コクヨの東京ショールーム
別記事「コクヨ「THE CAMPUS」の最新アップデートフロアが解決するオフィスの課題」の取材後、東京ショールームで、コクヨの新着ファニチャーを見せていただきました。
本記事では、その中からいくつかをご紹介します。
・ココロ弾むオフィスをつくる「Any way(エニーウェイ)」シリーズ
・ワークシーンの変化に永く寄り添う可変型ソファー「OSFA(オスファ)」
・働く空間にやさしく馴染むカジュアルチェアー「Liite(リーテ)」
・フレキシブルな働き方をサポートするチェアー「pallo(パロ)」
・理想のシーンに合わせて選べるカフェテーブルシリーズ「Franka(フランカ)」
・音環境に配慮したキャスター付きパネル「fore moving panel(フォーレ ムービングパネル)」
・カジュアルなオフィスにもグライディングの心地よさを(ingLIFE)
・オフィスからカジュアルへと向かうニーズ
2022年12月に発売された『Any way /エニーウェイ』シリーズは、すでに2019年発売の会議イス『Any/エニー』を含む家具シリーズです。『Any/エニー』は、シンプルで意匠性の高いデザインと軽快な使い心地、収納性などが評価されて、これまでに国内外のデザイン賞を受賞している人気製品。
かわいらしくなりすぎないくすみがかった発色で様々な空間に合いそうです。
特徴は、なんといっても可動性の良さ。
立っていても、座っていても自由に動かせます。フローリングなどの硬質床でも傷をつけにくい「ポリウレタン巻きキャスター」仕様です。
軽いので女性でも簡単に動かせるので、お掃除のときにも便利そう。
ちょっと持ち上げればキャスターで動きます
こちらのハイベンチは、キャスターがなくてもヒョイッと持ち上がります。
座面を持ち上げて......
スタッキングもラクラクです
OSFAは、家庭にもある「ソファー」という家具が、ワークプレイスの中でどうあるべきかということを追求したものです。
ワークに適した姿勢がとれるワークソファーと、ゆったりリラックスできるリラックスソファーがあります。
オプションのプラントボックスも合わせて、ファミレス席はいかがですか?
こちらはリラックスエリアにぴったり
背には姿勢を支えるランバークッションを取り付けることができます。
ランバークッション
取り付けも簡単
さまざまなエリアに設置できるよう、背・座・肘・天板の各パーツの位置移動も可能です。
背もたれは、フレームに差し込むだけで取り外したり移動させたりできる
ここに差し込むだけ!
背もたれを付け替えられるので、さまざまな使い方のバリエーションが広がる
カバーを交換したり、パーツを買い足したりすれば機能やデザインが変えられるので、ワークスペースのあらゆる面で活躍しそうですね。
「Liite」も、まさに家庭のダイニングに置けそうなチェアーですが、長時間作業など、しっかりとワークできる作りになっています。
背クッションはスナップボタンで簡単に交換できます
「pallo」は、やさしい印象のラウンドフォルムのデザインのチェアーで、背もたれや座面はかなりコンパクトです。
肘掛けが短いので、デスクやテーブルにぶつからずに近づけます。
小回りが利くので、オフィスのような面積のない自宅などで重宝しそうです。
座の前方に荷重を加えると座面が前傾する前傾チルトや、座る人の体重に合わせてロッキング強度を自動調節するオートアジャストロッキング機能が備わっている
座面や背もたれは工具なしでワンタッチ着脱可能
こちらは、THE CAMPUS見学の際に6階で使用されていた三角形のテーブル(記事はコチラ)。
ほどよい距離感で斜めに向かい合うことで、対面よりも会話がしやすいようにできています。
上の写真では、かばんをかけられるクランプ式カバンフックのオプションを装着しています。
モニターと電源は中央に集約。専用のモニターアームや立ち上げ配線カバーのオプショや、植栽を配置できるオプションがある
こちらは吸音機能つきのパネルです。人の声に多く含まれる周波数帯域の吸音率が高水準で、高い吸音性能があるそうです。
こちらもキャスターで簡単に移動させられる。また、2枚のパネルを直角に配置しても脚がぶつからない設計になっている
(※)
最後に、座面が360°揺れ動くイノベーティブなオフィスチェアー「ing(イング)」のカジュアル版とも言える「ingLIFE」を体験させていただきました。
自由な動きに寄り添う360°グライディングが特徴の「ing」は、オフィス訪問で会議室などによく採用されています。筆者も以前から興味があり、自宅作業で使いたいと思っていたので、「ingLIFE」はそのようなニーズにぴったりの製品です。
前後左右360°追従してくれるのが、なんとも気持ちいい!
グライディング機能は、ただ気持ちいいだけでなく、椅子に座った瞬間から落ち着く感じがしました。自分の姿勢に追従してくれることが集中力を呼び覚ましてくれるのです。
ますます欲しくなりました。
全体的な傾向として感じたのは、従来のオフィスファニチャーより柔らかい印象の、カジュアルなファニチャーが増えているということでした。
オフィスの「居心地のよさ」を重視する傾向が強まるとともに、「カフェっぽいイメージ」のファニチャーを求めるニーズが高まっているようです。
THE CAMPUSを案内していただいた原田怜さん(ワークプレイス事業本部 スペースソリューション本部デザイナー)も、「かた苦しくない家具の要望が増えているので、トレンドに合わせてそういう家具の取り扱いを増やしている」とおっしゃっていました。現に、THE CAMPUSではそうしたファニチャーが多数導入されていました。
そういえば、最近は従来のようなタスクチェアを見かけることが減りましたね。
原田怜さん(ワークプレイス事業本部 スペースソリューション本部デザイナー)
また、リモートワークが一般化したことで、自宅用としてデスクやチェアーを買い求める人も増えています。中には、ハーマンミラーの椅子を買う人もいるようです(「ワークプレイスを毎年見直す! オフィスを増床した47ホールディングスを訪問」でも、「皆さん、椅子にこだわるようになりましたね」というご意見がありました)。うらやましい......
そうなると、オフィスっぽいものは自宅のインテリアの中で浮いてしまうので、やはりカジュアルなテイストのものが選ばれることになるのでしょう。
ご案内していただいた芥川さん、矢部さん、どうもありがとうございました!
右:芥川梨枝子さん(ワークプレイス事業本部ECマーケティング部)、左:矢部聰子さん(同)
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こちらの記事もご覧ください
「コクヨ「THE CAMPUS」の最新アップデートフロアが解決するオフィスの課題」
取材協力
文房具やオフィス家具、事務機器を製造・販売。組織とワークスタイルの変化によってオフィスに求められる価値が大きく変容していることを受け、オフィス家具を提案するだけにとどまらず、オフィスデザインを通した働き方改革を追求している。オフィス設立の検討段階から関わり、コストシミュレーション、レイアウト設計、運用・維持にいたるまで、さまざまなフェーズで働く環境の計画プロセスを提案し、ワーカーのクリエイティビティを高められるオフィス空間の総合デザインをめざしている。
編集・文・撮影:アスクル「みんなの仕事場」運営事務局 (※印の画像を除く)
取材日:2023年1月13日
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