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オフィス家具選び

[前編]オフィスデスク選び カタログを読みこなすために必要な9項目を解説!(1~4)

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(写真はアスクル 東京豊洲 家具ショールームにて撮影)


※シリーズ記事 ほかに「[後編]オフィスデスク選び カタログを読みこなすために必要な9項目を解説!(5~9)



■オフィスデスクのカタログに記載の仕様はいったいどういう意味があるのか

オフィスデスクをいざ買おう、と調べ始めると、世の中には様々な、幅×奥行き×高さのデスクがあり、材質に関しても、スチール、MDF、パーティクルボード、メラミン化粧板、樹脂エッジなど様々な仕様がカタログには記載され、さらにはアジャスター付き、パネル脚、配線レール付き、などなど、これらの仕様はいったいどういう意味があるのか、付いていたほうがいいのか、なくてもいいのかなど、迷いがちだ。


そこで、本稿では、基本的なポイントから少し細かいところまで9項目のポイントを挙げて、その仕様の意味、成り立ち、どういうメリット・デメリットがあるのかについて、前編・後編と2部構成で解説を試みた。特に、使い勝手に影響があるポイントながら見落としやすい点も挙げたので、自分にピッタリの使いやすいデスク選びの参考になればうれしい。


デスク選びは、単体のデスク選びの問題と、複数台購入してどういったフロアを作るかというフロアレイアウトの問題の両方があるのだが、今回は、単体のデスク選びに話を限定して進めたい。また、デスクは高級品ではなく、エントリーモデルから中級品程度を想定している(1台あたりおおよそ5万円未満)。


※本稿では、家具の仕様表記にならい長さについてミリ表記している。



≪もくじ(前編)≫

[■]オフィスデスクのカタログに記載の仕様はいったいどういう意味があるのか
[1]デスク高さ ~今は720mmが一般的~
[2]デスク下の高さ ~椅子の上で正座するなら~
[3]デスク間口広さ ~狭めのデスクで大きいチェアなら気を付けて~
[4]デスクの横幅と奥行き ~デスク上でする業務によって決まる~


≪もくじ(後編)≫

[5]天板の材質(カラー・コア・耐久性) ~メラミン化粧板ならだいたい同じ~
[6]机のフロントエッジ(木口) ~上腕を机の上に置くなら気になるところ~
[7]アジャスター脚 ~設置時に机のがたつきを抑えるのに便利~
[8]デスクの脚の形 ~足元スッキリかどうか~
[9]配線穴、配線レール ~天板上の穴の位置は意外に影響する~
[■]最後に




[1] デスク高さ ~今は720mmが一般的~

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床面から筆記したりする天板上面までの高さのこと。上図で言う緑の矢印部分


高さについていえば、通常は、700mmか、720mmのどちらかから選ぶことになる


なぜかと言うと、市販のオフィスデスクのほとんどは、700mmか720mmのどちらかで作られているから。オフィスデスクについては、日本工業規格(JIS)で、JIS S1031:2016「オフィス家具−机・テーブル」として、寸法や強度などの仕様が国家規格で定められていることもあり、市販されている多くのオフィスデスクはほぼこの仕様に沿っていることが多い。2004年に規格改訂された際に、日本人の体格が良くなってきたことに合わせてデスク高さの規格も引き上げられ、それまで700mmだったものに、720mmが追加された。


デスクの高さについては、買い足しであれば、既存のデスクに合わせたほうが並べたときに違和感がないので、既存のデスクの高さを測っておいて、それに合わせるのが良い


新規購入や買い替えで、どちらにするか迷ったら、新しく発売されるデスクは720mmになっていることが多いので、720mmがおススメ。オフィス家具メーカーが加盟するJOIFA(一般社団法人日本オフィス家具協会)でも、働く人の体格向上やユニバーサルデザインを配慮し事務机高さ720mmを推奨しているので(*1)、その点からも720mmを選ぶほうが無難だ。


*1)【参考】安全・快適なデスクの選び方newwindow (JOIFA 一般社団法人日本オフィス家具協会)


家具は使う人の身体にフィットしたもののほうが良いというのは疑う余地のないところだが、人は身長を始めとする体格差が大きく存在しているにも関わらず(*2)、事実上1サイズのデスクを全員が共通で使うという今のあり方は実のところ無理がある。


もし、体格にきちんと合わせたデスクということで選ぶのであれば、最近各社からリリースされている上下昇降デスクが本当はおススメだ。机の高さは、体格や姿勢等によって各人にベストな高さは違う。上下昇降デスクは、各人にジャストフィットさせられる優れたものだ。しかしながら、まだまだ価格が高いので、なかなか簡単に導入とはいかないため、価格の面で今後のメーカーの開発に期待したい。



*2) 【参考】体格差について

身長を例にとると、比較的最近の調査データ(以下)を見ると、平均値1,626.60mm、標準偏差91.84mmとある。つまり、身長が正規分布に従うとすると、全体の約7割の範囲でも、1,535~1,718mmの幅がある。

平成18年度経済産業省委託事業「人間特性基盤整備事業成果報告書newwindow」社団法人人間生活工学研究センター



ちなみに、JISは工業標準化法に基づく国家規格だが、強制ではなく任意なので、現在のJISで規定する700mmや720mm以外の高さのデスクも存在する。また、1960年の規格制定時は740mmであった。天板高さは変遷があり、絶対的なものではない。


JISに基本的に沿って作られていても、必ずしも認証を受けてJISマークをつけているとは限らない。JISマークがデスクに必須というわけでもない(安心ではある)ので、この点は注意が必要。オフィスデスクに関していえばJISの規格によって標準化され、品質が引き上げられたので、製品仕様が似通っているのはJISの影響によるところが大きい。




[2] デスク下の高さ ~椅子の上で正座するなら~

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デスク天板の下面(または引出しやフレーム)から床面までの高さのこと。決まった言い方がないので、ここでは「デスク下の高さ」と呼ぶことにする。要は、机の中の脚が入る空間である。上図で言うとオレンジの矢印部分


先ほど出てきたJISに「下肢のための空間」として、幅520mm以上、奥行き400mm以上、高さ620mm以上と規定されている。事務用として使う机の場合、下肢がしっかりと机の中に入らないと使いづらいためだ。オフィスデスクで引出しがついていてもかなり薄い作りになっているのも下肢のための空間を確保するためだったりする。


もちろんJISには強制力はないので、厚めの引出しがついているデスクもあり、そうしたものを選ぶときは確認したほうが良い。また、規格に沿っていても、かなりミニマムな規定なので、特に、車椅子を使う人、チェア上で、あぐらをかいたり、正座したりするのが好きな人は、デスク下の奥行きや高さを必要とするので、自分の必要とする高さがあるかどうか確認した方が良い。


こういう場合も、高さを調節できる上下昇降デスクは向いている。上下昇降デスクがもっとリーズナブルになってくれると、いろいろな人にとって机をジャストフィットさせて使うことできるのだが。




[3] デスク間口広さ ~狭めのデスクで大きいチェアなら気を付けて~

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以前の記事 「オフィスチェアを買う際に最低限確認しておきたい7項目newwindow」の1番目でも触れているのだが、デスクの間口よりも椅子の最大脚幅が広いと机の中に入らなくて困ることになる。


図のように、青い矢印部分の幅を測って、椅子の最大脚幅(赤い矢印部分)が入るかどうか確認すると良い。椅子の最大脚幅は、多くの場合メーカーの製品カタログで確認できる。


とはいっても、例えば小さめの横幅800mmの平机でも、机の下に何も入れていなければ椅子の脚と机が干渉することは通常は考えづらい。気にしたほうがいいのは、横幅1,000mm以下の横幅狭めの机を使用していて、その机が収納のある片袖机であったり、机の下にワゴンやサイドキャビネットを収納している場合だ。大きめの脚幅を持つチェアでは使えないケースがある。




[4] デスクの横幅と奥行き ~デスク上でする業務によって決まる~

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デスク天板の横幅と奥行きである。上図で言うと黄色で囲まれた部分
デスクでの仕事のしやすさが決まるので最も重要なポイントと言えるかもしれない。


これについては、少し前に以下の記事で検討した。


[前編]オフィスデスク実験: 幅 80cm ~ 140cm で使い方はどう変わる?実地シミュレーション ~検討開始~newwindow


以下、上の記事から引用する。
(※既に上の記事を読んだ方は、この項目を飛ばしていただいてかまわない)


結論から言うと、仕事で必要なデスクの広さは、日々の業務をどういう風に進めるか(ワークスタイル)で決まる。業務の進め方でデスク上に置かなければいけないものが決まるためだ。


例えば、A4ノートパソコンだけで仕事が済むのであれば狭くても問題はないが、紙の資料を参照しながら入力等の仕事をするのであれば、資料を広げられるだけの広さが必要になる。


A4ノートパソコン派、デスクトップパソコン(ワイド23インチ液晶モニター)派、A4ノートパソコン+外部デュアルモニター派、の3通りのワークスタイルで検討したのが以下の表だ。

(奥行き700mmを前提としているので、それよりも狭い場合は広さを割り引いて考える必要がある)


A4ノートパソコン派 デスクトップパソコン派 (ワイド23インチ液晶モニター) A4ノートパソコン+外部デュアルモニター派
横幅
800mm(80cm)
△紙資料には向かない △紙資料には向かない ×ほぼ無理
横幅
1,000mm(100cm)
◎十分 ○少し狭い △紙資料には向かない
横幅
1,200mm(120cm)
◎十分 ◎十分 ◎十分
横幅
1,400mm(140cm)
◎十分以上 ◎十分 ◎十分

大まかにまとめると、横幅800mm(80cm)では、紙資料がなければとりあえず仕事は可能。紙資料を使うなら、横幅1,200mm(120cm)以上が快適という結論になった。


以下、それぞれの横幅でどういったデスク上になるか見て行こう。


(※デスク奥行きはすべて700mmで実験している)



[デスク横幅:800mm(80cm)]

A4サイズノートパソコンや、デスクトップパソコンで仕事をする分には問題はない。ただし、机上で、紙資料の置き場所をほとんど取れないので、紙資料を使っての仕事には向かない。また、ビジネス電話機もギリギリ置ける程度で、電話は取りづらい。テレフォンアームで浮かせるなどしたほうが良いかもしれない。


[デスク横幅:800mm(80cm)]A4サイズノートパソコン派の場合

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パソコンで仕事をする分には問題はない。資料を置く場所はほとんどないので、紙資料を使っての仕事にはあまり向かない。



[デスク横幅:800mm(80cm)]デスクトップパソコン(ワイド23インチ液晶モニター)派の場合

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パソコンで仕事をする分には問題はない。資料を置く場所はないので、紙資料を使っての仕事には向かない。ビジネス電話機はギリギリ置けるが、電話は取りづらい。




[デスク横幅:1,000mm(100cm)]

A4サイズノートパソコンやデスクトップパソコンでも、ビジネス電話機も問題なく使え、A4ボックスファイルやA4サイズ紙資料など、資料を見ながらの仕事もたくさんの資料を広げない限り問題ない。 A4サイズノートパソコン+ワイド23インチ液晶モニターというデュアルモニター派のワークスタイルも可能だが、紙資料を置く余裕はなくなるので、その場合は紙資料を使っての仕事には向かない。ただし、パソコン作業に関しての使い勝手は良さそうだ。



[デスク横幅:1,000mm(100cm)]A4サイズノートパソコン派の場合

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机上面に余裕が出てきて、ビジネス電話機も問題なく使え、A4ボックスファイルやA4サイズ紙資料など、資料を見ながらの仕事も問題なさそうだ。



[デスク横幅:1,000mm(100cm)]デスクトップパソコン派の場合

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A4ノートパソコンほどではないが、机上面に余裕が出てきて、ビジネス電話機も問題なく使え、A4ボックスファイルやA4サイズ紙資料など、ある程度の資料を見ながらの仕事も問題なさそうだ。もし奥行き600mm(60cm)であれば、紙資料を参照しながら仕事をするのはやりづらいだろう。



[デスク横幅:1,000mm(100cm)]A4サイズノートパソコン+外部デュアルモニター派の場合

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この広さでは、A4ノートパソコンに、ワイド23インチ液晶モニターという使い方もできるようになるので、パソコンに関しての使い勝手はかなり良さそうだ。紙資料を置く余裕はないので、紙資料を使っての仕事には向かない。




[デスク横幅:1,200mm(120cm)]

机上面に余裕があり、ビジネス電話機も問題なく使え、A4ボックスファイルやA4サイズ紙資料など、ある程度の資料を見ながらの仕事も問題ない。「パソコン+紙+固定電話」というワークスタイルに、必要なデスク横幅と思われる。
A4サイズノートパソコン+ワイド23インチ液晶モニターというデュアルモニター派でも、あまり多くない程度の紙資料を見ながらの仕事も可能だ。



[デスク横幅:1,200mm(120cm)]デスクトップパソコン派(ワイド23インチ液晶モニター)の場合

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机上面に余裕があり、ビジネス電話機も問題なく使え、A4ボックスファイルやA4サイズ紙資料など、ある程度の資料を見ながらの仕事も問題ない。「パソコン+紙+固定電話」という仕事の仕方に、必要なデスク横幅と思われる。



[デスク横幅:1,200mm(120cm)]A4サイズノートパソコン+外部デュアルモニター派の場合

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机上面に余裕があり、A4ボックスファイルなど、ある程度の資料を見ながらの仕事も問題ない。「ノートパソコン+大型液晶モニター+紙 (+固定電話)」という仕事の仕方に、必要なデスク横幅と思われる。




[デスク横幅:1,400mm(140cm)]

[デスク横幅:1,400mm(140cm)]A4サイズノートパソコン+外部デュアルモニター派の場合

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机上面にとても余裕があり、A4ボックスファイル、A4サイズ紙資料など、紙資料の置き場には困らない。紙資料が多いならこれくらいのデスクサイズであれば良いのではないだろうか。




≪[後編]に続く≫

[後編]オフィスデスク選び カタログを読みこなすために必要な9項目を解説!(5~9)




「オフィスデスク選び カタログを読みこなすために必要な9項目を解説!」


≪もくじ(前編)≫

[■]オフィスデスクのカタログに記載の仕様はいったいどういう意味があるのか
[1]デスク高さ ~今は720mmが一般的~
[2]デスク下の高さ ~椅子の上で正座するなら~
[3]デスク間口広さ ~狭めのデスクで大きいチェアなら気を付けて~
[4]デスクの横幅と奥行き ~デスク上でする業務によって決まる~


≪もくじ(後編)≫

[5]天板の材質(カラー・コア・耐久性) ~メラミン化粧板ならだいたい同じ~
[6]机のフロントエッジ(木口) ~上腕を机の上に置くなら気になるところ~
[7]アジャスター脚 ~設置時に机のがたつきを抑えるのに便利~
[8]デスクの脚の形 ~足元スッキリかどうか~
[9]配線穴、配線レール ~天板上の穴の位置は意外に影響する~
[■]最後に






写真撮影場所

アスクル 豊洲 家具ショールームnewwindow

最寄駅: 東京メトロ有楽町線「豊洲駅」 1C出口より徒歩3分 オープン時間: 午前10時~午後5時(土・日・祝日・年末年始・お盆等を除く) ※見学は要予約です (電話またはウェブフォームより受付)





編集・文・イラスト・撮影:アスクル「みんなの仕事場」運営事務局
作成日:2017年8月15日


≪ご注意≫本記事内容は「みんなの仕事場」運営事務局による実験や考察の結果を参考としてご提供するものであり、実験結果等を保証するものではありません。また、アスクル株式会社の立場や意見を代表するものではありません。




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