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本社移転で「ABW」をオフィスに導入!ロシュ・ダイアグノスティックスの目指すこれからの「働き方」 (オフィス訪問[3])

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(同社執務エリア)

(同社執務エリア)



前回、前々回と、ロシュ・ダイアグノスティックス株式会社のオフィスを紹介してきた。


世界有数のヘルスケア企業ロシュの診断薬事業部門 日本法人 ロシュ・ダイアグノスティックス株式会社の本社オフィス訪問【ロシュ・エクスペリエンス・センター編】(オフィス訪問[1])


世界有数のヘルスケア企業ロシュの診断薬事業部門 日本法人 ロシュ・ダイアグノスティックス株式会社の本社オフィス訪問【執務エリア編】(オフィス訪問[2])



今回は、移転に携わった同社の移転プロジェクトチームメンバーの方々にインタビューを行い、ABW導入に至る理由、ABWでどう変わったかなどを尋ねた。



■移転プロジェクトチームは1年前からスタート


2017年3月に新オフィスに移転した同社だが、移転先選定やグローバル本社の承認等を経て、約1年前の2016年2月にプロジェクトがスタートした。「総務と購買グループが事務局となり、そこに各部門から部門長が選出した部門の代表者1,2名が集まり、総勢30名くらいのプロジェクトとしてスタートした」(同社)とのこと。


プロジェクトチームは、まずは、「オフィスづくりのコンセプトだったり、どういうオフィスを創っていくのか考えよう」(同社)というところからスタートし、「メンバー30人がチームに分かれてそれぞれ活動していった」(同社)という。


コンセプトや新オフィスのプラン作りは、2016年の夏くらいまでに完了し、以降は移転に向けて、当初メンバーから一部メンバーを入れ替え、希望者を募るなどしてチェンジマネジメントチームとして活動を継続したとのことだ。


また、チェンジマネージメントチームは移転完了後も、活動継続している。「社内のコラボレーションを促進させるとか、クリエイティブな働き方をどういうふうにしていくべきなのか、という考え方に注力して何か施策ができないものかと活動の内容は変化していっています」(同社)とのことだ。



■移転前の課題はコミュニケーション

(同社新オフィス内各所に設けられたソファ席)

(同社新オフィス内各所に設けられたソファ席)


同社の移転前のオフィスは12階建オフィスビル1棟を借りていた。そこでの課題を尋ねた。




社内コミュニケーションの強化というのが1番のきっかけです。以前のオフィスは、12のフロアに機能であったり部署であったり分かれていまして、やはりどうしても社内のコミュニケーションに難がありました。コミュニケーションを促進するためにはどういう形のオフィスにするのが良いかを考えたときに、1フロアにみんなが入れるような形が良いのではないかということになりました。


また、前のオフィスは20年以上使ってきていて、備品や家具の買い足しを繰り返してバラバラな物を使っている状態だったので、そのあたりも社員の満足度を高めるためには全部一新して新しいオフィスにしようということもありました。

(同社)




■オフィスづくりのコンセプト「プライオリティ7」

(同社カフェテリア 「ロシュテリア」)

(同社カフェテリア 「ロシュテリア」)



ABWを導入決定する前に、同社では「プライオリティ7 (Priorities 7)」と名付けられた新オフィスの7つのコンセプトをまとめている。



オフィスづくりをするときに、何も指針がないまま進めていくと、迷いが生じたり、 方向性が見えなくなって、いろんなことを決定するときに問題が出てくる恐れがありますよね。なので、きちんとしたコンセプトを持つことはとても重要だったと思います。具体的な活動に入る前に、経営陣を軸に、グローバルやデザイン会社のアドバイスを受けながら、「プライオリティ7 (Priorities 7)」というロシュを体現する7つのデザインコンセプトが作られました。

(同社)



「プライオリティ7 (Priorities 7)」


1. One Roche

⇒一枚岩になり、顧客に最大の価値を創造する。


2. 創造性を育む空間 (Creativity)

⇒新しい発想で、ビジネスを自ら進化させていく。


3. 変幻自在 (Flexibility)

⇒変化に即対応が可能で、効率的に仕事が進められる。


4. 楽しい仕事空間 (Fun, Confort & Connected)

⇒働き方に応じて、机・椅子・執務スペースがいろいろ選べる多様性を提供。


5. 来訪者の誰もが羨む様なオフィス (Roche Pride)

⇒顧客を魅了し、優秀な人財を惹きつける会社に。


6. 和の心をアピール (Identity of Roche Japan)

⇒日本らしさ、おもてなしの気持ち・心意気、日本文化をアピールする味付け。


7. 価値観の体現 (Roche Value)

⇒ロシュ・ダイアグノスティックスの価値観を社内・社外の人に魅せる。




この7つのオフィスコンセプトを軸に同社ではオフィス設計を進めた。



■ABWを選択した理由

(同社執務エリア)

(同社執務エリア)



新オフィスで固定席制ではなく、ABW (Activity Based Working)を導入した理由を尋ねた。



ABW導入する理由の1番は、社内コミュニケーション活性化です。


ひも解いていくと、7つのオフィスコンセプトに全部つながってくるのですが、コンセプトの「ワン・ロシュ」にあるように、会社全体が1枚岩になることを目指しました。以前はフロアが多く分かれて、部署も分かれていたため、いつも同じ部署の人とだけ仕事していることが多く、会社全体で輪になるとはなりにくかったので、1フロア化を図りました。その結果、社員全員が同じフロアにいるので、何かと顔を会わせることになって、活発なコミュニケーションの起爆剤、きっかけになっているなと、とても感じています。


また、1フロア化だけでなく、世の中の変化が激しくて予測不能の環境にいるので、そうした状況に対応していくために、フレキシブルであったり、俊敏性が必要であったりすることが必要と考えて、どういう働き方をすれば、対応できるのかというと、少なくとも今までの固定席では駄目だろうと思い至りました。


実際に何件かいろいろな会社のオフィス見学に行って、フリーアドレスが流行っているというのは分かったのですけど、これからの時代に合わせた働き方としてABWは、自分の仕事に合わせて作業効率を上げようという目的なので、俊敏性なども満たすということで採用にいたりました。


また、ABW導入に合わせて、在宅勤務のルールも変えています。月に8回まで利用できる制度になって、作業効率の観点から家でやることで上がる、成果が出せるのであればどうぞ使ってくださいと変わったので、家の方が集中するという人は積極的に制度を使えるようになりました。統計は取っていないのですが、利用する人が増えた印象です。


オフィスの席数は、ミーティングで使える場所も含めると本社で勤務する社員数に対して100%を超えています。本社勤務の人が全員出社しても座れる席数を用意しています。ワークデスクのみに限ると社員数に対して70%です。

(同社)




(同社執務エリア さまざまなタイプのデスク、執務場所が用意されている)

(同社執務エリア さまざまなタイプのデスク、執務場所が用意されている)



■ABWを導入して働き方が変わる

(窓際に並ぶ1人用ソファ席、奥には昇降デスク、ファミレス席と続く)

(窓際に並ぶ1人用ソファ席、奥には昇降デスク、ファミレス席と続く)



ABWを導入して変わったことを尋ねた。




大きく変わりましたね。今までは自分の席があって、モニター、キーボード、そういうものが揃ってないと仕事ができないと思っていたんですが、本当に自由に働けます。


例えば「今日は集中して仕事をしたいから1人席に行こう」とか、「今日は気分が落ち込んでいるから東京タワーが見えるところで仕事をしよう」とか。1日の中で場所を数回変わったりして、今までだったら考えられないことです。


1日中、同じ席でモニターをずっと見てたら疲れますが、新しいオフィスでは、本当に自分の好みで場所を選べるので、とても効率が上がると思うんです。1日の中で移動しているのは私だけじゃなくて、ほかの方も移動されていると思うんですよ。もちろん同じところで仕事をしている方もいますが。


あと、気が付いたのは、みんな早く帰れるようになったこと。会社に残業して残っている人が少なくなりました。一言で言うと、帰りやすくなった。以前は同じ部署の人が一緒に座ってるから、まだみんな仕事をしているのに、自分だけ帰るのがすごく気が引けた。だけど今は同じ部署の人もバラバラに座っているから、別に気を使わないで、自分の仕事が終わったらさっさと帰ることが出来ます。それもすごく効率化につながっています。

(同社社員)





ABWで自席がないというのは、思ったより、ストレスが少ないですね。同じ部署の同僚に囲まれているって意外に見えないストレスってあるのかなと思います。帰れないというのもそうなんですが、要は、仕事に集中するのか、周りの同僚に気を使うのかということで、固定席だと、あの人いるいない、という周りのことが気になるんです。でもABWだと、自分がどんな仕事をするんだとか、こういうことがやりたいとか、そこにフォーカスして動いて行って仕事をすることになるので、すごく集中できるんです。ABWだと逆に、隣に誰が座っていても気にならない。働きやすいというか、空気が良い感じがしますね。

(同社社員)





新しいオフィスでのコミュニケーションのしやすさですが、前のオフィスでは、会いに行くのに、わざわざ上のフロアに行く、下のフロアに行くといって、そこまですごく重要ではないことなのにと、気軽に行きづらくて、いちいち、会議室取って、アポとってということがありました。


今は、ワンフロアなので、社内を歩いている途中で、見かけた人に、「そうだ、あの人に聞きたかったんだ」と、話しかけることができて、気楽にそういうのができるようになりました。会議室をわざわざ取らなくても、「いまちょっとだけいいですか」と言って、スタンディングミーティングができるキャビネットのところで打ち合わせしてすぐ解散するとか、ファミレス席に行って話をするなど、話がしやすい。ハイデスクの席だったり、ファミレス席だったり、ちょっと行って打ち合わせができて、以前とスピード感が違っている気がします。


細かいところでは、フロア内の空調はどうしてもムラがあったり、オフィスの陽当たりの向きで室温が違ったりするんですが、以前は固定席だったのでどうしても不公平があったんですが、今は寒ければ移動すればいいんですよね。寒くなってきたので、向こう行こうと移ったりすることもあります。

(同社社員)




インタビューでは、1日の中でも移動して好きなところで働けることで仕事の効率が上がる、といったことや、周りに合わせて残業することがなくなった、同僚に気を使わず仕事にフォーカスできるようになった、ちょっと行って打ち合わせができるようになってスピード感が変わった、などABWの導入でかなりメリットを感じていることが窺えた。



■ABWで部門内コミュニケーションは?

(2人用ブース 主に面談や相談に使われる)

(2人用ブース 主に面談や相談に使われる)



ABWの導入によって、部門メンバーが社内のあちこちに分散するようになる。固定席制ではメンバーが集まっているので部門内コミュニケーションがとりやすいが、ABWではどのように対応しているのか尋ねた。




話したい人がどこにいるかは、Googleハングアウト(Googleの提供するコミュニケーションツール)と携帯電話を駆使して、どこにいる?と聞いて会っています。


あとは、部門ごとにやり方を工夫しています。全社でこうするように、という決まりは設けず、部門長に任せています。例えば、ある部門は、メンバーがGoogleカレンダーで会社にいるいないが分かるようにしていたり、上司が朝出勤するとGoogleハングアウトで、今日はどこどこにいます、とメンバーに伝えたりするなど、グループごとに様々です。


全社でルールを決めることはなるべくしないようにしています。全社でいろいろな決め事を作ってしまうと、それに従わないといけなくて、反発も出てきますし、この場合はどうするのとか、何をしていいのか、何をしてはいけないのかなど詳細に決める必要が出てきてしまって、柔軟性がなくなり窮屈になってしまうので、ほとんどの部分をみんなに委ねているという感じです。


例えば、座席は基本的にはABWで自由なんですが、部門の特性としては同じ場所にいたほうが都合がよいから一定のエリアにいる、という形もあります。例えば、受注チームは、業務の特性として依頼を受けたり調整したりする関係でチームがバラバラに座っているよりも、1箇所にいたほうが分かりやすい、仕事をしやすいということでチームが同じエリア内に集まっています。これも仕事の特性に合わせて座る場所を選ぶ、というABWの一環です。

(同社)




■オフィスの使い方はルールで縛らず「大人の働き方」で例示する

(ハイスツール席 コラボレーション優先)

(ハイスツール席 コラボレーション優先)



ABWの導入によって、1人用席を何時間利用していいのかなど、オフィスの使い方が今までと異なる部分がある。だが、同社ではあまりルールで縛らないようにしているとのこと。




座席の占有についてはルールはありません。最初は作るかどうかについて話が出たんですがやめました。ルールを決めてしまうと、いろいろなことで、これは?、あれは?となるんですよ。ルール決めて欲しいと言われてしまったり、逆に、ルールにないからやってもいい、という抜け道を探す人も出てくるので。自分たちで考えながら、マナーとしての「大人の働き方」で誘導しようとしています。


例えば、ハイスツールの席や、ファミレス席を1人で1日占有している人も移転当初いたんです。ファミレス席とかハイスツールの席はミーティング、コラボレーションのための席だよねというのはあったので、そうした使い方を見かけた対処としては、ミーティング優先席ですと書かれた小さなプレートをテーブルに立てました。ルール化はしないんだけど、会議室を探している人とか、そこは執務専用の人のためではなくて会議に回していこうという、ゆるやかなマナー「大人の働き方」として誘導する動きをしていきました。ルールで縛らず、自分たちで考えながら、トライアルアンドエラーで進めればいいよねという考えです。


また、マナーについては、フロア内のあちこちに設置しているデジタルサイネージを使って、「大人の働き方」をまとめたスライドを流して注意喚起しました。例えば、席を片付けて帰ろう、飲み物をこぼしたら拭いて帰ろう、ファミレス席はミーティング優先だから長時間占有しないでね、傘はフロアに広げて乾かさないようにしようとか。その結果、随分浸透しました。今は傘をフロアで乾かしている人もいないし。コラボレーションスペースが占有されているのもほとんど見かけないです。


あと、毎週月曜17時はチャイムを鳴らしてお掃除タイムにしています。デスクだけでなくて会議室も含めて自分たちで使っているオフィスをきれいにしているんです。

(同社)




ルールで縛らず、マナーとして「大人の働き方」を例示して各人に考えてもらう誘導の仕方は興味深い。オフィスの使い方は、○○してください、△△しないでください、のように命令ばかりの「べからず集」のようになりがちだ。しかし、ABWは社員1人1人が自分にとって働きやすい場所を選んで働くという自主性の高さがカギだ。それに対してルールで縛るのであればそぐわないから、マナーとして例示していくという同社のやり方が、とても「大人」な考え方で腹落ちする。「大人の働き方」というネーミングはそのあたりをうまく表現していて、オフィスでお互いに心地よく働くためのとても冴えたやり方だと思う。



■移転で大変だったことは?

(ファミレス席 コラボレーション優先 窓際に多く設置されている)

(ファミレス席 コラボレーション優先 窓際に多く設置されている)


移転で大変だったことを尋ねると、ABWへの移行と、ペーパーレス化が挙げられた。




やっぱりABWに対してネガティブな感情を持っている人も移転前は結構いたんですよね。その考え方をポジティブとは言わないまでも、ちょっとトライしてみようという気持ちになってもらうための働きかけをしていくのが結構大変だったなという感じがします。


移転前のチェンジマネジメントのプロジェクトで、全社員を対象にして、ABWに変わるとこういうふうに変わって、仕事や働き方が変化しますというようなのを説明して、安心してください、と働きかけていきました。やはり固定席がなくなるということにすごく抵抗を感じる人が多かったですね。自分の個人用のデスクの下にある引き出しがなくなるというのも、だいぶ抵抗がありました。


ペーパーレス化では70%以上の紙を削減しました。また、ペーパーレス化も含めて、皆がデスクや執務席周りで抱え込んでいた紙や物を、移転前にたくさん捨てたんです。それについては、廃棄するものを締切を設けて集めました。移転前のオフィスのショールームスペースを使って、最後は夢の島みたいになるくらい廃棄物が集まりました。でも最初はなかなか片付けが進まなくて、移転先のロッカーこんな大きさですよ、キャビネットこれくらいですよ、とか、オフィスの見学もしたり、情報を発信したんですけど、明日引っ越すよというプレッシャーがないとみんな腰が上がらないというか。締め切りの最後の1週間とか2週間になると、大量にいろんな物が出てきて、物理的に捨てるという行為が大変だったというのがありますね。でもそれらを廃棄して、今は全然困ってないですよね。

(同社)




ABW導入では、業務自体がノートパソコンでできるようシステム化、クラウド化されていることが前提で、それに加えて紙資料をペーパーレス化する必要がある。同社では紙の70%以上を削減したとのことで、基本的にはスキャンしてデータ化、日常業務で使用しないカタログなどは外部倉庫へ保管したとのこと。


また、上で挙げられているように、自席がなくなるので、デスクのキャビネットに入っている物の処分も行わねばならず、余計なものを思い切って捨てる「断捨離」的な取組みも必要になりそうだ。



■移転後の社員の適応

(1人用ブース 1人で集中して仕事をしたいときや電話に使われる)

(1人用ブース 1人で集中して仕事をしたいときや電話に使われる)



大きな働く環境の変化だったが、移転後の新オフィス環境への適応は早かったという。




意外にスムーズにみんな対応したという印象です。いろいろな年齢層がいるんですが、総じて早く新オフィスに馴染んでくれたという感想を持っています。移転して3か月くらいしたら、みんな普通にロッカーからカバンを持ってきて仕事を始めて、帰る時はロッカーに片づけて帰っていたから。


新オフィスに初めて来た時、みんな「おお!」と言って入って来たじゃないですか。みんな気分が上がったんじゃないかと思います。きれいだし、日当たりもいいし、どこ座ってもいいですし。あと、移転前は収納に関して文句を言っていた人も、「自分は意外に物少ないんだよね」となったり。

(同社)




人は変化するときは、それが結果的に良くなる変化であっても、変化する直前にもっとも抵抗を感じてしまう。同社の社員の方がスムーズに新オフィスに適応できたというのは、半年程度かけて、じっくりと新しい働き方への移行への啓蒙を進めていたということがあるだろう。



■まとめ

同社では、社内コミュニケーションを活性化するため、複数フロアから、大規模オフィスの1フロアに集約移転し、部門間の物理的な壁も取り払いオープンなオフィスに変えた。


また、オープンな1フロア化に留まらず、ABWを導入して固定席をなくし、執務スペース内にさまざまな働き方ができる場所を設け、働く人がその中から自分に最適な場所を選んで働くスタイルに変更した。


その結果、「1日中、同じ席でモニターをずっと見てたら疲れますが、新しいオフィスでは、本当に自分の好みで場所を選べる」ようになり、「周りの同僚に気を使わなくてよく」なり、「自分がどんな仕事をするんだとか、こういうことがやりたいとか、そこにフォーカスして動いて行って仕事をする」ようになった。


また、働き方についても、ルールをなるべく設けず、各人の働く自主性を重んじ、「大人の働き方」というマナーでお互い心地よく働けるようにしているところも見逃せないポイントだ。


こうした新しいオフィスの新しい働き方を取材すると、ワクワクしてくる。これからどんどん新しい働き方が生まれてくるのだろう。もちろん、すぐにすべてのオフィスがこうなることは現時点では難しいだろう。でも、今後、例えば10年、20年先を考えていくと、確実にこちらの方向へ世の中のオフィスは進んでいくのであろうなと思わせられた取材だった。










取材先

ロシュ・ダイアグノスティックス株式会社newwindow


スイスに本社を置く世界有数のヘルスケア企業ロシュグループ (F.ホフマン・ラ・ロシュ) の診断薬事業部門の日本法人。臨床検査室向けの検査装置や診断薬を取り扱う。





編集・文・撮影:アスクル「みんなの仕事場」運営事務局
取材日:2018年3月23日


※記事中、「プライオリティ7」に関して正確性を期す訂正を行いました (2019年1月25日)



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