劣るものの、フェイクグリーンでも一定の心理的評価があることが報告されています。そのため、オフィスで観葉植物を育てるのが難しい場合には、フェイクグリーンをオフィスに飾ってみると良いでしょう。

※3　参照元：「オフィス空間における室内緑化のストレス緩和に関する研究　評価グリッド法による室内緑化オフィスの評価構造の分析」

■取り入れやすい！おしゃれなオフィスグリーンのレイアウト事例

では、実際オフィスにどのようにグリーンを取り入れれば良いのでしょうか。ここでは観葉植物を上手に取り入れているおしゃれなオフィスを紹介します。

●ワークスペースの間仕切りとしてグリーンを活用

「株式会社デジタルプラス（旧：株式会社リアルワールド）」のオフィスデザインコンセプトは「透明化」のため、オフィス内は壁やパーティションを使わず、ガラスの壁で区切られています。そしてワークスペースでは休憩室との間に観葉植物を置くことで、自然な形で空間を区切ることに成功しています。

【株式会社デジタルプラス（旧：株式会社リアルワールド）】

●ミーティングスペースにさりげないグリーンを配置

福岡県のWEBデザイン会社「株式会社ディーゼロ」のオフィスは、コーポレートカラーの「オレンジ」を取り入れた印象的なオフィスです。会議室では日当たりが良い窓際に大きめの観葉植物を設置し、部屋の印象を和らげています。

【株式会社ディーゼロ】

●サイズの違う鉢植えを複数設置、来客からの印象もアップ

「株式会社シナップ」のミーティングスペースは、一軒家の地下スペースにあります。地下スペースというと圧迫感や閉塞感があるイメージですが、ここでは白い壁と高い天井、木目調の家具をいかした居心地の良い空間となっています。さらにサイズの違う鉢植えを複数設置したことで、どこにいても自然を感じられるとクライアントからも好評です。

【株式会社シナップ】

■オフィスを簡単グリーン化！手のかからない観葉植物おすすめ10選

最後に、オフィスグリーンにおすすめの手のかからない観葉植物を「鉢植えタイプ（大型）」「鉢植えタイプ（小型）」「壁掛けタイプ」の3つタイプに分けて紹介します。

●鉢植えタイプ（大型）

存在感のある大型の観葉植物は、オフィスの殺風景な景色を明るく変えてくれます。

日比谷花壇 パキラ8号

日比谷花壇 フィカス「アルテシマ」

ストア・エキスプレス アレカヤシ（人工樹木）

アイコム 人工観葉植物 フィカスベンジャミン

アートクリエイション ウッドボックスDX

●鉢植えタイプ（小型）

小型の鉢植えタイプは、スペースを気にせずさりげなく置けるのが魅力です。ここではデスクやキャビネットの上などに置いて楽しむ観葉植物を紹介します。

ニチリウ永瀬 観葉植物 サンセベリア ガジュマル セット

未来アグリス インタープランツネット 花咲きサボテン

アートクリエイション フレッシュ斑入りアイビーS

●壁掛けタイプ

狭いオフィスで無理なく緑化を進めるなら壁掛けタイプがおすすめです。

みはし フェイクウォールグリーン

ベルク グリーンポット デザインポット

■おわりに

オフィスに観葉植物などを置くことで、ストレスや視覚疲労の軽減、社内コミュニケーションの活性化、生産性の向上が期待できます。オフィスのリニューアルや移転をきっかけに多数の観葉植物の設置を検討中なら、アスクルのまとめ買い相談をご利用ください。納期の調整や在庫の確認が行えるため、オフィスのリニューアルや移転がスムーズに進みます。

「アスクルオフィスづくりサービス（家具まとめ買い相談）」

アスクルでは今回ご紹介した観葉植物の他にも多数の商品をご用意しております。オフィスの雰囲気に合う商品を探してみてください。

「人工観葉植物／インテリアグリーン」

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編集・文・画像：アスクル「みんなの仕事場」運営事務局　
制作日：2024年2月26日