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既製品にないから自分たちで作るしかなかった。DIYでお客様も社員も来たくなるオフィスになる!アールキューブCEOインタビュー(株式会社アールキューブ オフィス訪問[2])

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前回の記事(こちら↓)の続きです。

表参道駅から徒歩4分 DIYでおしゃれオフィスを作りあげた会費制結婚式RCUBE(アールキューブ)に行ってきました(株式会社アールキューブ オフィス訪問[1])


この素敵なDIYオフィスを構想するところから実際に社員に交じって作りあげたのが、株式会社アールキューブ 代表取締役CEO山崎令二郎さんだ。どういった経緯でオフィスをDIYにしたのか、苦労したところなど詳しく話を伺った。


  • 株式会社アールキューブ 代表取締役CEO山崎さんは、1983年東京生まれで、2006年にアールキューブを創業。「結婚式の新たな常識をつくる」をミッションに、経済的理由で結婚式を挙げられない人をなくし、会費で結婚式が出来る「会費婚®」と、結婚式をもっと自由にする、新郎新婦の1,000組以上の実例だけを集めたメディア「ハナコレ」を運営。


(インタビューはじまり)



■オフィスをDIYした理由

今回の移転にあたりオフィスをDIYすることにしたのは、ベンチャーですのでオフィスにあまりお金をかけられませんから、コストを抑えたいというのも理由の一つではありましたが、実現したいオフィスが既製品にないものなので自分たちで作るしかなかった、ということが一番の理由であったりします


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アールキューブのオフィス。結婚相談のお客様向けラウンジエリア。



■既製品にないから自分たちでDIYするしかなかった

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ラウンジエリアの奥にある、オフィスエリアと仕切る壁のことを「DIY壁」と呼んでいる。


「DIY壁」がまさにそうなんですけど、既製のものでは実現できなかったんですよ。ラウンジエリアとオフィスエリアをフレキシブルに動かせる壁で、これくらいの高さと幅が必要となったときに、市販品にはなくて、結局自分たちでオリジナル品を作るしかない、と。これはDIYするしか実現できなかったということがあります。


特に、一番重要視していたのは壁が動かせるようにして、事務作業を行うオフィスエリアと接客のラウンジエリアの比率を変えられるようにするということだったので、作る以外の選択肢がなかったのです。


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「DIY壁」の一部を開けてもらったところ。大人2~3人で動かせる。



■土日は満員、平日はガラガラになるサロンエリアのスペース効率を上げたいと考えた

ウェディングプロデュースという事業の特性上、平日のラウンジエリアは写真のようにガラガラですが、土日になると朝から晩までお客様の来店で満席になります。


週末には、結婚式相談のための接客スペースが多く必要なのですが、平日はそのスペースがデッドスペースになってしまうという課題がありました。


平日の面積当たりの売上を計算すると無駄になっていることを何とかしよう、と。平日の接客スペースをギュッとタイトに絞って、逆に、社員の制作チームなどが広々と使う執務スペースにできないかと考えたんですね。


執務スペースと接客スペースのウエイトを普段は6:4なのを4:6に変わったりとか、こういうことができるオフィスはあまり聞かないですよね。効率化を図るにはどうすればいいか、かなり知恵を絞りました。


こちらのオフィスは2016年11月16日に引っ越しまして、前のオフィスが手狭になったことから移転してきたのですが、移転するかなり前から、ずーっとこのアイデアがあって、動かせる壁をどうやって実現しようかと考えていました。そんな中で見つけたのが、工事現場などにあるコンテナを運ぶパレットです。色々調べると、パレットを使ったオリジナルのDIYがあるとわかったので、具体化していった感じですね。パレットで壁を作れば、フックでディスプレイもできたり、そういうのもできるよねー、と。


ただ、パレットというと、色が明るいライトカラーでそのままでは、やろうと思っていたアンティークな感じが出ないので、パレットは全部、ブライワックスで塗って、アンティーク化していきました。


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「DIY壁」を横から撮影。



■安全性には最も気を使った

DIYするときに、ものすごく気を付けていたのは安全性です。社員に対してもそうだし、お客様もいらっしゃるので。特に、ラウンジエリアには、お子様もいらっしゃるので、安全ということは一番気にしました。


だから、この木製パレットで作ったDIY壁を作るときは、知り合いの一級建築士に、どのバランス、角度でやったら一番、重心が下がって安定するかというのを計算してもらいました。パレットの角度をどういう風にすると一番倒れにくいかと数字で出してもらって、それでも心配なので転倒防止のため、コンクリート製の重りもDIY壁には取り付けています。


またパレットは結構表面がささくれていたりするんですよね。お客様が触ってケガをすることのないように、徹底してヤスリがけして滑らかに仕上げました。


やはり、安全性に関しては一番気にしてやっていましたね。


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「DIY壁」の重しとなるコンクリート製ブロック。


≪参考情報(消費者庁通達)≫

「本棚等の転倒防止策について(平成22年12月1日消費者庁より通達)」[PDFファイル]


■塗るのが大変でした

DIYして大変だったところというと、DIY壁の木製パレットを塗ったところですね。社員総出でやりました。


「DIY壁」を作るのに使った木製パレットは、この壁を作るため特別にサイズが大きい特注品で、届いたときは新品の白い木だったんですよ。ここのインテリアはアンティークで揃えていたので、質感を揃えるためのエイジング加工するのが大変でした。


パレットは裏表もやろうとすると面積が結構あるので塗るのが大変なんです。まずは、パレットを触ってお客様がケガしないよう、やすりで表面を徹底して研磨しました。結構小さいお子様も来店されるので気を使いました。


パレットの裏も表も全部研磨してからブライワックスを塗りました。これも表も裏も漏れなく。ワックスを塗っただけだと新品の感じなんですよね。だから今度は、塗ったところを金属たわしで磨くんです。塗装をたわしで落とすエイジング加工ですね。そうすることで、新品の木製パレットが古材っぽくなっていく。


お客様向けのカフェカウンターもすべて手作りの木製ですが、あれもブライワックスを塗って、金属たわしで磨いて作りましたね。ひたすら塗って、乾かして、磨いていってという繰り返しです。


ラウンジやオフィスエリアのテーブルもアンティークの脚と天板をそれぞれ別に買ってきて作ったものです。このようにオフィスを作っていきました。


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(株式会社アールキューブ提供写真※)

ブライワックスを塗った特製パレットを金属たわしで磨いてエイジング加工しているところ。かなり大変な作業。


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(株式会社アールキューブ提供写真※)

新品の木材にブライワックスを塗って塗って。


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(株式会社アールキューブ提供写真※)

カフェカウンターになる部品も社員総出で塗って磨いて磨いて。



■役職も関係なくみんなで一つのものを作り上げることで育つチーム力

DIYする魅力というのは、業務外れたところで、役職も関係なく、みんなで一つのものを作り上げるということですね。それを通じて組織のチーム力が育つということを今回実感しました。


やり遂げる達成感ももちろんありますし、実際に簡単な作業ではなかったので、業務から外れることですから、一見すると無駄に思えるかもしれないんですけど、そういうことをやることで社員のモチベーションや、みんなで会社を作ったというか、この会社の歴史の中で皆が関わった!というのが一番よかったのではないかと思っています。


弊社はベンチャー企業なので、毎年、倍くらい人数が増えていて、オフィスもどんどん拡大しているフェーズです。成長の途中にある会社の中で、実際に会社作りをすることが社員にとって意味があるんじゃないかなと思っています


DIYが単純なコストを抑えるということではなくて、自分も会社のチームの一員だと、アールキューブという会社を自分たちの手で作っていくという意識が育つんじゃないかと思います。


そういうところがオフィスをDIYしてよかったですね。社員のみんなも、大変な作業だったんですけど、楽しんでやっていましたね。みんな協力的で。忙しい中でやってくれたので、大変は大変でしたけど、楽しんでやってくれたのかなと。


前のオフィスからは歩いて来れる距離なので、仕事の合間にこっちにきて作業して、また戻るみたいな。丸一日ずっとやっていたわけではなくて、仕事しながら、組み立てするのを入れると5日間くらいでできました。



■まだまだアレンジして変えていきたい

今回のオフィスの仕上がり具合でいうと、もちろん、満足行くものなんですが、DIYはこれからも続くんですよね。


例えば、「DIY壁」のオフィス側は本棚になっているんです。本が増えるごとに足していまして。そういう意味では増えていくだろうし、逆に、グリーンとかも気分とか、ある程度経ったら、雰囲気を変えたりしてもいいかなと。いかようにもアレンジできるというところが、DIYは完成するというのはないのかなと。その辺もいいですよね。気分によって変えられる。着せ替えみたいにできるのがいいところじゃないかと。


グリーンについては、私たちのパートナー企業の花屋さんに相談しながら、パートナーの会社の社長さんに僕のイメージ全部お伝えしてやってもらっています。


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「DIY壁」。オフィス側から見ると、本棚になっている。



■お客様にワクワクしてもらう場所

この新しいオフィスはお客様からの反応がとてもいいんです。すごい喜んでもらっています。 結婚式の打合せでは、このラウンジに長い時間過ごされることになるので、お客様が飽きないように、打ち合わせに行くワクワク感を持っていただけるように工夫しています。この点は昔から力を入れているところなので、すごい喜んでいただけてありがたいです。


ウェディングの会社ってビルに入っている会社が多くて、アールキューブとしてこだわったのは、店舗物件で路面店で、街もおしゃれで、楽しむために行くみたいな。そういうところにしたいと。打ち合わせに行かないといけない、ではなくて、打ち合わせに行きたくなるような場所ですね。用がなくても行きたくなるような、そういう事務所を作りたいと思っていて、今回のオフィスを作りました。


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エントランスからラウンジを見渡す



■社員が遊びに来たくなる場所

オフィスに社員が用がないのに来ちゃう。休みの日に、仕事ではなくて遊びに来るんですよ。出来れば、僕としてはちゃんと休んで欲しいんですが。それくらい、皆が行きたくなる場所というのは、すごく意識していますね。仕事をしに来る場所じゃなくて行きたくなる場所、そこで仕事ができる。そう思えることが何よりもいいんじゃないかなと思っています。オフィスを表参道に置くというのは土地としては賃料が高いのだけれども、それにもまして、働きたくなる場所だったり、働いている社員も背筋が伸びるというか、おしゃれなところで働いている、そういうワクワク感というのは皆持っているんじゃないかと思いますね。



■アールキューブの会費制結婚式について

もともとこのサービスをスタートしたのは、結婚式って値段が高くて、打ち合わせをしていくと、どんどん値段が上がっていくんです。はじめはこれくらいと見積もりをもらったのにも関わらず、最終的には2倍くらいになるというのが、ほとんどです。そういう料金の不透明さというのが業界としてあって、僕らの場合、明朗会計にしようと。初めから結婚式にどれくらいお金がかかるのかわかるようにしました。このホテルでこういう式をするといくらかかります、と。はじめに予算ありきで結婚式ができちゃう。安心して結婚式が挙げられるように、明朗会計は大切にしている点です。料金がわかりやすく、しかも安い、というのが僕らの提供している、会費制結婚式なんです。




(インタビュー終わり)






取材先

株式会社アールキューブ コーポレートサイト

設立2006年。本社東京都港区神宮前。「経済的理由で結婚式を挙げられない人をなくす」をサービスミッションに、自己資金5万円から、あとは当日のゲストからの会費だけで一流会場(関東圏 約100会場)の結婚式を挙げることが可能な仕組みで、従来の結婚式の半額以下、後払いでokの支払いシステムなど、明朗会計で1,000組以上の婚礼を行う。


会費制の結婚式「会費婚 ®」サイト


※「会費婚®」は、株式会社アールキューブの登録商標です。





編集・文・撮影:アスクル「みんなの仕事場」運営事務局 (※印の写真を除く)
取材日:2016年12月22日

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