(写真は同社 社内カフェ「WOW BASE(ワウベース」)
前回、「総合ショッピングモールWowma! (ワウマ)を展開するKDDIコマースフォワード株式会社の渋谷本社オフィスに行ってきました(オフィス訪問[1])」にて、KDDIコマースフォワード株式会社の渋谷本社オフィスを紹介しました。
今回は、同社が2018年2月に新設した「渋谷ラボ」を前後編で紹介していきます!
「渋谷ラボ」設置前は、渋谷本社内にて開発を担当するエンジニアの執務するフロアが分かれていて、コミュニケーションが取りづらいという問題があったとのこと。
そこで「渋谷ラボ」設置に当たっては、「イノベーション」「コミュニケーション」「フォワード」をテーマに、エンジニアやデザイナーといった開発に関わる人たちを1箇所に集約し、開発拠点としてイノベーションが創発され、コミュニケーションが取りやすいオフィスとして、使う人の意見を取り入れて作られています。また、開発拠点のイメージから基地らしいテイストでデザインされたとのこと。いったいどんなオフィスに仕上がっているのか見学前から楽しみです。
オフィス内に仕掛けられた工夫については、引越しプロジェクトチームに参加された、同社 プロダクト開発本部編成部クリエイティブグループ 與儀 越子さん、同社 プロダクト開発本部 編成部 クリエイティブグループ 熊谷 愛美さん、同社 経営管理部 人事総務グループ 岡崎 美里さんにお話を伺いました。
同社渋谷ラボも本社と同じく渋谷にあります。本社オフィスは、宮下公園近くの原宿に続くキャットストリートの入口にありますが、渋谷ラボは、首都高速3号渋谷線沿いの「東建インターナショナルビル」に入居しています。渋谷駅15番出口から徒歩6分の距離です。
では、建物の中に入っていきましょう。
エレベーターで同社が入居する10階へ上がり、エントランスへ向かいます。
大きなサイネージとともに、コンクリート打ちっぱなし風に仕上げられた壁や床で、「秘密基地」のイメージで作られたとのこと。
確かに、ひんやりとしたコンクリートの雰囲気は、まるで地下にある秘密基地に来たような印象があり、ワクワクしますね!
こちらのタブレット端末から担当の方を呼びだして迎えに来ていただきます。
ロゴが彫り込まれています。エッジがシャープ。
こちらで少し待ちます。エイジング加工したスチールの硬派なベンチも基地らしさを演出していますね。
では、奥へ進みましょう。
エントランスから奥は、来客用会議室のエリアです。
邸宅についていそうなドアが並びます。
左下に見えるオレンジ色のものは、、
Wowma!のロゴでした!
会議室は、渋谷本社もそれぞれカラーリングを変えて雰囲気を変えていましたが、こちらはさらにそれを進め、各部屋でデザインをすべて変えることで、入るとまったく違う雰囲気の部屋が作られています。
会議室というと真面目な顔で向かうものとなりがちです。同社の渋谷ラボでは「クリエイティブ」を基本のテーマ据えて、秘密基地のようにするというコンセプトで会議室を作られています。「会議室の雰囲気を変えて、どんどん良いアイデア、革新的なアイデアが出る楽しい会議室にしよう」と社員みんなで秘密基地ならどんな部屋になるだろうとアイデアを出し合って作ったとのこと。その結果、秘密基地らしい、ワクワクする空間が作られています。
その素敵な会議室をいくつか紹介して行きましょう。
会議室の名前も本社の会議室が番号やアルファベットだったため、人の感情に基づく言葉ということで、部屋のイメージと合せてネーミングされているとのこと。
こちらは現代的なブラックでシャープな部屋。
「DISCOVER」という部屋の名前に合わせて、エジソンの肖像画など発明家や冒険家の肖像が飾られています。
会議室WONDER。
4人用の少人数会議室です。
先ほどのブラックな部屋と一転して、グリーンとウッドをテーマの部屋になっています。入るごとに部屋の雰囲気がまったく違うのは面白いですね!
奥のドアが先ほどの会議室「WONDER」、その手前に本棚があります。
と思ったら、
開くんですよーと!
隠し扉になっていました。
会議室QUESTの部屋でした。
本棚の中に、部屋のネームプレートがさりげなく置かれています。
中はQUESTということで冒険者のイメージで、19世紀海賊船の中のような内装がされています! 奥には宝箱らしきものもありました。
ちなみに社内用会議室でも
中にテントが張ってある部屋もありましたよ!
こちらは会議室WARM。
中に入ると、
まるで旅行に来たみたいな異国感ありますねー!
ここで打ち合わせすると、いつもと違うアイデアが出そうです。
さて。会議室の紹介はこれくらいにしまして、
次は社内カフェ「WOW BASE(ワウベース)」に行きましょう。
エントランスエリアからセキュリティゲートを抜けて入ります。
この空間は「WOW BASE (ワウベース)」と名付けられた社内カフェスペースです。社内では「BASE (ベース)」と呼ばれているとのこと。
オフィスのテーマの1つである「コミュニケーション」の場として、渋谷本社にあったカフェテリアをさらに進化させた作りになっているところが注目です。
色々と工夫が凝らされた、とても素敵な空間なので詳しめに見ていきたいと思います!
社内カフェスペース「WOW BASE」のスペース中央部はテーブル席になっています。
こちらで打ち合わせしたり、1人で仕事をしたり、食事したり、休憩したりなど自由に使えます。
テーブルは動かせるので、4人席で足りないときはこんな風に、いくつかテーブルをくっつけて、人数が多い打ち合わせも対応可能。大型スクリーンも完備。
周りではそれぞれ別な打ち合わせをしていたり。
こちらは階段席。
中央部分を囲むように作られていて、こちらのエリア全体を利用して、イベントや大きな会議など行うときはなるべく多くの人が座ってスクリーンが見えるよう作られています。
普段はこんな感じでベンチシートとして利用。
電源もついています。
「WOW BASE」の中心部分を一段高いステージで囲むように作られていることが分かるかと思います。イベント時など大勢が入ったときに、ホールとして使えるよう設計されています。
また、こちらでは社外の人も呼んだエンジニアの方の勉強会も月1回以上のペースで開かれているとのこと。最近は社内にそうした場所を作る会社が増えてきていますね。
あとは、こちらの社内カフェ「WOW BASE」内に設けられたスポットを順に紹介して行きましよう。
こちらはカウンター席。
撮影時はちょうどお弁当の販売中でした(カウンターテーブルにあるのが販売中のお弁当)。
基地がテーマなのでブラックスチールが随所に使われ、ハードボイルドな雰囲気です。
ちなみに、カウンターの裏には、電子レンジ、冷蔵庫、自動販売機、ゴミ箱などが集められていました。
雰囲気を壊さないようこちらもブラックトーンで統一されているのがシブイです。
窓際にはファミレス席が設置されています。
ファミレス席の奥側に広がる緑のエリアは、芝生エリアと呼ばれています。
こちらには人工芝が敷き詰められいます。
土足禁止で、靴を脱いでくつろぐ「芝生エリア」とのこと。ちょうど柱があってデッドスペースになりそうなところを上手に活用されていますね!
最近ここで社員の方が筋トレグッズを持ち寄って筋トレをするのが流行ってきているとか。
さらに奥へ回り込むと、
一段高くなったステージ風のところに、個人集中スペースと小さいファミレススペースがありました。
こちらから靴を脱いで上がります。
こちらで1人集中仕事用に用意された場所です。各席に電源設置。
さらに奥に進むと
1対1で使えるファミレス席が用意されていました。
ミーティング以外にも集中スペースとしても人気とのこと。
写真左側は打ち合わせスペースです。
入口付近から奥に向かって撮影。
1対1のファミレススペースと、個人集中スペースが壁側の一段高いステージに配置されていることが分かります。
社内カフェを従来の社員食堂の概念で捉えると、社員全員がなるべく大勢で利用できるよう均一なサービスで効率性を良くすることに主眼が置かれがちです。
それに対して、こちらの社内カフェでは、「コミュニケーション」をテーマに、予約なしで打ち合わせする場所であったり、仲間が集う場所であったり、大きな会議やイベントが可能な空間として作られています。またそれだけではなく、「イノベーション」をテーマに、集中力を高めるために気分をリフレッシュする場所でもあり、逆に、1人で集中して仕事をする場所でもあるのです。そうした多様な使い方が可能になるように、社内カフェ内に様々な場所づくりがなされていて、多目的化が図られているところが注目ポイントです。
働く人たちが社内カフェの中で自分の目的に合った居心地の良い場所を見つけられるように空間が作られているという点では、社内にある種の「サードプレイス」として機能する場を設けて、創造的な交流の場となるよう作られているとも言えます。これからの社内カフェの作り方の一つの在り方ではないでしょうか。
それでは、次は執務エリアへ進んでいきましょう。
こちらもコミュニケーションのための工夫があるのです
「使う人のアイデアが盛り込まれたオフィス! KDDIコマースフォワード株式会社の渋谷ラボに行ってきました【後編】(オフィス訪問[3])」
通信大手KDDIグループにて、成長著しいEC事業を担う子会社として2016年に設立。DeNAグループが運営していた「DeNAショッピング」、「auショッピングモール」を統合して生まれた総合ショッピングモール「Wowma! (ワウマ)」を運営。
編集・文・撮影:アスクル「みんなの仕事場」運営事務局
取材日:2018年4月12日, 13日
2016年11月17日のリニューアル前の旧コンテンツは
こちらからご確認ください。