デスクワーク中の姿勢は主に「前傾姿勢」と「後傾姿勢」に分けられ、作業中はその姿勢をサポートしてくれるオフィスチェアを使うことが重要です。本記事では前傾姿勢と後傾姿勢の違いについて解説し、さらに後傾姿勢に焦点を当て、後傾姿勢を支えるオフィスチェアの選び方と、後傾姿勢をサポートするオフィスチェアを紹介します。
長時間デスクワークを続けると、前のめりになって背中が丸まったり、浅く座って背もたれによりかかったりする方は少なくありません。こうした悪い姿勢は肩こりや腰痛、頭痛の原因となり、集中力やパフォーマンスの低下につながります。そのため、オフィスでは正しい姿勢をサポートするオフィスチェアの導入が求められます。
ただし、デスクワーク中の姿勢は業務内容によって異なり、主に「前傾姿勢」と「後傾姿勢」に分けられます。そこでまずは自分が普段どちらの姿勢で作業しているのかを把握しましょう。
資料を見るなど机の上での作業が多かったり、パソコンと書類を交互にチェックしたりする仕事の場合、上半身が自然と前方に寄るため前傾姿勢になりやすいです。具体的には事務職や経理職といった事務作業が多い方は、前傾姿勢の傾向があります。また、机の上で作業するイラストレーターやハンドメイド作家なども前傾姿勢になりやすい職業です。
正しい前傾姿勢は、座ったときに骨盤が程よく前傾し、腰椎も程よくわん曲して背骨が自然なS字カーブを描いている状態です。しかし、長時間この姿勢を維持するのは難しいため、前傾姿勢を支えるオフィスチェアやサポートアイテムなどを上手に利用して、姿勢を安定させましょう。
後傾姿勢とは、背もたれに身体を預ける座り方のことで、パソコンの画面を長時間見続けるプログラマーやエンジニア、CADオペレーターなどに多い姿勢です。一般的に後傾姿勢は筋肉や関節への負担が少なく、長時間座っていても疲れにくい座り方とされています。しかし、後傾姿勢をとっているのに首や背中、腰に痛みがある方は、椅子に浅く座って背もたれに大きくよりかかる「前滑り」の可能性があります。前滑りは上体が反った状態で頭を支えているため、首や背中、腰に負担がかかります。
正しい後傾姿勢は、椅子に深く腰をかけて骨盤を起こし、背もたれに背中を沿わせ、胸を張って背筋を伸ばしている状態です。しかし、前傾姿勢同様に長時間この姿勢をキープすることは難しいため、後傾姿勢をサポートするオフィスチェアなどを使って、正しい姿勢を維持することが重要です。
なお、ノートパソコンを長時間使う際も後傾姿勢がおすすめです。ノートパソコンの場合、画面が目線よりも低い位置にあるため、首に負担がかかります。しかし、低めの座面で後傾姿勢をとることで目線の高さに画面がくるので、首への負担が解消されます。
長時間のパソコン作業には、後傾姿勢を支えるオフィスチェアが適しています。ここでは、後傾姿勢に最適なオフィスチェアの選び方について解説します。
椅子に深く腰をかけて背もたれに身体を預けて座る後傾姿勢では、背もたれの高さと形状が重要になります。背もたれの高さは上半身を預けられるハイバックかつヘッドレスト付きがおすすめです。また、背もたれの形状は、座面と合わせて全身をしっかりと固定してくれるホールド感のあるものを選びましょう。
ロッキング機能とは、身体の動きに合わせて背もたれや座面の角度が変わる機能のことで、主に「背ロッキング」「背座ロッキング」「シンクロロッキング」の3種類があります。
背ロッキングは、座面は動かずに背もたれだけが後ろへ動く機能で、背座ロッキングは背もたれと座面が同じ角度で動く機能のことです。そしてシンクロロッキングは、背もたれと座面がシンクロして動く機能で、身体への負担が少ないのが特長です。そのため、長時間後傾姿勢になるなら、シンクロロッキング機能搭載のオフィスチェアを選びましょう。また、リクライニング角度が大きいほど後傾姿勢が楽にとれるので、購入時には必ず角度を確認してください。
前述したようにノートパソコンを使用する場合、ノートパソコンの画面の位置が目線より低いことから猫背や前滑りになりやすく、首に負担がかかります。そこで無理のなく後傾姿勢で作業を行うために、目線が画面と同じ高さになるくらい座面の高さを低めに調節できるオフィスチェアを選びましょう。
なお、オフィスではさまざまな人が椅子を使ったり、デスクトップパソコンやノートパソコンをディスプレーにつなげて使用したりすることがあるため、座面の高さ調節の幅が広いものを選んでおくと安心です。
長時間後傾姿勢で作業するなら肩や腕にかかる負担が軽減でき、立ち・座りの際などにあると便利な肘掛け付きがおすすめです。さらに姿勢に合わせて上下、左右、前後に調節できる可動式肘掛けなら、より快適に作業しやすくなります。
ランバーサポートとは、椅子に座った際に腰をサポートしてくれるクッションまたは機能のことです。ランバーサポートがあることで後傾姿勢でも背骨が自然なS字カーブを保てるため、オフィスチェアにおすすめです。なお、ランバーサポートにはオフィスチェア一体型タイプと後付けタイプの2種類があります。長時間後傾姿勢をキープしたい場合には位置がずれないオフィスチェア一体型タイプか、しっかりと固定できる後付けタイプを選びましょう。
これまでのポイントを踏まえて、ここからは正しい後傾姿勢をサポートして姿勢改善に役立つ、おすすめのオフィスチェアを厳選して紹介します。
シンクロロッキング機能により、背もたれによりかかるだけでスムーズに後傾姿勢に移行できるオフィスチェアです。メッシュ素材を使用しているので、長時間座りっぱなしでもムレにくく、快適に作業を進められます。
■本体価格(2024年3月時点)
¥32,068(税込)
※製品本体の価格です。カラー・オプションの有無などによって、価格は変動します。
シンクロロッキング機能により、背もたれによりかかるだけでスムーズに後傾姿勢に移行できるオフィスチェアです。メッシュ素材を使用しているので、長時間座りっぱなしでもムレにくく、快適に作業を進められます。
■本体価格(2024年3月時点)
¥32,068(税込)
※製品本体の価格です。カラー・オプションの有無などによって、価格は変動します。
170°リクライニング、頭と首を支える大型ヘッドレスト、しっかり固定できる腰当てクッションなど、正しい後傾姿勢をサポートする機能が多数備わったゲーミングチェアです。座面下部には伸縮式オットマンが搭載され、仮眠もできます。
■本体価格(2024年3月時点)
¥31,846(税込)
※製品本体の価格です。カラー・オプションの有無などによって、価格は変動します。
170°リクライニング、頭と首を支える大型ヘッドレスト、しっかり固定できる腰当てクッションなど、正しい後傾姿勢をサポートする機能が多数備わったゲーミングチェアです。座面下部には伸縮式オットマンが搭載され、仮眠もできます。
■本体価格(2024年3月時点)
¥31,846(税込)
※製品本体の価格です。カラー・オプションの有無などによって、価格は変動します。
左右の背もたれがフレキシブルに動いて、後傾姿勢時の背中や腰を包み込むようにサポートしてくれるオフィスチェアです。ヘッドレストやアームレストは調節可能で、座る人の体格に合った正しい後傾姿勢を保持できます。
■本体価格(2024年3月時点)
¥54,780(税込)
※製品本体の価格です。カラー・オプションの有無などによって、価格は変動します。
左右の背もたれがフレキシブルに動いて、後傾姿勢時の背中や腰を包み込むようにサポートしてくれるオフィスチェアです。ヘッドレストやアームレストは調節可能で、座る人の体格に合った正しい後傾姿勢を保持できます。
■本体価格(2024年3月時点)
¥54,780(税込)
※製品本体の価格です。カラー・オプションの有無などによって、価格は変動します。
コクヨの「イング」は人間の微細な動きに合わせて360°自由に座面が動くので、理想的な後傾姿勢をつくるために背もたれや座面の奥行きなどを調節する必要がありません。後傾姿勢時には座面前部が折れ曲がるので太ももの裏側を圧迫せず、快適に過ごせます。
■本体価格(2024年3月時点)
¥118,272(税込)
※製品本体の価格です。カラー・オプションの有無などによって、価格は変動します。
コクヨの「イング」は人間の微細な動きに合わせて360°自由に座面が動くので、理想的な後傾姿勢をつくるために背もたれや座面の奥行きなどを調節する必要がありません。後傾姿勢時には座面前部が折れ曲がるので太ももの裏側を圧迫せず、快適に過ごせます。
■本体価格(2024年3月時点)
¥118,272(税込)
※製品本体の価格です。カラー・オプションの有無などによって、価格は変動します。
ユーザーの体格や姿勢に応じて自動でポジションを調節する独立式ランバーサポートを搭載したオフィスチェアです。これにより後傾姿勢でも常に腰をサポートしてくれるので、快適な座りを維持できます。また、前傾姿勢へも切り替え可能なため、仕事のシーンによって使い分けられます。
■本体価格(2024年3月時点)
¥151,800(税込)
※製品本体の価格です。カラー・オプションの有無などによって、価格は変動します。
ユーザーの体格や姿勢に応じて自動でポジションを調節する独立式ランバーサポートを搭載したオフィスチェアです。これにより後傾姿勢でも常に腰をサポートしてくれるので、快適な座りを維持できます。また、前傾姿勢へも切り替え可能なため、仕事のシーンによって使い分けられます。
■本体価格(2024年3月時点)
¥151,800(税込)
※製品本体の価格です。カラー・オプションの有無などによって、価格は変動します。
3次元的に折れ曲がる多面構造の背もたれが、デスクワーク時のあらゆる姿勢をアシストしてくれるオフィスチェアです。クッションの高いシートにより包み込まれるような座り心地で、長時間の後傾姿勢も苦になりません。
■本体価格(2024年3月時点)
¥178,340(税込)
※製品本体の価格です。カラー・オプションの有無などによって、価格は変動します。
3次元的に折れ曲がる多面構造の背もたれが、デスクワーク時のあらゆる姿勢をアシストしてくれるオフィスチェアです。クッションの高いシートにより包み込まれるような座り心地で、長時間の後傾姿勢も苦になりません。
■本体価格(2024年3月時点)
¥178,340(税込)
※製品本体の価格です。カラー・オプションの有無などによって、価格は変動します。
座る人の好みに合わせて、背もたれのカーブを2段階で変えられるバックカーブアジャスト機構により、手で包まれているような安心感のある後傾姿勢を維持できます。また、背座シンクロリクライニング機能により、後傾姿勢はもちろん、前傾姿勢にもスムーズに切り替えられます。
■本体価格(2024年3月時点)
¥122,650(税込)
※製品本体の価格です。カラー・オプションの有無などによって、価格は変動します。
座る人の好みに合わせて、背もたれのカーブを2段階で変えられるバックカーブアジャスト機構により、手で包まれているような安心感のある後傾姿勢を維持できます。また、背座シンクロリクライニング機能により、後傾姿勢はもちろん、前傾姿勢にもスムーズに切り替えられます。
■本体価格(2024年3月時点)
¥122,650(税込)
※製品本体の価格です。カラー・オプションの有無などによって、価格は変動します。
ノートパソコンでの作業におすすめなのがオカムラの「Shift」です。ノートパソコン作業に最適な「低座・後傾」姿勢を座るだけでとれて、身体への負担も軽減できます。アームレスト付きで立ち座りもしやすいです。
■本体価格(2024年3月時点)
¥85,074(税込)
※製品本体の価格です。カラー・オプションの有無などによって、価格は変動します。
ノートパソコンでの作業におすすめなのがオカムラの「Shift」です。ノートパソコン作業に最適な「低座・後傾」姿勢を座るだけでとれて、身体への負担も軽減できます。アームレスト付きで立ち座りもしやすいです。
■本体価格(2024年3月時点)
¥85,074(税込)
※製品本体の価格です。カラー・オプションの有無などによって、価格は変動します。
低く傾斜したこちらのテーブルは、前述のオカムラ「Shift」とセットで使うことで、ノートパソコン使用時の腕や首への負担が軽減でき、リラックスした状態で作業に打ち込めます。
■本体価格(2024年3月時点)
¥77,725(税込)
※製品本体の価格です。カラー・オプションの有無などによって、価格は変動します。
低く傾斜したこちらのテーブルは、前述のオカムラ「Shift」とセットで使うことで、ノートパソコン使用時の腕や首への負担が軽減でき、リラックスした状態で作業に打ち込めます。
■本体価格(2024年3月時点)
¥77,725(税込)
※製品本体の価格です。カラー・オプションの有無などによって、価格は変動します。
座った瞬間に理想的な「低座・後傾」姿勢を実現できるパーソナルチェアです。大きなヘッドパネルにより周囲の視線をシャットアウトでき、集中力を高めた状態で作業に臨めます。また専用のパーソナルテーブルと合わせて固定席とは別に配置し、集中スペースとして活用するのもおすすめです。
■本体価格(2024年3月時点)
¥256,791(税込)
※製品本体の価格です。カラー・オプションの有無などによって、価格は変動します。
座った瞬間に理想的な「低座・後傾」姿勢を実現できるパーソナルチェアです。大きなヘッドパネルにより周囲の視線をシャットアウトでき、集中力を高めた状態で作業に臨めます。また専用のパーソナルテーブルと合わせて固定席とは別に配置し、集中スペースとして活用するのもおすすめです。
■本体価格(2024年3月時点)
¥256,791(税込)
※製品本体の価格です。カラー・オプションの有無などによって、価格は変動します。
背もたれに身体を預けるようにして座る「後傾姿勢」は、パソコンの画面を長時間見続ける職種に多い座り方です。しかし、正しい後傾姿勢を長い時間キープし続けるのは難しいため、企業では後傾姿勢をサポートするオフィスチェアを用意することが求められます。
オフィスの移転やリニューアルに伴い、後傾姿勢をサポートするオフィスチェアの導入を検討中なら、ぜひアスクルの「家具のまとめ買い相談」をご利用ください。柔軟な納期調整が可能なため、オフィスの移転やリニューアルのタイミングに合わせられます。
編集・文・画像:アスクル「みんなの仕事場」運営事務局
制作日:2024年3月28日
2016年11月17日のリニューアル前の旧コンテンツは
こちらからご確認ください。