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環境問題をITで支援!電子マニフェスト普及を後押しする株式会社イーリバースドットコム (オフィス訪問[1])

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今回の取材先は、電子マニフェストWebサービス e-reverse.com(イーリバースドットコム)を運営して急成長中の株式会社イーリバースドットコムのオフィス(東京 豊洲)だ。


環境×IT の分野で急成長を続ける同社は、直近の1年間で社員数が1.4倍になるなど、社員数の増加からその躍進ぶりがうかがえる(2017年3月末 社員数78人)。他方、急成長に伴い、オフィスは2か所、3フロアに分かれ手狭になるなど課題を抱えていた。そこで、2017年3月、オフィス移転に踏み切り、本社を東京 豊洲に集約移転し、1フロアで社員が働きやすい新しい執務環境を整えたとのこと。


オフィス紹介の前に、同社の主力サービスである、「電子マニフェストWebサービス」とはどういうものなのか、触れておきたい


同社のテーマは環境×ITだ。工場や建設現場など、モノを作り出す過程では生産に伴い廃棄物がどうしても出てくる。排出される産業廃棄物は、現在では環境保護のため法令により厳密、適正に処理することが求められ、違反に対しては罰則も強化されている。その産業廃棄物の管理方法として、「マニフェスト(廃棄物管理票)制度」が義務付けられており、その電子版である「電子マニフェスト」を、同社のWebサービスによって、事業者が簡単に利用しやすくして普及を促進する役割を果たしているというわけだ。また、同社は、電子マニフェストに関連して、産業廃棄物の収運・処理に係る委託契約を簡単にできるようにした電子委託契約Webサービス「er-contract (イーアールコントラクト)」、建設現場の施工管理業務支援を行うWebサービス「Buildee (ビルディー)」も展開している。



では同社の最新オフィス環境を見て行こう。



■最寄駅は豊洲駅

株式会社イーリバースドットコムは、東京メトロ有楽町線「豊洲駅」より徒歩3分のオフィスビルに入居している。豊洲駅前には、アーバンドックららぽーと豊洲といった大型商業施設が広がり、大型タワーマンションが立ち並ぶなど都内屈指の人気エリアなのも魅力。また、銀座一丁目まで有楽町線で6分、お台場への交通手段である ゆりかもめ豊洲駅もあるなど、交通の便も良い立地だ。



■エントランスへ

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エレベーターで入居するフロアに上がり、同社エントランスへ。



■エントランスから一望

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入口から1歩入ると、見たことがない空間が広がる。
写真右手に見えるのは、社内バーカウンター
入口から見ると、新しくカフェバーがオープンしたようにしか見えない。そのためか、移転して間もなくは、お店と勘違いされて入ってこられる方も多かったそう。



■受付はこちら

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受付は自動化されていて、入口左手にあるタッチパネルを操作して担当の方を呼べる仕組み。



■バーカウンター

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改めて、こちらが社内用のバーカウンター。
コミュニケーションを担うスペースして作られている。社員はこちらで飲み物を飲んで休憩したり、また、ちょっとここで打ち合わせたりすることも。18時以降はお酒もフリーのバーカウンターとして社員のコミュニケーションの場所になっている。


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角度を変えて撮影。こちらのバーカウンターはエッジがかっこいい。
カウンターに並んでいるスツールは、イタリア・クリスタリア社(KRISTALIA)のBCNカウンタースツール。座面はポリブチレンテレフタレート(PBT)樹脂による変わった形のスツールで、座面が浮いているように見えるスタイリッシュさが特徴。



■会議エリア

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このエリアは全体がコラボレーションスペースとして設計されており、会議室は大小合わせて6室が並ぶ。

通路部分は天井がスケルトン化され、会議室も大型ガラスで仕切られていることから、開放感がある。また、あえて直線にせず、各部屋が張り出してくることで、まるで最新のおしゃれなショッピングモールの中のような雰囲気を作り出している。



■大会議室

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こちらは大会議室。奥の壁の絵は、社員の方がみんなで書いたキャンバスアート。 2面以上が床から天井までフルハイトのガラスパネルで囲まれていてとてもオープンな環境。



■大会議室を外から

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ウッドのドアと床、ブラックスチールフレームと組み合わせることで、オフィスくささがまったくせず、最新のセレクトショップに来たかのようだ。



■小会議室

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こちらもガラス窓が大きく取られて開放感が高い会議室。どこの面もナチュラルウッド調で作られ、とても落ち着く。壁にはホワイトボードが大きく取られている(写真左)。



■コラボレーションスペースを奥から

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コラボレーションスペースを奥から撮影。オープンな空間でテーブル、チェアが配されてちょっとした打ち合わせができるようになっている。



■ファミレススペース

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奥に3つ見えるブースはファミレススペース。


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こちらは予約不要。1人で仕事をしたり、最大4人までのミーティングスペースとしても。実にかっこいいデザインの家具が並ぶ。


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こんな感じでこちらに移動してきて仕事をしている社員の人もいる。



■フリードリンク

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コーヒー、お茶はご自由にどうぞ。



■では執務スペースへ

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ここから先はIDカードがないと入室できないセキュリティエリア。指紋認証でも開錠が可能。



■執務スペース全景

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こちらのオフィスコンセプトは「」。
柱のない見通しの良い1フロアの空間に、執務デスクのスペースが広がる。



■執務スペースの周りを回廊で囲む

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こうした形で、一段高い回廊が執務スペースを囲んでいる。四方を広い廊下で囲んでいるのでフロア内の見通しがとても良い。また、柱がないのもポイントだ。柱がなく見通しの良い空間というのが、こちらのオフィス入居を決めた理由の1つとのこと。ちなみに、執務エリア天井はスケルトン化され、天井高が高く広々としている。


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写真でお分かりいただけるだろうか。執務スペースは一段低くなっており、広いエリアを一段高い回廊で囲んでいる。通路を歩くと皆の顔が見えて、コミュニケーションが生まれるように作られている。



■背面式デスクレイアウト採用

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コミュニケーションを重視する同社では、デスクの配置も工夫が凝らされている。 国内の一般的なオフィスは、対抗島型レイアウト(アイランド配列)を取っていることが多いが、こちらのオフィスは、その逆の背面式デスクレイアウトを採用している。座席はチームごとに集まっている固定席制だ。


この方式のメリットは、何といっても、振り返ると、周りに座るメンバーと集まって話ができるということ。このレイアウトは、一般的な対抗島型レイアウトに比べてスペース効率が若干劣るので採用されないことが多いのだが、社員のコミュニケーションを重視する同社ならではのレイアウトだ。これならチーム内で一体となって相談しながら仕事を進めやすい。



■L型デスク

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さらに、執務用デスクは全席、横幅1,400mm L型デスクが採用されている。
机上面は十分な広さがある。また、デスクはパーティションで区切られていることもあり、デスクワークに集中できるワークスペースになっている。 ちなみに、執務スペースを囲む回廊には、集中ブースやカウンター席などいつでも利用できるワークスペースも数多く用意されており、かなりの充実ぶりで、正直、うらやましく思ってしまうような執務環境だ。


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このような感じで、執務スペース内の通路も広く、デスクも、1,400mm幅L型デスクのため、パソコンを2台使いすることも余裕でこなせる広さが取られている。

また、デスクの広さを利用して、隣に来てペアプログラミング的に話ながら仕事を進める様子も見かけたり、今回のオフィス移転でコミュニケーションを活性化させる同社の戦略は成功しているように見えた。



■回廊のコミュニケーションスペース

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回廊部分は、床から天井までフルハイトの窓ガラスで囲まれ、光が差し込んで明るいテラスのような空間になっている。こうしたオフィスは見たことがなく驚きだった。通路幅もコミュニケーションスペースとして使えるようとても大きく取られている。


この回廊空間には、写真左に見えるような、予約なしで使えるミーティングスペースなどが配され、社員は執務エリアから出てすぐのところにあるスペースを自由に使えるように設計されている。


この回廊を進んで各スポットを順に紹介してみよう。



■カウンター席

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道路側の一番景色の良いところにはカウンター席が設けられている。
こちらで風景を見ながら集中して仕事したり、並んで作業したり、ランチしたりなど社員みんなで自由に使っているとのこと。


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カウンター席の奥には、ミーティングスペースが続く。
柱はウッドパネルで囲われ、とてもナチュラルな空間に仕上がっている。


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これでもかとばかりに、回廊にはミーティングスペースとカウンターが続く。


このコミュニケーションスペースの充実ぶりについて同社に尋ねたところ、移転前は急成長ということもあり、会議室がまったく足りず、ミーティングスペースがなく大変困っていたとのこと。そうした経緯もあり、こちらのオフィスでは、社内のいろいろなところで、すぐに打ち合わせができるようミーティングスペースを多く設けたとのことだ。会議室不足はどこの会社でも聞く課題なので、の打ち合わせスペースその充実ぶりがうらやましくなってしまった。



■集中ブース

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こちらには、こもって集中して仕事をしたい人のため、集中ブースが用意されている。ファブリックのパネルは吸音素材になっている。


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囲むファブリックのパネルのモコモコ感が温かみがある。こもって勉強に集中できそうなお部屋というところだろうか。



■ライブラリーエリア

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こちらはライブラリーエリア。ビジネス系雑誌が並ぶ。



■回廊内の大き目のミーティングエリア

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大きいデザインテーブルとチェアが配されたミーティングエリア。
テーブルは、ジャン・プルーヴェのEMテーブル(ヴィトラ社 ヘラ・ヨンゲリウス )。


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このスペースのチェアもどれもデザインチェアだ。椅子好きにはたまらないセレクション。
手前から、黄色のチェアは、アルネ・ヤコブセンのアントチェア(またはアリンコチェア。フリッツハンセン社)。ブラックの座面のチェアは、ジャン・プルーヴェのスタンダードSP(ヴィトラ社 ヘラ・ヨンゲリウス)。奥の水色のチェアは、アルネ・ヤコブセンのドロップスツール(フリッツハンセン社)。


この場所はオフィス内全体に対してステージのようになっており、壁には大型スクリーンが配置されていて、執務スペースから見ることが出来る。四半期に1回の社員全員が参加する会議もこちらを舞台に進められる。



■全員参加の会議もできる執務スペース

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先ほども登場した写真だが、テーブル側から執務スペースを撮影したもの。 遮るものがなく、社員は執務デスクから大型スクリーンを見ることができるようになっている(ほかにも社内には大型モニターによるサイネージが何か所か配置されている)。


回廊が一段高くなっていることもあり、いつもの執務スペースが全社集会を行う会場に変身するという無駄のない作りだ。シリコンバレーのベンチャーも、社員全員が集まるハンズオンミーティングが開けるよう場所を工夫している例があるが、これもその一つの形と言える。


(写真左に見えるのはガラスパネル。回廊と執務スペースを空間的に仕切るために、何か所か入っているガラス板になる。これにより空間が仕切られている視覚効果が得られる。遮らない程度にわずかに減光している。)



■フリードリンク

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回廊の端には、社員無料のドリンクコーナーがある。



■コートラック、コピーコーナー

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こちらにはコートラックやコピーコーナー、ゴミ箱などオフィスに必要な物が集められている。




以上で、株式会社イーリバースドットコムの新オフィスを一周した。



働きやすさ、コミュニケーションのしやすさを最大限重視して作られたオフィスはいかにも働きやすそうだ。また、デザイン面では、明るくナチュラルなウッドトーンでまとめられ、要所をブラックカラーのスチールできりっと締めた印象的なデザインのオフィスで、まるで最新のセレクトショップのような環境に仕上げられているのも特筆すべき点だ。







取材先

株式会社イーリバースドットコムnewwindow

環境省が普及を推進する「電子マニフェスト」を事業者がより簡便に利用しやすくする電子マニフェストWebサービス e-reverse.com (イーリバースドットコム)を運営。ほかに、電子委託契約Webサービス「er-contract (イーアールコントラクト)」、施工管理業務支援Webサービス「Buildee (ビルディー)」も展開している。





編集・文・撮影:アスクル「みんなの仕事場」運営事務局
取材日:2017年6月26日




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