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オフィス内装工事でおしゃれな空間を! 流れ・工事すべきエリア・コツとは

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シーレックス株式会社 エントランス
デザイン・施工:株式会社MACオフィス


オフィスの内装工事を検討しているものの、何から着手すればよいのかわからない、どのエリアを工事すべきなのか知りたい、といった企業経営者や担当者も少なくないでしょう。本記事では、内装工事を検討している企業へ向けて、工事すべきエリアやオフィスづくりを成功させるコツなどを解説します。








■オフィス内装工事の流れ

まずはオフィスのコンセプトを固めましょう。そのうえで内装工事業者の選定→完成イメージの打ち合わせ→工事開始といった流れで進めるのが一般的です。



●内装のコンセプトを考える

まずはどのような内装にしたいのかを考えます。全体としてのイメージデザインを固めておくと、業者へ相談するときもスムーズです。


コンセプトを考える際には、企業理念や自社で扱っている商品・サービス、実現したい目的などからヒントを得るとよいでしょう。たとえば、「風通しがよい組織にしたい」との目的であれば、間仕切りをなくして社員同士がコミュニケーションをとりやすい設計にする、といった具合です。


また、企業のロゴやコーポレートカラー、イメージキャラクターなどが存在するのであれば、それをデザインに取り入れるのもひとつの手です。



●内装工事業者を選定する

コンセプトが固まったら業者を選びます。リフォーム会社やオフィス内装工事の専門業者などをインターネットでリサーチし、公式サイトやSNSをチェックしつつ選定を進めましょう。


内装工事を専門とする業者でも得手不得手があります。発注に対してどのようなクオリティで仕上げるかは業者により異なるため、過去の工事実績を確認しましょう。業者によっては公式サイトへ工事の事例を写真とともに掲載しています。


大切なのは、工期や費用を踏まえて業者を選定することです。工事の単価は業者ごとに異なるため、予算の範囲内で工事を提供してくれる業者を選定しましょう。そのためには、複数の工事業者をピックアップしたうえで相見積もりを取得するのが有効です。


オフィスの使用を始める時期が決まっている、なるべく早く完成させてほしい、といったケースでは工事に要する期間も確認したうえで選定を進めなくてはなりません。



●業者とデザイン・レイアウトなどの打ち合わせをする

オフィスのデザインやレイアウトについて、業者と打ち合わせを行うフェーズでは、打ち合わせの内容によって最終的な仕上がりが決まるため、伝えるべきことをしっかりと伝えましょう。


デザインに関する細かいニュアンスなどは、言葉だけではなかなか伝わりづらいので、理想的なオフィスの内装写真やイラストなどを用意しておくと、打ち合わせがスムーズに進みます。イメージをしっかりと伝え、業者との間で共通の認識をもてるような資料の準備をおすすめします。


細かい部分まで打ち合わせをしたら、最終的な見積もりの金額を確認しましょう。予算の範囲内に収まるのなら契約を交わし、工事の発注へと進みます。



●内装工事・インフラ工事を開始する

デザインやレイアウト、発注する業者が決まり契約を交わしたら、いよいよ施工開始です。基本的に、工事が始まったあとは業者に任せますが、すべてを任せっぱなしにしてしまうのはNGです。


入念な打ち合わせをしていても、要件の漏れや認識のずれが生じるケースは珍しくありません。不要なところに間仕切りができている、必要なところにコンセントが設置されていない、といったことが起こり得るため、工事開始後は状況を適度に確認しましょう。


工事中の確認を疎かにすると、完了後に手直しが発生しかねません。工期が延びてしまい、オフィスの速やかな利用開始ができなくなってしまうため注意が必要です。



●荷物を搬入し引き渡し完了!

工事が完了したあとは、必ず発注した通りの内容に仕上がっているか確認しましょう。打ち合わせのときに使用した図面やモデリング画像などがあれば、それを使いながら細部にわたりチェックします。


何かしら問題が見つかったら、必ず業者へ伝えましょう。発注したものと異なる内装資材が使用されている、色が異なる、傷がついているといった場合、業者へ伝えて対応してもらわなくてはなりません。


隅々まで確認し、何も問題がなければ書類にサインをしてオフィスを引き渡してもらいます。引き渡しが終わったあとは、デスクやチェア、PC、機器類を搬入しましょう。




■オフィス内装工事にかかる期間

オフィス内装工事に要する期間はさまざまです。どういった工事を行うか、オフィスの面積はどのくらいか、あるいは業者のスキルや発注する時期などによっても大きく変わります。一般的な目安として、2~4ヵ月程度の期間は見ておきましょう。業者へ相談したタイミングで工期を確認しておくことも大切です。


発注のタイミングとしては、業者の繁忙期に重ならないよう注意しましょう。内装工事業者が忙しくなるのは、多くの人が動く年度末です。この時期は住人が退去した賃貸物件の原状回復工事やリフォーム工事が増加するため、内装業者には多くの依頼が舞い込みます。


繁忙期は業者が人手不足に陥りやすく、普段よりも工期が長引くおそれがあります。また、業者によっては繁忙期を理由に単価が高くなるケースもあるため注意が必要です。閑散期であれば、打ち合わせにも多くの時間を割くことができ、丁寧に工事を進めてもらえる可能性も高まります。




■オフィス内装工事にかかる主な費用

オフィス内装工事には、プランニングと工事費用がかかります。プランニングとは、オフィスのデザインやレイアウト、社員の導線などを計画することです。工事が始まってから、コンセントや間仕切りを増やすとなった場合には別途追加費用が発生する可能性もあります。


内装工事が完了しただけではオフィスとして機能しないため、各種家具の導入が必要です。デスクやチェア、ミーティングテーブル、ロッカーなどを購入する家具の導入費用が発生します。


また、引っ越し費用も頭に入れておきましょう。オフィスを移転するケースでは、以前のオフィスで使用していた家具や機器、文書類などを新オフィスへ搬入しなくてはなりません。荷物の量が少ないのであれば、自社の社員で引っ越しを行うと費用を抑えられます。




■オフィス内装工事で重視すべき5つの社内エリア

オフィス内装工事で重視すべきエリアは、エントランスや会議室、カフェスペース、ワークスペース、社長室の5つです。これらのエリアを重視すべき理由や、工事するメリットを把握しておきましょう。



1. エントランス

会社の玄関口となるエントランスは、社員だけでなく顧客や取り引き先など大勢の方が行き交うエリアです。会社の顔と言っても過言ではない場所であり、訪れた方の第一印象を決定づけることもあるため、多くの企業がデザインを重視しています。


また、自社の雰囲気や理念などを反映させたエントランスにすることで、外部の方へメッセージを伝えられます。コーポレートカラーやイメージキャラクター、ロゴなどがあるのであればデザインに組み込むとよいでしょう。


エントランスの内装工事によって、訪れる方に企業としての想いをアピールしたり、良い印象を与えたりもできます。また、デザインにこだわるだけでなく、訪れた方の動線を意識して設計することも必要です。



2. 会議室

企業における会議室は、ビジネスの新たなアイデアや今後の戦略などを生み出す大切な場所です。基本的には清潔感がある空間づくりを意識し、実施する会議のスタイルや目的にあわせた設備、デザインが求められます。


設計にあたっては、落ち着いて会議を行える空間形成を意識しましょう。外からの雑音が入りこむ会議室では、集中して会議に臨めません。また、機密情報が外部に漏れるおそれもあるため、防音壁や防音カーテン、吸音パネルの設置など防音対策が求められます。


落ち着いた環境のなか安心して会議を行えれば、革新的なアイデアの創出やスピーディーな戦略立案が実現する可能性もあるでしょう。



3. カフェスペース

近年は社内にカフェスペースを設置する企業が増えました。社員が気分転換を行えるリフレッシュスペースを整備することで、業務効率化やメンタル面のケア、コミュニケーションの活発化などにつながります。


カフェスペースを設置する場合、社員がどのような空間を求めているのか事前に調査しておきましょう。実際に使用するのは社員であるため、可能な限り要望に沿った環境を整えてあげることがポイントです。


テーブルやチェア、ソファなどを設置するだけでなく、マッサージチェアを用意するなど社員がリラックスしやすい環境づくりを重視するとよいでしょう。



4. ワークスペース

業務を遂行する空間であるワークスペースの内装工事では、動線づくりが重要です。レイアウト次第では、社員が無駄に遠回りをしなくてはならず、疲労を蓄積させる原因になりかねません。業務効率の低下も招くため、社員が動きやすい動線づくりに努めましょう。


ただし、業務効率のみを追求した動線では不十分です。社員が動きやすい動線を意識するのは大切ですが、安全面も考慮しなくてはなりません。火災や地震など災害が発生した際、スムーズに避難できる動線が確保できているかどうかも考える必要があります。


そのほか、オフィス家具にもこだわりましょう。デスクワークがメインの社員は、1日の大半を椅子に座ってすごします。そのため、長時間座っても足腰に負担がかかりにくく、座り心地が良いオフィスチェアの導入が求められます。また、机にもさまざまなサイズ、形状の製品があるため、比較しつつオフィスでのワークスタイルにマッチしたものを選択しましょう。



5. 社長室

社長室は、組織のトップが使用する空間であり重要な決裁が行われる場所でもあります。ときに重要な取り引き先や大口の顧客などを招く場所でもあるため、できるだけ好印象を与えられるような空間づくりが必要です。


たとえば、革張りのソファや天然木を用いたテーブルは、高級感を演出できるため社長室に適した設備と考えられます。また、日当たりや通気を考慮するなど、社長が快適に実務を行える空間の形成も重要です。


さらには、セキュリティ面も重視しましょう。社長室には機密情報が保管されているケースが珍しくありません。万が一、外部に漏えいしたとなると組織そのものの信頼や評判が地に墜ちるおそれがあります。文書を簡単に持ち出せないよう鍵つきのキャビネットを導入する、入室管理システムを採用するなどの対策がセキュリティ向上に有効です。




■オフィス内装工事を成功させるコツ

オフィス内装工事を成功させるためには、複数の業者に相談したうえで依頼先を決めましょう。また、オフィスのコンセプトは入念に考え、現場で働く社員の声もくみ取りつつ進めていくのも大切です。



●複数の業者に相談する

オフィス内装工事を手掛けている業者は数多く存在します。業者によって得意なデザインや分野があり、工事の単価も異なります。そのため、最初から1社に絞るのではなく、複数の業者をピックアップしたうえで相談をしましょう。


相見積もりをとって価格や工事の内容を比較するのも大切です。1社からしか見積もりをとらなかった場合、比較対象がないため提示された価格が適正なのかどうか判断できません。複数社から見積もりの提出を受けることで、各社の工事費用や内容を比較しつつ選定を進められます。


ただ、価格の安さだけで決めるのはリスクが懸念されるためおすすめしません。安いに越したことはないものの、満足いく仕上がりにならなかった、工事の品質が著しく低かった、といったことになりかねないからです。豊富な工事の実績があり、多くの施工事例を公式サイトなどで公開している業者へ依頼すると安心でしょう。



●入念にコンセプトを考える

オフィスづくりのコンセプトを入念に考えましょう。コンセプトが明確でないと、業者へイメージを伝えにくいうえに一貫性のないオフィスに仕上がってしまうおそれがあります。


自社に抱いてほしいイメージや、達成したい目的、解決したい課題などからコンセプトを固めるとよいでしょう。たとえば、業務効率化や社内のコミュニケーション活性化、快適性の向上といったコンセプトが考えられます。



●社員の意見をよく聞く

オフィス内装工事を成功させるため、社員の意見をよく聞きましょう。現場で働いているのは社員です。現場の意見をまったく聞かず、経営者や組織の上層部だけでオフィスづくりを進めても理解は得られないでしょう。


現場の声を聞かぬまま内装工事を進めると、従業員満足度の低下を招くおそれがあります。以前のオフィスよりも働きにくくなった、デザインはよくなったものの業務効率が低下した、となると従業員満足度が低下し、最悪の場合は離職につながるかもしれません。


社員へのヒアリングやアンケートなどを行い、現場の声をきちんと聞きとることで、快適かつ効率的に働けるオフィスづくりが実現します。




■オフィス内装工事の参考事例3選

オフィス内装工事に成功した事例を3つピックアップしました。事例に目を通せば、自社が内装工事を進める際のイメージを掴め、ヒントも見つかるでしょう。



下記事例の施工会社:株式会社MACオフィス


<事例1> 生産性向上を実現するオフィス空間

シーレックス株式会社が使用していたオフィスは、もともと3フロアに分散していましたが、社員がより快適かつ健康的に働けるオフィスを実現するため、オフィスを1フロアへ集約、一人当たりの執務スペースの拡大、Web会議ブースやコミュニケーションスペースも新設しました。





また、来客スペースのデザインにも力を入れています。「感性を磨く場所」をコンセプトとしてデザインされた空間は洗練されており、クリエイティブな打ち合わせに最適なスペースです。使用する素材や家具にもこだわり、上質で落ち着ける空間に仕上がっている点も特徴的です。



参照元:MACオフィス株式会社 施工事例 シーレックス株式会社



<事例2> デザインと働きやすさを高次元で両立

商船三井テクノトレード株式会社がオフィス内装工事で重視したのは、「社内のコミュニケーション活性化」です。フリーアドレスを導入するにあたりデスクの配置や動線をしっかりと考え、コミュニケーションスペースへのアクセス性にもこだわりました。





また、来客を出迎える来客エリアのデザインにも気を配っています。鮮やかなブルーカラーを取り入れて開放感があるスペースを演出し、来客を出迎えるのに適した空間に仕上がりました。





機密性が高い業務にも取り組めるよう、個別ブースを設置しているのも特徴です。窓際に配置された集中ブースはパーティションで仕切られ、機密性が高い業務も滞りなく進められます。



参照元:MACオフィス株式会社 施工事例 商船三井テクノトレード株式会社



<事例3> 気軽に相談できるアットホームな空間を実現

株式会社ヒューマンテクノロジーズが内装工事でコンセプトとしたのは、「家族のように寄り添える空間」です。特徴としては、来客がアットホームかつ落ち着いた環境で気軽に相談できるようあたたかみのある空間形成を意識している点が挙げられます。





また、社内コミュニケーションの活性化を促進すべく、カフェカウンターやファミレスブースなども設置し、普段接点がない社員同士の偶発的なコミュニケーション発生を促しています。



参照元:MACオフィス株式会社 施工事例 株式会社ヒューマンテクノロジーズ



■おわりに

オフィス内装工事で失敗しないよう、まずはコンセプトをきちんと固めるところから始めましょう。上層部だけで決めず現場の意見を聞く、複数社に相談をするなども大切です。


オフィス移転や内装工事を検討しているものの、何から手をつければよいのかわからない、社員が働きやすいオフィスを構築したいと考えているのなら、「アスクルオフィスづくりサービス」の利用がおすすめです。快適さと業務効率を踏まえたオフィス空間のプランニングから家具のまとめ買いまで、オフィスづくりのトータルサポートを受けられるサービスです。まずは気軽にご相談ください。



アスクル株式会社「アスクルオフィスづくりサービス」
https://www.askul.co.jp/f/services/furniture/construction/moving.html/




編集・文・画像:アスクル「みんなの仕事場」運営事務局
制作日:2023年2月14日

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