CUCグループの新本社オフィス
医療機関の支援事業・訪問看護ステーションや在宅ホスピスの運営など、医療課題の解決に向けた事業を展開するCUCグループの主要3社が本社オフィスをワンフロアに統合しました。新オフィスのコンセプトは「つながるオフィス」。格子や松、石など自然のぬくもりを取り入れたエントランスや「ZEN」を意識した円相型の会議室レイアウトなど、チャレンジ精神あふれるオフィスを訪問しました。
CUCグループの新本社オフィスは田町ステーションタワーNにあります。
梅田祥成さん(運営本部統括チームクリエイティブディレクター・デザイナー)、二田水沙紀さん(経営戦略部 広報PRチーム デザイナー)、青木昂彦さん(経営戦略部 広報PRチーム リーダー)がエントランスで出迎えてくださいました。
エントランスはフローリングや仕切りの格子は木のぬくもりを感じさせる、盆栽も置かれてユニークな空間(※)
― シンプルで心地よい雰囲気のエントランスですね。御社は医療分野のベンチャー企業とのことですが......
青木さん 私たちCUCグループは創業9年目のベンチャー企業です。医療機関向けの経営支援事業や訪問看護ステーション・在宅ホスピス等の医療サービスを全国展開しています。このエントランスはシンプルに、写真ギャラリーでCUCグループが向きあう患者様・医療従事者、社会を表現しています。
青木昂彦さん(経営戦略部 広報PRチーム リーダー)
梅田さん このエントランスは、極力シンプルに、ゴテゴテしないように要素を減らしました。本当に伝えたいことに絞って伝えたいという思いからです。
梅田祥成さん(運営本部統括チームクリエイティブ ディレクター・デザイナー)
梅田さん そもそも「エントランスはなぜ必要なのか、どんな役割を持つのか」というところから議論しました。エントランスそれ自体は会議室のように価値を生むものではないという考えのもと、最適な広さに設定しました。ただし、訪問者にとって狭さを感じず、むしろ広く感じるように格子を通して窓まで見えるように格子の角度まで徹底して調整しました。
エントランスから会議室ゾーンに移動します。
各会議室はZENの思想を表現した書画「円相」を意識して配置されているそうです。
3つの会議室を取り囲むように11の会議室が並んでいる(※)
(※)
中心部分のすりガラスは円を意識し、角を丸くしている
会議室名はアルファベットで、Hopeの「H」、Changeの「C」、Innovationの「I」など、会社のカルチャーを象徴した名が付けられている
― まず「ZEN」の思想を取り入れているのはユニークですね。置かれているグリーンも落ち着きます。
梅田さん 無機質な印象にしたくなかったので、石や植物など自然のものをなるべく入れるようにしています。
この新オフィスのコンセプトは「つながるオフィス」。物理的な繋がりを生み出す場であることはもちろん、たとえば会議室の名前に会社の経営理念から想起するAからMまでの言葉を選ぶなど、精神的な繋がりまで徹底的に設計していきました。
―どの会議室に人気がありますか?
青木さん この「H(Hope)」の部屋かな。開放感のある全面窓が特徴で、夜景がすごくキレイなので人気があります。採用したい人の面接や大事な交渉はこの部屋がおすすめかもしれません。
一番人気のある「H」(Hope)の会議室。管理職向けの研修や、全社へのオンライン配信もこの部屋を使うことが多いそう
― どういうところにこだわっていますか?
梅田さん 各部屋に和の雰囲気の植物も置いたことと、あとは細かいですが鉢の色を風水を意識して決めたことです(笑)。
各部屋の植物の鉢の色にもこだわりが。(※)
― なんと風水も取り入れている!
青木さん 会議室を円形、各部屋を東西南北と見立てて、方角から鉢の色を決めたり、風水のラッキーカラーが隠れています。気づく人はほぼいないと思いますが(笑)。床のカーペットもグレーを基調にしているのですが、実は部屋ごとに少しずつ色味を変えているんですよ。
色と柄の微妙な違いにこだわった会議室のカーペット
いよいよ執務室エリアへ入ります。
(※)
窓が大きく、開放感のある広々としたフロアは、固定席エリアとフリーアドレスエリアに分かれているとのこと。
― ワークスペースにはビッグテーブルやファミレスのような4人席、ハイテーブル、一人用席などがありますね。カフェスペースまでありますね。
二田水さん 会議室と個室ブース以外は飲食OKにしています。このライブラリー前のミニカフェテリアスペースでは休憩もできるし、仕事もできます。
二田水沙紀さん(経営戦略部 広報PRチーム デザイナー)
― 固定席とフリーアドレスエリアはどのように分かれているのでしょうか。
梅田さん 現在は、管理系の部門を中心に固定席を設定し、他は全部フリーアドレスの席を利用するようにしています。
こちらは役員の席。従業員の顔が見えるよう、オープンになっている。
梅田さん 今回の移転では、働きやすさも追求しました。各部署の働き方の違いを考慮して執務室エリアを作りました。
青木さん 現在は、リモートワークを組み合わせたハイブリッド型の勤務スタイルになっていて、部署や個人のミッションごとに出社頻度を決めるようにしています。
二田水さん 私は週1~2回の出社がベースで、自分にはとても合っています。
梅田さん 僕のチームは週1回は顔を合わせようと金曜を出社日にして、対面で話した方がいいことはその日にまとめることにしています。リモートではやはりすり合わせできないことがありますから。
― 移転を機に家具も一新されたそうですね。
二田水さん はい、旧オフィスにあった机や椅子はほとんど置いてきました。
― どのスペースが人気がありますか?
二田水さん 皆さん、お気に入りの場所があって、ある程度、お気に入りの席決まっている感じですね。私は見晴らしのよい席が好きなので、空いているときは四人がけの席か、ビッグテーブルを使うことが多いです。
通称ファミレス席。広めの4人がけのオープンMTG席です。
二田水さん ファミレス席は全体的に人気があるのですが、同じ人が占領することはなく、ちゃんとシェアできています。ちょっとした打ち合わせや1on1で使う人も多いですね。
こちらが通称「ビッグテーブル」。照明にもご注目。「CUCの社名は、"Change Until Change"の頭文字から生まれており、『変化』というキーワードに合わせて、照明も種類を増やして変化をつけています。柔らかい照明なので、書きものをするにもぴったりです」(二田水さん)。体幹を鍛えるingLIFEのチェアは、CUCの皆さんのイチ押し(詳しくは「椅子コレ」をご覧ください)
梅田さん 僕はハイテーブルですね。人によってデスクの好みが分かれますね。
青木さん ハイテーブルは結構人気ありますよね!
カフェスペースのカウンターテーブル(※)
― カフェスペースは、照明にもこだわっていて素敵です。
二田水さん いろいろな照明を探して、あえてぼこぼこした素材感のある照明を選びました。テカリや光沢がない質感がZENのイメージに通じるかなと。
カウンターの向こう側はライブラリーになっており、社長や役員陣が推薦する書籍が並んでいる。
また、こちらの集中できる一人用のチェアも人気があるそうです。
二田水さん 椅子が窓に向かっているので視線が気にならず、個室感もあります。周りから見えないので、行方をくらましたいときにも便利です(笑)。せっかくだからカラフルにと4色別々のものを選びました。デスクは狭そうに見えますが、ノートパソコンと飲み物も置けるちょうどよいサイズです。デスクの質感はざらついていて、ペンも転がりません。
※
ひと通りご案内いただいたところで、後編に続きます。
後編では、それぞれ別の場所にあったグループ3社がどのようにひとつのオフィスで新しいスタートを切ることができたのか、違うカラーの会社同士でどのように移転プロジェクトが進められたのか、その工夫について伺います。どうぞお楽しみに。
取材協力
株式会社シーユーシーと連結子会社18社からなるグループ企業です。「医療という希望を創る。」を使命に掲げ、さまざまな医療課題の解決に向けて、国内外の医療機関の支援や訪問看護・在宅ホスピス事業など多角的な事業を展開しています。
編集・文・撮影:アスクル「みんなの仕事場」運営事務局 (※印の画像を除く)
取材日:2023年3月5日
2016年11月17日のリニューアル前の旧コンテンツは
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