オフィス家具の買い替えや導入を検討している方に向けて、デスクレイアウトの重要性や代表的なレイアウト形式、オフィスレイアウトの計画方法を解説します。また、レイアウトしやすいおすすめデスクも紹介しますので、オフィスレイアウトを検討する際の参考にしてください。
・オフィスにおけるデスクレイアウトの重要性
・オフィスのデスクレイアウト形式11選
・オフィスレイアウトの計画方法
・【ジャスタス】レイアウトしやすいおすすめのデスク
・【プレノデスクシステム】レイアウトしやすいおすすめのデスク
・【フラットライン】レイアウトしやすいおすすめのデスク
オフィスにおけるデスクレイアウトは、従業員の働き方に大きな影響を与える重要な要素です。たとえば、従来採用されてきた対向型(島型)のデスクレイアウトは、チームでコミュニケーションを取りながら作業を進めるのに適しており、省スペースで配線やレイアウト変更が容易というメリットもあります。しかしその一方で、対面する従業員と頻繁に目線が合うため、集中力が求められる作業には向きません。この場合、スペース効率は低いものの集中しやすいブース型のレイアウトが向いている可能性があります。
また、近年では働き方の多様化が進んでいるため、これに対応するための柔軟なレイアウト設計が必要です。たとえばリモートワークやハイブリッドワークを採用しており、常に出社する人数が少ないのなら、フリーアドレスが向いている可能性があります。
このように業務内容や働き方に適したデスクレイアウトを取り入れると、生産性が向上し、売り上げや利益のアップにもつながります。
オフィスのデスクレイアウト形式は多数存在しますが、以下に代表的なものを紹介します。それぞれの特長やメリット・デメリット、適した業態なども解説しますので、自社に合うデスクレイアウト選びの参考にしてください。
デスクを向かい合わせに配置し、必要数に応じて横に並べていくレイアウトです。日本の多くのオフィスで取り入れられており、チームでのコミュニケーションを重視する職場や狭いオフィスに適しています。
・メリット:グループ内のコミュニケーションが容易で連帯感がある。スペース効率がよく、電線や電話線の取り回しも容易。上司が部下を管理しやすい。
・デメリット:同僚や上司の目線が気になりやすいため、集中力の持続には不向き。
デスクを同じ向きで横に並べるレイアウトです。学校の教室やセミナールームでも用いられるため、スクール形式とも言います。集中力を持続しやすいので技術職や研究職などに適したレイアウトです。窓口対応を想定したオフィスにも向いています。
・メリット:対面する従業員がいないので集中力を維持しやすい。上司が管理しやすい。
・デメリット:コミュニケーション重視のグループワークには向かない。スペース効率、配線効率はやや低い。
同じグループを背中合わせで配置するレイアウトです。デスクに向かうときには他者の目線が気になりにくいため集中しやすく、振り向けばグループメンバーとのコミュニケーションが取れます。このため、プロジェクト単位で仕事を進める技術職などに向いています。
・メリット:作業時の集中力の維持と、グループコミュニケーションの円滑さの両方を満たす。
・デメリット:レイアウト効率は低め。特定メンバー以外とのコミュニケーションは取りにくい。
前方の人の背中が見える状態でデスクを縦に並べ、横の列はデスクを逆向きに並べるレイアウトです。逆向きのデスクと真横にならないように、空間や仕切りを置くか、前後の位置をずらすことが一般的です。パーソナルスペースを確保しやすいので、秘匿性が高い仕事や個別に進める研究・開発職などに適しています。
・メリット:プライバシー、パーソナルスペースが確保できるので集中力を維持しやすい。
・デメリット:コミュニケーションが多い職場には不向き。仕切りにコストがかかる。
複数ある小規模の島を、縦横に交差させて配置するレイアウトです。通路がジグザグになるため動線が固定化せず、近くの島の従業員とのコミュニケーションを活性化できます。複数のチームが協働してプロジェクトを進める場合などに適しています。
・メリット:動線が変則的になるため複数チームでのコミュニケーションを促進できる。
・デメリット:スペース効率が低め。レイアウト変更がしにくい。広いフロアでないと実現しにくい。
角度120度の「ハ」の字型デスクを3台向かい合わせて設置するレイアウトです。向かい合わせても目線が合わないので集中力を維持でき、必要に応じてコミュニケーションも取れます。一人あたりの作業スペースが広い分場所をとるため、広いオフィスに適しています。
・メリット:集中力の維持とチームコミュニケーションを両立できる。個人の専有スペースが広い。
・デメリット:ブーメラン型デスクを購入しないと実現できないのでコストがかかる。スペース効率が低い。
4台のデスクを90度ずつ回転させて側面を合わせ、4台で風車(かざぐるま)の羽のような状態にするレイアウトです。従業員同士の目線が合わないため集中して作業しやすく、必要に応じてチームでコミュニケーションも取ることができます。最大4人の少人数チームでのコミュニケーションが必要な業種に向いています。
・メリット:集中力の維持とチームコミュニケーションを両立できる。
・デメリット:レイアウトを変更しにくい。スペース効率はよくない。
「ハ」の字型のブーメラン型デスクを使って、亀甲型に配置するレイアウトです。向きを背中合わせにできるため目線が合わず、集中力を維持できます。後ろを向けばほかの従業員とコミュニケーションを取ることも容易です。
・メリット:集中力の維持とチームコミュニケーションを両立できる。個人の専有スペースが広い。
・デメリット:ブーメラン型デスクを購入しないと実現できないのでコストがかかる。スペース効率が低い。
パーテーションなどの仕切りでデスクを囲う方式です。コミュニケーションを取りにくいので頻繁に相談や確認を必要とする業務には向きませんが、じっくり落ち着いて行う仕事には適しています。そのため集中力重視の開発職やプログラマーなどの職場に向いています。
・メリット:他者の目線が気にならないので集中力を高めるには最適。
・デメリット:ブース状態を作るコストがかかる。スペース効率は低い。上司の目が届きにくい。
オフィス全体のデスクレイアウトを統一するのではなく、ここまでに紹介した複数のデスクレイアウトを用意します。これによって必要な機能を選択しながら適した環境で業務を進めることができます。
・メリット:業務内容や部署に適したデスクレイアウトを選択して仕事ができる。もともとフレキシビリティが高いので入れ替えもしやすい。
・デメリット:動線効率は悪い。大きな島が作りにくく、人数が多い部署は島が分かれるリスクがある。役職席を置きにくい。
座席を固定せず、カフェや図書館のように好きな席で働くスタイルです。座る席が日々変化することで気分転換できます。交流が同じ部署だけに固定されないため、活発なコミュニケーションが可能です。
・メリット:コンセプトを踏まえたレイアウトを実現しやすい。従来のオフィスに多い「硬さ」を緩和しやすい。社内コミュニケーションの機会増加に役立つ。
・デメリット:同じ部署の同僚がどこにいるのかわかりにくい。新人教育やチームの管理がしにくい。チームへの帰属意識が低下しやすい。
オフィスのレイアウトを計画する場合、ゾーニング計画、動線計画、寸法計画という3方向のアプローチが必要です。以下でそれぞれの計画方法について解説します。
まずオフィスに必要な機能を列挙し、区画分け(ゾーニング)していく手法です。エントランスや会議室、執務スペースや応接室など、目的を果たすための空間を考え、位置や広さなども目的を踏まえて割り振っていきます。たとえば来客が多いオフィスならエントランスや応接室の重要度が増します。一方、来客が少なく執務中心のオフィスなら執務スペースを広く取るなど業務に集中しやすいレイアウトが向いている可能性があります。
また、ゾーニング時にセキュリティを考えることも重要です。執務スペースの奥に重要な資料を置くゾーンを配置する、執務スペースと来客スペースを分離させるなど、計画段階で配慮すべきことは多数あります。
人の動線を考えてレイアウトすることも重要です。たとえば来訪者が多いオフィスなら、執務エリアに外部の人が迷い込まないよう動線を仕切る必要があります。コピー機の需要が高いオフィスなら多くの人がコピー機にアクセスしやすいレイアウトが必要ですが、ペーパーレス化が進んでコピー機の需要が低い場合、重視すべき点は変わります。
また、近年は「オフィスレイアウトが健康に関係する」という考えも強くなっています。たとえば座る時間が長いことによる腰痛防止やメタボリックシンドローム対策として、立って仕事をする場所を確保するオフィスもあります。適度に歩くことを前提とするオフィスレイアウトも複数の企業で導入されています。
オフィスの快適性を維持するためには、各箇所で一定以上の寸法を確保することが重要です。たとえばメインの通路は幅1.6m程度を確保していなければ従業員がスムーズに行き来できません。また、収納棚と座席の間が1.5m程度離れていないと、執務を邪魔せずに資料を見たり取り出したりすることが困難です。ほかにも、座席と壁の間は0.9m以上、座席と座席の間は1.6m以上、といった具合に確保すべきスペースを割り出し、そのうえでデスクの配置を決定します。
オフィスのレイアウトを検討するにあたり、レイアウトしやすいデスクを選択するのも有効です。以下ではオフィス家具のオカムラとアスクルが共同開発した「ジャスタス」の、レイアウトしやすいおすすめデスクを紹介します。
天板耐荷重100kgの高品質デスクです。スタンダードな形状なので、さまざまなデスクレイアウトに無理なく対応できます。配線孔を装備しているのでパソコンやモニターのケーブルをスマートに処理可能です。カラーは3色から選択できます。足元を隠すエンドカバーや荷置きワゴンなどのオプションも豊富です。
■本体価格(2024年10月時点)
¥32,800(税込)
※製品本体の価格です。カラー・オプションの有無などによって、価格は変動します。
天板耐荷重100kgの高品質デスクです。スタンダードな形状なので、さまざまなデスクレイアウトに無理なく対応できます。配線孔を装備しているのでパソコンやモニターのケーブルをスマートに処理可能です。カラーは3色から選択できます。足元を隠すエンドカバーや荷置きワゴンなどのオプションも豊富です。
■本体価格(2024年10月時点)
¥32,800(税込)
※製品本体の価格です。カラー・オプションの有無などによって、価格は変動します。
使用する人を固定しないフリーアドレスデスクです。一人で多くのスペースを確保することも、複数人で共用することもできます。使い方の自由度が高いので、フリーアドレス型の働き方を導入したオフィスにおすすめです。天板の耐荷重は100kgあり、配線孔も装備されています。
■本体価格(2024年10月時点)
¥62,800(税込)
※製品本体の価格です。カラー・オプションの有無などによって、価格は変動します。
使用する人を固定しないフリーアドレスデスクです。一人で多くのスペースを確保することも、複数人で共用することもできます。使い方の自由度が高いので、フリーアドレス型の働き方を導入したオフィスにおすすめです。天板の耐荷重は100kgあり、配線孔も装備されています。
■本体価格(2024年10月時点)
¥62,800(税込)
※製品本体の価格です。カラー・オプションの有無などによって、価格は変動します。
オフィス用品を多数扱う内田洋行がデザインし、アスクルが共同企画した「プレノデスクシステム」から、おすすめのデスクを紹介します。
天板形状が120度に広がっており、ブーメラン型やベンゼン型などのデスクレイアウトに適しています。一人あたりの専有スペースが広く、マルチディスプレイが要求される業務にもおすすめです。モバイル&パソコンワークの快適性が高く、デスク周辺の配線処理や、パソコン用品の整理などにも配慮されています。
■本体価格(2024年10月時点)
¥61,800(税込)
※製品本体の価格です。カラー・オプションの有無などによって、価格は変動します。
天板形状が120度に広がっており、ブーメラン型やベンゼン型などのデスクレイアウトに適しています。一人あたりの専有スペースが広く、マルチディスプレイが要求される業務にもおすすめです。モバイル&パソコンワークの快適性が高く、デスク周辺の配線処理や、パソコン用品の整理などにも配慮されています。
■本体価格(2024年10月時点)
¥61,800(税込)
※製品本体の価格です。カラー・オプションの有無などによって、価格は変動します。
使用できるスペースが広いL字型でありながら、省スペースにも配慮したデスクです。配線ダクトにOAタップを収納でき、脚の上部には鞄などを掛けられるサイドフックが付いています。多数のデスクレイアウトに対応できますが、集中力の維持とチームコミュニケーションを両立できる卍型レイアウトに向いています。
■本体価格(2024年10月時点)
¥43,900(税込)
※製品本体の価格です。カラー・オプションの有無などによって、価格は変動します。
使用できるスペースが広いL字型でありながら、省スペースにも配慮したデスクです。配線ダクトにOAタップを収納でき、脚の上部には鞄などを掛けられるサイドフックが付いています。多数のデスクレイアウトに対応できますが、集中力の維持とチームコミュニケーションを両立できる卍型レイアウトに向いています。
■本体価格(2024年10月時点)
¥43,900(税込)
※製品本体の価格です。カラー・オプションの有無などによって、価格は変動します。
プラスの「フラットライン」シリーズから、レイアウトしやすいおすすめのデスクを紹介します。
プラス社製の国産スチールデスクです。バリエーションが豊富なのでワークシーンの変化に応じてさまざまなデスクレイアウトに対応可能です。片袖机タイプなので省スペースで設置できます。日本オフィス家具協会が働く人の体格やユニバーサルデザインの観点から推奨する高さ720mmを採用しています。
■本体価格(2024年10月時点)
¥44,000(税込)
※製品本体の価格です。カラー・オプションの有無などによって、価格は変動します。
プラス社製の国産スチールデスクです。バリエーションが豊富なのでワークシーンの変化に応じてさまざまなデスクレイアウトに対応可能です。片袖机タイプなので省スペースで設置できます。日本オフィス家具協会が働く人の体格やユニバーサルデザインの観点から推奨する高さ720mmを採用しています。
■本体価格(2024年10月時点)
¥44,000(税込)
※製品本体の価格です。カラー・オプションの有無などによって、価格は変動します。
オフィスの働きやすさはデスクレイアウトに大きく左右されます。生産性向上やオフィス内の快適性を高めるためにも、オフィスのデスクレイアウトの見直しをおすすめします。
デスクレイアウトの見直しや新事務所開設時のレイアウトを検討中であれば、アスクルオフィスづくりサービスにお任せください。アスクルオフィスづくりサービスではお客様の働き方に合わせてレイアウト図を作成しています。納期の調整や在庫の確認などまとめ買いの相談にも対応していますので、ぜひご相談ください。
編集・文・画像:アスクル「みんなの仕事場」運営事務局
制作日:2024年11月14日
2016年11月17日のリニューアル前の旧コンテンツは
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