今回のオフィス取材先は、東京 南青山にNYブルックリンスタイルのオフィスを構える株式会社セレスのオフィスだ。南青山という都内トップクラスのオシャレな場所に、NYブルックリンスタイルオフィスと聞けば、取材せずにはいられない。
取材先の株式会社セレスは、2005年に設立され、2014年には東証マザーズに上場、2016年には東証一部上場となったネット大手企業である。「モッピー」「モバトク」「お財布.com」といったスマートフォンメディア事業を展開している。
では、さっそくオフィスを紹介していこう。
東京メトロ 「表参道駅」A4出口から徒歩3分のデザインオフィスビルに入居する。表参道交差点すぐと言っていい場所だ。「表参道駅」は、地下鉄 銀座線、半蔵門線、千代田線の3線が乗り入れる主要駅なので通勤に便利だ。なんといっても、渋谷まで1駅の距離である。
ちなみに同社では表参道駅から5駅以内に住むと3万円を上限として家賃の40%を補助する住宅手当制度もあるとのこと。5駅以内というと、東急 三軒茶屋駅や、京王・小田急 下北沢駅も入るのでかなり魅力的な制度だ。
ビルの4Fに到着してエレベーターを出ると、 ヴィンテージ感あるハードボイルドな案内板がお出迎え。
案内板の指の示す方向に従って進むと、エントランスが見えてくる。
入口から撮影。
もう雰囲気はアメリカ、ニューヨーク ブルックリンの古い倉庫にやってきたかのようだ。
こちらがオフィス受付の電話。
あまりに本格的なアイテムすぎて、受付電話と気づかれないこともあるそう。
同社ロゴを正面から。
エイジング加工されたスチールプレートをくり抜いたロゴが輝いていて、カッコイイ。
近づいて、横から見ると、
なるほど、こうなって輝いているのか。
壁のレンガは、壁紙などではなくて、ヴィンテージレンガを用いたアンティークウォール。荒々しい手触りがまさに本物。
こんな感じで広々としている。
奥に見えるコンクリートブロックウォールと亜鉛メッキフェンスが相まって、映画のボクシングジムなどのシーンで出てきそうな雰囲気だ。
エントランスの右手は待合のソファースペースになっている。
アメリカのミッドセンチュリー期を中心としたヴィンテージグッズが飾られている。
待ちながら眺めていると時間があっという間に過ぎる。右上に置いてある機械式計算機をもっと見たかった。
エントランスから奥は会議室が4室。
コンクリートブロックに直接書かれた案内図。そのインダストリアルな武骨さがいい雰囲気を醸し出している。
会議室をいくつかのぞいてみると、
会議室の名前が、「01」と素っ気なさがハードボイルドだ。
エイジング加工で錆びた感じのドアを開くと、
12名が入れる大きめの会議室。
チェアはハーマンミラーのセイルチェア。
テーブルは岡村製作所のラティオII。
ヴィンテージレンガによる壁面がカッコイイ。
ちなみに、このエイジング加工されたドアは錆びた風ではあるが、触っても錆びなどの汚れはつかないように加工されている。
4人が入れるソファ応接室になっていた。こちらにもヴィンテージレンガの壁面が配されている。
会議室はこの辺りにして、奥のカフェスペースへ。
カフェスペースに入ったところからパチリ。
窓際にカウンター席、奥にファミレススペース、手前にテーブル席が用意されている。
こちらもNYブルックリンスタイルだ。
社員の方はこちらでランチを食べたり、休憩したり、ランチ時間帯以外では一人でノートPCを持ってきて集中作業したりと、多岐に使われるそう。月末の締め会や社内の発表会にも使われるとのこと。
ランチでの利用は、職種によって違いがあるとのことだが、システム本部ではコアタイム12~17PMとするフレックスタイム制を採用しているため、12~15PMが賑わうとのことだ。
ランチタイムに撮影したのがこちら。
お弁当を持って来たり、買ってきたランチを広げたり。
奥のファミレス席は人気でいつも先に埋まってしまうとのこと。
ブラインドが下げられるようになっている。
入り口側の壁にカフェスペースのカウンターが設置。
社員の方が自由に使えるポット、コーヒーマシン、電子レンジ、冷蔵庫などが用意されている。
窓側から撮影。
こちらが人気のファミレス席。
背の高いボルドー色のソファーシートは、ファミレスというより、映画に出てくるアメリカのダイナーの雰囲気。
写真に写る奥のドアはオフィスエリアにつながっている。
正面左側には、エイジング加工されたシマ鋼板(滑り止め用の×のような突起がつけられた鋼板)が取り付けられていて、インダストリアルテイストな掲示板となっている。
こちらには、社内のイベント告知などお知らせが掲示されるそう。
右側の壁は、
同社のロゴと、ヴィンテージの展示。下は掲載雑誌などの本棚となっている。
カフェで使われている折りたたみチェア。
こちらは、クラリン(clarin)社 フォールディングチェア 2000シリーズのウッドシートモデル。
1920年代から生産され、映画などにも学校やスタジアムのシーンによく登場する、アメリカの「ザ・折りたたみ椅子」みたいなチェア。丈夫でシンプルという質実剛健さが古き良きアメリカらしい。現在も生産されている超ロングセラーモデルだ。武骨さがNYブルックリンスタイルによく似合う。
ちなみに、クラリン社のチェアは、2011年からハッセー・シーティング社(Hussey Seating Company)から発売されるようになった。ハッセー・シーティング社もアメリカのチェア老舗。
背の上のところにクラリンのロゴが打たれている。
日本でよく見かける折りたたみ椅子はスチール丸パイプで作られているが、このチェアはスチール鋼板の両サイドを丸めて丈夫なフレームにしているところが特徴。
では、オフィスエリアへ進もう。
ワークエリアは、一変して、機能的な現代オフィスになっている。
機能的・効率的に仕事ができるワークエリアと、気分を切り替えるブルックリンスタイルのエリアで、気持ちのONとOFFを切り替える感じだ。
デスクは、ホワイトカラーの連結スチールデスク。固定席制で、一人当たりのワークスペースは十分確保されている。デスク下には、各人が専用のサイドキャビネットを持っていて、そちらに私物を入れることができる。このフロアで100名近くが在席している。
こちらのワークスペースでは主に次の2種類のチェアが使われている。
岡村製作所「ヴィスコンテ(Visconte)」
2007年度グッドデザイン賞受賞。しなやかなグリッド構造による背面部を特徴に持つミドルクラスチェアだ。
プラス「グラーゼ(GRAZE)」
座面幅を51.5mmとワイドサイズに取り、ゆとりのある座り心地を実現したミドルクラスチェア。
どちらも座り心地の良いミドルクラスのチェアが選ばれていて、うらやましい。
窓際のゾーンにはファミレスタイプのミーティングスペース。
ちょっとした打ち合わせはこちらで行うそうだ。
こんな感じ。2~4名向き。
冬になると社員のコートをどうするかという「コート問題」が発生する。
冬のコートは嵩張るのでハンガースペースが多く必要なのだが、1年の半分の期間も必要ないため、場所の確保をどうするかが悩ましく、オフィスづくりのときに「コート問題」と言ったりする。
こちらのオフィスでは、執務スペース内の壁面に、コートラックらしくないコートハンガーを作ってうまく処理している。コートシーズン中もオフィス内でコートがすっきり片づけられ、シーズン外も邪魔に見えないコートハンガーエリアだ。
なんとこのオフィスにはテラスがある。
テラスから外を見下ろすと、
青山通り(国道246号)が見える。
テーブルとチェアも用意されているので、春にはテラスで仕事をするのも良さそうだ。
以上でオフィスは一周した。
東京 南青山の表参道駅すぐのオシャレ立地に、来訪者の度肝を抜くNYブルックリンスタイルのオフィス。毎日、会社に来るのがワクワクしてしまいそうだ。
仕事をしているとメリハリが欲しくなる。そんなとき、社内のカフェスペースに行くだけで、そこはNYブルックリン。気持ちのON/OFFがスッと切り替えられる環境というのは、働く人の気持ちを自然に上げてくれるオフィスだと感じた。
株式会社セレス(コーポレートサイト)
「モッピー」「モバトク」「お財布.com」といったスマートフォンメディア事業を展開するインターネットメディア企業。
モッピー
http://pc.moppy.jp/
累計500万人が利用している国内最大級のポイントサイト。
モバトク
http://pc.mtoku.jp/
業界内でも最高水準のポイント還元率を提供しているポイントサイト。
お財布.com
http://osaifu.com/
ネットショッピングでコインが貯まりやすく、特に女性に人気のポイントサイト。
モッピージョブ
https://mpjob.jp/
採用課金型のアルバイト求人サイト。
取材協力(オフィスデザイン)
workstyledesign株式会社(サービスサイト BACON)
http://dw-bacon.com/
クライアントの「働き方」をすべての根拠としてオフィスをデザインする会社。
編集・文・撮影:アスクル「みんなの仕事場」運営事務局
取材日:2017年3月16日
機能も充実、信頼の日本メーカー岡村製作所のワークチェア。背面のグリッド構造が身体の動きにあわせしなやかにサポートします。(※記事内のヴィスコンテは背面メッシュクロスモデルですが、こちらの商品はメッシュクロスの付かないプレーンタイプになります。)
2016年11月17日のリニューアル前の旧コンテンツは
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