オフィスのスペースに余裕がなく、狭い休憩室しか設置できないのであれば、「休憩室を設ける必要はない」と考える方も少なくありません。しかし、狭い休憩室であっても設ける意味があり、必要である明確な理由があります。本記事では、休憩室の必要性について解説したうえで、レイアウトのポイントやおすすめの家具を紹介します。

■狭い休憩室でもオフィスに設置したほうがよい理由

オフィスには、従業員が休むための休憩室が必要です。オフィスのスペースが限られており、狭い休憩室しか設置できない場合でも、できるだけ導入することをおすすめします。

ここでは、休憩室が持つ効果やメリットなどを述べつつ、狭い空間であってもオフィスに休憩室を設置したほうがよい理由を解説します。

●適度な休憩は作業効率に影響するため

オフィスに休憩室が必要なのは、仕事の合間に休憩を挟むことによって、作業効率が高まるためです。

人間の集中力には限界があり、朝から晩まで高い集中力を維持したまま仕事に取り組めるわけではありません。しかし、適宜休憩を取ることで集中力は回復します。数分ほどであっても、仕事から離れる時間を作ることで集中力を回復させれば、効率的に仕事を続けることが可能です。

また、リラックスすると思考力が高まり、今まで出てこなかった良い案が浮かんでくる可能性があります。休憩室を設置すれば、ワークスペースはで仕事に取り組み、休憩室で頭と体を休めるというメリハリが生まれるため、リラックスしやすくなります。

●コミュニケーション活性化につながるため

オフィスに休憩室を設置することで雑談の機会が生まれ、従業員同士のコミュニケーション活性化につながります。

仕事中に集中している相手には話しかけづらく、場合によっては業務の邪魔にもなりかねません。しかし、休憩室に集まってリラックスしている人同士であれば気軽に話すことができ、自然と会話が生まれます。雑談を通じた新しい発見が、仕事のアイデアにつながることも珍しくありません。

さらに、休憩室はさまざまな部署の人が利用するため、普段はあまり関わりのない人と交流するきっかけにもなります。休憩室内でのコミュニケーションによって人間関係を構築し、円滑な業務遂行につなげることも可能です。

●ブランディングにつながるため

例え狭くとも、休憩室を設置することで、企業のブランディングにつながります。

休憩室は、効率が重視されるワークスペースとは異なり、企業の価値観を表しやすい場所です。デザインや機能にこだわることで、他社との差別化を図れます。

休憩室を主に使用するのは従業員ですが、場合によっては来訪者を案内することもあります。また、企業が行う情報発信の一貫として、ホームページやSNSなどに社内の写真を掲載する際に、休憩室を紹介することも可能です。

休憩室がセンス溢れる空間であれば「おしゃれな企業」、リラックスできる環境を整えていれば「休憩の重要性を理解し、従業員を大切にする企業」というイメージを構築できます。

●従業員満足度のアップにつながるため

狭くても快適に過ごせる休憩室を設置することで、従業員満足度が向上します。

社内にきちんと休憩を取れる環境が整備されていれば、メリハリのある働き方ができ、仕事へのモチベーションがアップします。さらに従業員が「自分たちのことを考えてくれている」と感じることで会社への信頼度が高まり、離職防止につなげることも可能です。休憩室の設置は、優秀な人材に長く働いてもらうための施策としても効果的です。

■狭い休憩室でも快適に過ごせるレイアウトのポイント

狭い休憩室を快適に過ごせるスペースにするためには、レイアウトにこだわることが大切です。以下のポイントを押さえて、過ごしやすい空間を作りましょう。

●執務スペースとしっかり分ける

休憩室は、執務スペースと明確に区別することが大切です。

しっかりと休憩が取れる空間を作るためには、オンとオフを切り替えられるようにする必要があります。執務スペースから距離がある場所に休憩室を設置する、パーテーションを用いて休憩室から執務スペースの様子が見えないようにするなど、工夫をしましょう。

スペース分けが明確でないと、休憩中に仕事のことで話しかけられたり、電話を取り次がれたりする可能性があります。そうなればリフレッシュできず、休憩とはいえません。

●開放感を意識する

狭い休憩室のレイアウトでは、開放感を意識しましょう。窮屈さを感じる休憩室ではリラックスしづらく、休憩の効果も出にくくなってしまいます。

開放感のある休憩室づくりのためには、圧迫感や閉塞感を与えない工夫が必要です。視界を妨げるものをできるだけ減らす、照明器具や床材の色を工夫して明るい空間にするなどの方法で、開放感を高められます。また、外の景色が見えるとそれだけで開放感が出るため、窓に面したスペースに休憩室を設置するのもおすすめです。

●家具にこだわる

狭い休憩室では、家具にこだわるのも大切です。会議室のようなパイプ椅子や長テーブルなどが配置された事務的な空間では、休憩室のリラックス効果が減少します。高級な家具をそろえる必要はありませんが、使い心地のいい家具を選び、落ち着いてひと息つける雰囲気を作るのがおすすめです。

例えばチェアを取り入れる場合は、執務スペースで使っているようなオフィスチェアではなく、おしゃれなスツールやくつろげるソファなどを設置しましょう。

●社員に意見を聞く

休憩室を設置する際は、従業員に意見を聞くようにしてください。実際に休憩室を使う従業員のニーズを把握することで、満足度の高い空間を作れます。アンケートやヒアリングなどを実施したうえで、設置場所や設置する家具、使用する際のルールなどを決めましょう。

その際は匿名で意見を集めても問題ありませんが、性別や年齢層などの大まかな情報がわかるようにするのもおすすめです。属性ごとの傾向を把握できれば、何を優先すべきか判断しやすくなります。

●緑を積極的に取り入れる

狭い休憩室でも、観葉植物などの緑を取り入れることで、リラックスできる空間を作れます。

観葉植物の緑には、目の疲れや精神的な疲労を軽減する効果が期待できます。ストレスを軽減する効果もあるとされているため、積極的に取り入れてみましょう。観葉植物の水やりや剪定などのメンテナンスが気がかりな場合は、フェイクグリーンと呼ばれる人工の観葉植物を取り入れるのもおすすめです。

■狭い休憩室におすすめのオフィス家具7選

休憩室の印象は、設置する家具によって大きく変わります。オフィスの雰囲気やコンセプトにあわせて、家具を選んでみてください。以下では、狭い休憩室にもおすすめのオフィス家具を紹介します。

●コンフォートワーク 収納付き キューブスツールソファ

●クリエイトアルファ くつろぎクッションANARIA

●ファミレス風ハイバックソファ

●YAMAZEN　シングルソファ

●萩原 ダイニング 3点セット

●KINO２ ハイテーブル カウンターテーブル

●山善 木製おしゃれスツール

おわりに

狭いスペースでも休憩室があれば、従業員が仕事の合間にリフレッシュできるようになり、作業効率がアップしたりコミュニケーションが活性化したりします。空間が限られていても、開放感を意識したり家具にこだわったりすることで、リラックス効果を高めることが可能です。適切なオフィス家具を選び、休憩室を快適な空間にしてください。

アスクルでは、多彩なオフィス家具を販売していることに加え、休憩室のレイアウトや家具のまとめ買いなどを相談できるオフィスづくりサービスも提供しています。休憩室に設置する家具の種類や組み合わせに悩んでいるときは、相談してみてください。

アスクル株式会社「アスクルオフィスづくりサービス」
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編集・文・画像：アスクル「みんなの仕事場」運営事務局　
制作日：2024年11月14日