オフィスで長時間使う事務机(デスク)は、仕事の効率性や快適性などに大きな影響を与えます。この記事では、企業の総務担当者に向けて、事務机の種類や事務机の選び方のポイントなどを解説します。さらにおすすめの事務机を5つ紹介します。
オフィスで使用する事務机(デスク)には、さまざまな種類が存在します。まずは事務机の主な種類について解説します。
袖机は、事務作業に不可欠な収納スペースを備えたデスクです。袖机には片側に引き出しが付いた片袖机と、両側に引き出しが付いた両袖机の2種類があります。
片袖机は、右利きの人が多いことから右側に2、3段の引き出しが付いているものが一般的です。オフィスで最も多く使われており、書類や資料などの整理整とんに便利です。
両袖机は収納量が豊富で、管理職や多くの書類を取り扱う従業員に適しています。施錠付きの引き出しを採用すれば、セキュリティ性も確保できます。
平机は、天板に脚が付いただけのシンプルな構造が特徴です。引き出しなどの収納がないため、足元も広々としており、開放感があります。そのため、フリーアドレスなどさまざまな働き方に適しており、柔軟にオフィス環境を変えたい企業にもおすすめです。
なお、収納が必要な場合は、サイドワゴンやキャビネットを組み合わせることで対応可能です。キャスター付きの収納にすれば、オフィスレイアウトの変更もさらにしやすくなります。
複数人で共有できる細長い机をロングデスク、またはフリーアドレスデスクと呼びます。主に外出が多い営業部やテレワーク中心の職場でよく使われます。椅子を並べるだけで複数人が使え、増員に対応しやすいのが特長です。
また、コンパクトなオフィスではロングデスクを使うことで、スペースの有効活用につながります。多くのロングデスクは、デスクを連結して拡張できるため、オフィスのサイズや人数にあわせて柔軟に対応できます。
L型デスクは、天板がL字の形をした事務机のことです。体の向きを変えるだけで2つのスペースを使い分けられるため、効率的に作業を進められます。広大なワークスペースは、複数のモニターを並べたり、大きな資料を広げたりしやすく、マルチタスクをこなす管理職や研究職などに適しています。 ややレイアウトの変更が難しいものの、収納スペースの確保もしやすく、多くの書類や資料を扱う方にもおすすめです。
天板の左右どちらか、もしくは両方が手前に広がりのある事務机のことを、ラウンドデスクと呼びます。肘を置くスペースが確保できるため、パソコン作業時のマウス操作や図面を広げての作業がしやすいのが特長です。
特に、パソコン作業時の姿勢を安定させ、肘や肩、首への負担を軽減したい方に最適です。また、天板が広めで、複数の資料や書類を並べて作業する方にも向いています。
ただし、天板が大きく特殊な形状をしているため、搬入経路の確認は欠かせません。
必要なときに広げて使用でき、使わないときには簡単に折り畳んで収納できる折り畳みデスクは、会議室や自由に使える作業室などにおすすめの事務机です。
スペースに制限がある場合でも、コンパクト設計でスムーズに設置ができます。従業員の増員や既存デスクの故障時など、オフィス環境の変化にも柔軟に対応でき、研修やイベントなど一時的な利用にも使いやすいです。
ローデスクは床に座って作業するための低いデスクです。オフィスでは応接室のセンターテーブルなどでよく使われます。高さが約30cmと通常のデスクよりも低く、圧迫感が少ないため、部屋を広く見せる効果があります。また、ワークスペースだけでなく、食卓としても使えるため、在宅ワークで利用する方も多いです。
デスクを選ぶ際には、幅・奥行・高さの3つのサイズに着目することが重要です。ここでは事務机の一般的なサイズと、事務机の幅・奥行・高さについて詳しく解説します。
幅1,000mm以下は、省スペースを重視する場合に適した大きさです。片袖机や平机で多く見られ、外回りの多い営業部など、デスクでの作業時間が短い部署に向いています。ノートパソコンの使用や書類を書く程度なら比較的快適に作業できますが、資料や書類を広げて作業したい方や大型モニターの設置にはやや不向きです。
幅1,200mmのデスクは、オフィスで最もよく使われています。幅が1,200mmあることで、デスクトップパソコンや周辺機器を置いても作業スペースを確保でき、資料を見ながらのパソコン操作もしやすいです。デスク幅が1,200mmあることで、快適な作業環境を実現し、多様な業務にも対応できます。なお、幅1,000mmでは窮屈だが、スペースに余裕がない場合は、幅1,100mmのものを選ぶとよいでしょう。
標準である1,200mmよりも広いため、デスクトップパソコンに加えて資料や図面を広げて作業したい方に最適です。また立場上、書類を多く取り扱う管理職や役員の机にもおすすめの大きさです。幅に余裕があるため、パソコン以外の機材を用いる方やデュアルディスプレイで作業したい方にも向いています。
奥行600mmは、省スペースを重視する方に最適なサイズですが、奥行がないためデスクトップパソコンの設置や筆記作業をする場合にやや不向きです。ただし、近年では薄型のモニターやノートパソコンの普及により、快適に作業できるケースも多くなっています。また、奥行600mmのデスクは、ノートパソコンでの作業が中心の在宅ワークの方にもおすすめです。
奥行700mmは標準的なサイズであり、特にデスクトップパソコンの設置に適しています。このサイズであれば、デスクトップパソコンを設置しても奥行にまだ余裕があるため、デジタル作業と並行して書類作業を行うことも可能です。さらに書類や書籍を立てて保管するためのスペースも確保できます。
奥行800mmは、ゆったりとした作業スペースを提供し、大判の図面や多くの書類を扱う業務に最適です。たとえば、設計業界や事務職など、広いスペースで作業を行う必要がある方に丁度よい大きさです。ただし、オフィスによってはほかのスペースの確保が難しくなるため、レイアウトを考えた上で導入を検討しましょう。
高さ700mmは、2010年頃までオフィスデスクの主流の高さとして広く採用されていたサイズです。現在でも多くのオフィスで使われており、使い慣れた環境を維持したい場合や女性の多い職場などに適しています。
高さ720mmは、現在のオフィスで主流のサイズです。日本人の身長に基づいて設計された高さのため、快適な作業姿勢を維持するのに適しています。また、高さが720mmあることで、車いすの肘が天板下に入り込み、車いすを使用している方も使いやすいです。
事務机のサイズが合わないと、業務に影響をおよぼす可能性があります。そのため、事務机のサイズ選びは、慎重に行いましょう。ここでは事務机のサイズ選びのポイントについて解説します。
事務机を快適に使用するためには、適切なスペースを確保することが欠かせません。まずはオフィス全体の広さを測定し、次に従業員の人数から必要な事務机の台数を確認します。このとき、今後の人数増加を見込んで、デスク数を割り出しましょう。そして、椅子を引くスペースや通路の幅など、従業員が快適かつスムーズに動けるスペースを考慮しつつ、一台どのくらいの大きさの事務机を選べばよいかを把握します。
オフィスデスクの適切なサイズは、作業内容によって異なります。たとえば、パソコン作業と書類作業を同時に行う場合、幅1,200mm以上、奥行700mm以上のデスクが理想です。一方、営業職など作業スペースをあまり必要ない方は、幅1,000cm、奥行600mm程度のコンパクトなデスクでもほぼ問題ありません。
しかし、クリエイティブな職業では、複数のモニターや大きな機材を扱ったり、書類や資料を広げて確認作業を行ったりすることが多いため、幅1,400mm、奥行800mm以上の大きなデスクが望ましいでしょう。このように作業内容に適したデスクを選ぶことで作業がしやすくなり、快適性や生産性の向上も期待できます。
働き方や社内制度の変化などに伴い、オフィスではレイアウトが変更になることがあります。将来的なレイアウト変更に備え、柔軟に対応できるデスクを選ぶことも重要です。たとえば、キャスター付きのコンパクトなデスクなら移動が容易で、レイアウト変更にも対応しやすいです。また、汎用(はんよう)性の高い色や形のデスクを選ぶことで、さまざまな部署で使えます。
事務机を選ぶ際は、人間にとっての使いやすい「エルゴノミクス」の観点を考慮することも重要です。
事務机を選ぶときは、デスクを使用する時間を考慮することが大切です。営業職や屋外での作業が多い仕事であれば、事務机を使う時間が短いため、コンパクトなデスクでも問題ありません。
しかし、事務職など長時間デスクを使う方の場合、あまりに小さすぎるデスクでは使い勝手が悪く、生産性に影響をおよぼす可能性もあります。勤務時間のほとんどをデスクで過ごすのであれば、それなりの大きさのデスクが必要です。職種や部署ごとに異なる業務内容を把握し、それに応じたデスクを選ぶことで、快適な作業環境を整えられます。
オフィスデスクを選ぶ際には、できる限り実物のサイズ感や質感を確認することが大切です。ネットでの購入は便利ですが、サイズや質感がイメージと異なることもあります。そのため、店舗での実物確認や、レビューや商品写真をよくチェックすることで、理想のデスクに近づけるでしょう。
事務机の素材は、耐久性や空間の雰囲気に大きな影響を与えます。一般的に、デスクの天板には化粧板・集成材・無垢材の3種類が使われます。化粧板は耐水性に優れ、シート張りのためさまざまなデザインが魅力です。集成材は耐久性が高く、デスクを頻繁に利用するオフィスに適しています。そして無垢材は、天然の木材のため、温かみのある空間を演出したい場合におすすめです。
また、デスクの色味によってもオフィスの印象が変わります。明るいホワイトや木目調は開放感を与え、ダーク系は重厚感を演出します。オフィスデスクは長期間使用するものなので、素材の特性を比較し、自社の雰囲気や利用状況に最適なものを選びましょう。
事務机は仕事内容やオフィスの大きさに合わせて選択することが大切です。最後におすすめの事務机を5つ紹介します。
オフィス家具の老舗メーカー「オカムラ」と「アスクル」が共同開発した平机です。サイズは幅1400×奥行700×高さ720mmとやや幅が広く、作業スペースを十分に確保したい場合におすすめです。耐荷重100kgのデスク天板には、配線ユニットが標準装備されており、配線が絡まる心配がありません。コンセントやエンドカバー、荷置きワゴンなどのオプションも豊富で、個々の用途に合わせた快適なデスク環境を実現します。
■本体価格(2024年11月時点)
¥41,800(税込)
※製品本体の
オフィス家具の老舗メーカー「オカムラ」と「アスクル」が共同開発した平机です。サイズは幅1400×奥行700×高さ720mmとやや幅が広く、作業スペースを十分に確保したい場合におすすめです。耐荷重100kgのデスク天板には、配線ユニットが標準装備されており、配線が絡まる心配がありません。コンセントやエンドカバー、荷置きワゴンなどのオプションも豊富で、個々の用途に合わせた快適なデスク環境を実現します。
■本体価格(2024年11月時点)
¥41,800(税込)
※製品本体の
幅1200×奥行600×高さ720mmの奥行がコンパクト設計の平机です。天板には傷や汚れに強いメラミンを採用し、角はラウンド加工を施すことでデザインアップするだけでなく、あらゆる環境で配線スリットとして活躍します。脚部分は木目調でありながらスチール製なので、マグネットを取り付けられるなど、機能とスタイリッシュさを兼ね備えた次世代デスクです。
■本体価格(2024年11月時点)
¥18,900(税込)
※製品本体の価格です。カラー・オプションの有無などによって、価格は変動します。
幅1200×奥行600×高さ720mmの奥行がコンパクト設計の平机です。天板には傷や汚れに強いメラミンを採用し、角はラウンド加工を施すことでデザインアップするだけでなく、あらゆる環境で配線スリットとして活躍します。脚部分は木目調でありながらスチール製なので、マグネットを取り付けられるなど、機能とスタイリッシュさを兼ね備えた次世代デスクです。
■本体価格(2024年11月時点)
¥18,900(税込)
※製品本体の価格です。カラー・オプションの有無などによって、価格は変動します。
幅2400×奥行600×高さ720mmのフリーアドレス環境に最適なロングデスクです。センター脚は天板手前よりも奥まったところにあるため、中央付近で座っても脚と干渉しにくく、使いやすいです。耐荷重100kgのデスク天板には、配線孔が標準装備され、デスクの余分なコード類をきれいに収納できるため、机上がすっきりとした印象になります。幅2000mmタイプも展開されており、オフィスの大きさに合わせて選べます。
■本体価格(2024年11月時点)
¥62,800(税込)
※製品本体の価格です。カラー・オプションの有無などによって、価格は変動します。
幅2400×奥行600×高さ720mmのフリーアドレス環境に最適なロングデスクです。センター脚は天板手前よりも奥まったところにあるため、中央付近で座っても脚と干渉しにくく、使いやすいです。耐荷重100kgのデスク天板には、配線孔が標準装備され、デスクの余分なコード類をきれいに収納できるため、机上がすっきりとした印象になります。幅2000mmタイプも展開されており、オフィスの大きさに合わせて選べます。
■本体価格(2024年11月時点)
¥62,800(税込)
※製品本体の価格です。カラー・オプションの有無などによって、価格は変動します。
ロングセラーデスクシリーズ「フラットライン」の新作シリーズ「フラットライン+(プラス)」の平机です。サイズは幅1200×奥行800×高さ720mmと、日本オフィス家具協会(JOIFA)が推奨する高さ720mmで、現在の日本人の身長に合わせて設計されています。天板の端面はポストフォーム加工による滑らかなカーブで、OA対応の配線穴も設けられており、機能的なデスクです。
■本体価格(2024年11月時点)
¥35,800(税込)
※製品本体の価格です。カラー・オプションの有無などによって、価格は変動します。
ロングセラーデスクシリーズ「フラットライン」の新作シリーズ「フラットライン+(プラス)」の平机です。サイズは幅1200×奥行800×高さ720mmと、日本オフィス家具協会(JOIFA)が推奨する高さ720mmで、現在の日本人の身長に合わせて設計されています。天板の端面はポストフォーム加工による滑らかなカーブで、OA対応の配線穴も設けられており、機能的なデスクです。
■本体価格(2024年11月時点)
¥35,800(税込)
※製品本体の価格です。カラー・オプションの有無などによって、価格は変動します。
仕事のスタイルや身長に合わせて高さを簡単に調整できる 幅1750×奥行675mmの電動昇降デスクです。立ち座りを切り替えることで集中力が高まり、効率的に作業を進められます。高さは630~1290mmの範囲で自由に設定可能です。さらに昇降中に障害物に当たると自動で約3cm戻る機能も備わっており、安全に長く使えます。
■本体価格(2024年11月時点)
¥146,117(税込)
※製品本体の価格です。カラー・オプションの有無などによって、価格は変動します。
仕事のスタイルや身長に合わせて高さを簡単に調整できる 幅1750×奥行675mmの電動昇降デスクです。立ち座りを切り替えることで集中力が高まり、効率的に作業を進められます。高さは630~1290mmの範囲で自由に設定可能です。さらに昇降中に障害物に当たると自動で約3cm戻る機能も備わっており、安全に長く使えます。
■本体価格(2024年11月時点)
¥146,117(税込)
※製品本体の価格です。カラー・オプションの有無などによって、価格は変動します。
事務机には、袖机、平机、ロングデスク、L型デスクなど、さまざま種類が存在します。自社に合う事務机を選ぶ際には、オフィス全体の広さや作業内容、今後のレイアウト変更の可能性などを考慮して、サイズや素材を選ぶことが重要です。また、エルゴノミクスを意識した長時間作業しても疲れにくいデスクを選びましょう。
アスクルでは、オフィスのレイアウト設計や家具のまとめ買いに関するご相談を承っています。事務机選びに迷われているなら、ぜひお気軽にご相談ください。
編集・文・画像:アスクル「みんなの仕事場」運営事務局
制作日:2024年11月14日
2016年11月17日のリニューアル前の旧コンテンツは
こちらからご確認ください。