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オフィス移転の流れとスケジュール、手続きをまとめて紹介!

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オフィス移転は長い期間と多額の費用をかけて行う、企業にとって非常に大きなプロジェクトです。計画立案に始まり引っ越しの当日、さらに引っ越し後までさまざまな業務を伴います。この記事では、その流れをスムーズに進め成功させるためのポイントについて、順を追って解説しています。







■オフィス移転のスケジュール

まずは、オフィス移転の大まかなスケジュールについて解説します。


オフィス移転に要する期間は、およそ6ヵ月というのが一般的です。これは計画開始から移転当日までの期間で、オフィス退去日から逆算していくことでスケジュールの立案がしやすくなります。


旧オフィス関連のスケジュールにも気をつけておかねばなりません。旧オフィスの解約通知は、契約により多少の違いがありますが、契約期間の満了の1年~6ヵ月前までとされているのが一般的です。その期間を過ぎてしまうと解約できない、解約料がかかるといった場合があるので、事前に契約内容を確認しておくのがよいでしょう。加えて、退去後に旧オフィスを入居時の状態に戻す原状回復工事は、契約期間内に行わなければならないので、それにかかるスケジュールとコストもしっかりと検討しておきましょう。


また、新オフィスにおける各種工事の期間とコストも確認したうえで、スケジュールを立てることが大切です。移転の流れとポイントについては後述しますが、スケジュールのおおよその目安をまとめると、以下の図の通りです。






■オフィス移転の流れとポイント

オフィス移転の流れとともに、移転の成否にもかかわる重要なポイントをご紹介します。



●移転目的を明確にする


オフィス移転を検討する際、最初にすべきは移転の目的をはっきりさせることで、これが最も重要な作業です。「コストを削減したいので賃料の安いところへ」といった漠然とした目的だと、移転後に環境の変化により、社員のモチベーションや生産性の低下などさまざまな支障をきたすおそれがあります。


コスト削減だけでなくさらに掘り下げ、移転によりどんな働き方をしたいのか、どんなことを具体的に実現したいのかを明らかにし、それを社内に浸透させていくこと大切です。これにより新オフィスの条件もはっきりしてきて、候補選びもスムーズに運び、移転の効果を最大限に発揮することにつながります。


移転の目的を明確化する方法としては、主に以下の3つが挙げられます。これらを織り交ぜて進める場合もあります。



・企業の将来像や新オフィスへの期待を経営陣へヒアリングしたうえで、担当チーム内で検討し上申する。
・担当チーム内で理想の働き方や具体的に実現したいことを検討したうえで上申する。
・社員からの働き方への意見を吸い上げて、担当チーム内で検討したうえで上申する。



このようにして目的が明確化されたら、先述の通り社員と共有し、理解を得るまでが大事なプロセスです。



●オフィスビルを選定する


オフィスビルの選定にあたり、すぐに仲介業者へ問い合わせるのでなく、まずWebサイトで情報収集してみるのがよいでしょう。さまざまな物件の情報をチェックすることで、賃料や空き室の傾向を捉えられたり、希望に合うビル像がより具体的に見えてきたりといったメリットがあります。


ビルの立地場所は企業のブランドイメージにもかかわるため、もちろん非常に重要ですが、最寄り駅からの所要時間、多くの社員にとっての通勤の利便性、主要取引先へのアクセスのしやすさなども大事なポイントです。不便さが社員の健康状態の悪化や業務効率低下、固定費の上昇といったデメリットをもたらす場合があります。


また、周りの環境という観点も外せません。役所や銀行、郵便局などが近くにあるかどうかによって、業務効率が大きく変わってきます。社員食堂や食事スペースが社内にない場合は、飲食店の有無も重要です。さらには、賃料・更新料・仲介手数料などの入居コストや電気容量、空調機器の設置場所などのビル設備、駐車場の有無と利用料金、ビルの使用可能時間帯といった部分までしっかりとチェックしたうえで、新オフィスにふさわしい物件を選びましょう。



<オフィスビル選定のチェックポイント>


オフィスビルと入居するフロアをチェックする際は、オフィスの広さが自社にとって適正かを検証する必要があります。自社に条件が近い会社の1人あたりの面積と比較して、自社の適正な1人あたりの面積を算出し、それをもとに新オフィスの適正な面積を設定します。


そのほか、フロアの形状は長方形のほうが正方形よりもレイアウトしやすい、柱のあるフロアはデッドスペースができやすい、共用部分への出入りは複数箇所からできたほうがよい、などもポイントなので留意しましょう。



●オフィス移転・工事関連の業者を選ぶ


目的設定とともに重要なのが、移転・工事関連の業者選定です。オフィス移転にはおよそ6ヵ月かかると前述しましたが、余裕をもって進めたいなら、業者選びは1年くらい前から始めるのがよいでしょう。


移転に関連する工事には、電気工事や内装工事、空調工事、通信工事などがありますが、ビル管理会社が業者を指定する場合もあるので、事前の確認が必要です。



<関連業者選びのポイント>


実際の業者選びにあたっては、信頼や実績があるかどうか確認することが重要です。これまでに携わった移転実績の件数や会社の規模などがひとつの目安になります。


移転専門業者かどうか、各種工事まで請け負う業者か、内装デザインまで依頼できるかなど、実績や自社のニーズに合わせて検討するのがよいでしょう。廃棄物の処理をしてくれるかもポイントで、一緒にしてもらうことでコスト削減につながる場合もあります。


また、移転後も継続してやりとりができるかどうかも重要です。移転を終えたあとで、変更したいところが出てくるかもしれません。さらに、オフィスは固定ではなく変わりゆく、また変えていくものでもあるので、そうした際のアフターフォローやオフィスづくりへの対応があると安心です。


このように、業者を選ぶ際には複数の観点から慎重に検討することが大切です。



●オフィスのコンセプトを決める


新オフィスのコンセプトを検討・決定する際は、最初に決めた移転目的に立ち返り、それを達成できるものにすることが大切です。たとえば、社員のコミュニケーションを増やしたいならオープンな空間づくりを、個人の業務効率アップを図りたいなら、それに沿った空間づくりをコンセプトにするなどが考えられます。コンセプトが決まったら、レイアウト・デザインや機能面もそれに合った統一感があるものにします。ここでの注意点は、通信環境(インターネット)をどうするかということです。フリーアドレス化するか否かなどはここで検討するのがよいでしょう。



関連記事:「フリーアドレスのオフィスとは? メリット・デメリットや成功のポイント」



●レイアウト計画を立てる


この段階では、各部署に必要なスペースを精査します。また、個々の業務スペース以外の会議室・応接室・エントランス・休憩室・収納スペースといった場所について、レイアウトを検討し決定します。その際、社員だけが利用する場所と、来客と社員がともに利用する場所に分けて考えることが大切です。


続いて、オフィス家具類やコピー機などの機器、LANの配置計画も決定していきます。こうして出来上がった計画が、当初の移転目的に沿ったものであるかを再確認しましょう。スムーズに移転を進めたいなら、これらは移転4ヵ月前くらいまでには決めておきたいところです。



●オフィスの家具・備品を選定する


レイアウト計画に沿って、新規で購入する家具やOA機器などの備品をリストアップし、リース中のものは継続か新規に替えるかを決定します。新規購入するものを選ぶときは、コンセプト・デザインに合ったものかどうかチェックしましょう。見積もりを確認したうえで発注し、それと併せて旧オフィスの家具などで廃棄するものを洗い出し、廃棄料の見積もりをとります。この段階は、移転3ヵ月前が目安です。



●社内用マニュアルを作成する


時期が前後しますが、社内への告知や計画の説明は、移転が決定したらなるべく早く行いましょう。移転は大がかりになるので、社内用のマニュアル作成が必要です。スケジュールや役割分担をまとめマニュアルにしておきます。移転の2ヵ月前までには作成しておきましょう。併せて、取引先への移転案内の発送準備も進めておきます。これは移転1ヵ月前に発送するのが一般的です。



●引っ越し準備を行う


いよいよ引っ越しの準備段階です。移転の1ヵ月前に全体スケジュールを確認します。社員個人および部署単位で、移動する物品・残していく物品・廃棄する物品のリストを作成します。データのバックアップは業者で行っている場合もありますが、そうでない場合は大きな手間がかかるため専門業者に依頼するとよいでしょう。


通常は移転1ヵ月前に業者から梱包材が送られてくるので、使わないものから徐々に梱包を始めておきます。




■オフィス移転の際の手続き

オフィス移転時の手続きには、旧オフィス撤退関連のものと、新オフィス移転にあたってのものがあります。どちらも重要な手続きなので、抜け漏れがないように気をつけましょう。



●旧オフィス撤退の手続き


冒頭でも触れましたが、オフィス撤退の際には解約通知原状回復工事をしなければなりません。旧オフィスの解約通知はビルのオーナーや管理会社に、1年前から6ヵ月前までの期間に行います。6ヵ月前を過ぎてしまうと解約料が発生したり、解約できなかったりする場合があり、移転そのものが成立しなくなるおそれがあるため、事前に契約内容を確認し決して遅れることがないようにしましょう。


また、旧オフィスを入居時の状態に戻す原状回復工事は、契約期間内に行わなければならない点にも要注意です。原状回復においては、貸主・借主の間でトラブルが発生することも少なくないため、入居時の物件の状態を写真などに残しておくと安心でしょう。なお、次の入居企業が居抜きでの利用を希望する場合は、原状回復を行う必要はありません。



●各種届出


移転は引っ越しするだけでなく、各種書類の届出も必要です。法務局や税務局、都道府県税事務所、社会保険事務所、労働基準監督署、公共職業安定所、郵便局などへ届出をしなければなりません。税務署なら移転した日から1ヵ月以内、社会保険事務所なら基本的に移転後5日以内など、それぞれ届出には期限があるので注意が必要です。抜け漏れが生じないようチェックリストなどを作成し、それをもとに順次早めに済ませていくのが確実でしょう。




■オフィス移転の費用

オフィス移転にはさまざまな費用がかかります。会社の規模が大きくなるほど費用は膨れ上がり、総額で数千万円単位になることもあります。


まず引っ越し費用ですが、これはオフィス家具やOA機器、書類など会社運営に必要なものを運ぶ費用です。社員1人あたり約3万円が相場とされていますが、立地や作業条件によって上下します。たとえば、ビル上階から別のビルの上階へ移転するとして、どちらのビルも荷物用エレベーターがなかった場合、作業員の負担が大きいと判断され料金が上がります。大きなものを運ぶとなればクレーンなどが必要になり、さらに費用増です。


旧オフィスの廃棄物処理費用は、引っ越し費用の陰に隠れがちですが、意外にかかるものです。想定以上に廃棄物が出て思いがけない出費となる、といったこともあり得ます。そのため、早い時期にリサイクルに出すのを検討しておくのが有効です。


旧オフィスの原状回復費用は、坪単位で約3万円が相場とされていますが、大型のビルになるほど上がります。利用状況や立地条件、ビルのグレードによっても変わります。業者によって見積もりが大きく異なることもあり、原状回復工事はほとんどがビル指定の業者なので、その中から複数の業者に見積もりをとって検討するとよいでしょう。


新オフィス関連の主な費用としては、不動産取得やネットワーク工事、オフィス家具購入などが挙げられます。不動産取得費用には前家賃、敷金・礼金、仲介手数料、火災保険料が含まれます。前家賃は当月分以外に、時期によっては翌月分も請求される場合があります。敷金は小規模オフィスで家賃約4~8ヵ月分が相場です。礼金は家賃約1~2ヵ月分が相場ですが、契約内容によって異なります。


仲介手数料は、仲介業者を利用した場合の費用で、賃料約1ヵ月分が相場です。火災保険料は、2年契約で約2万円が相場です。火災保険は、火災以外にオフィス家具の補償や下階への水漏れも補償対象となります。


上記以外に、賃貸の保証人がいない場合や新設会社の場合は、保証会社を利用する保証委託金がかかります。これは家賃未納などのトラブル時に預託金となるもので、相場は家賃約1ヵ月分です。


ネットワーク工事費用は電話・LANなどを整備する費用で、社員1人あたり5万円が相場です。セキュリティ向上を図るなら、それに応じて費用も上がります。内装工事費用は1坪あたり約10万円が目安ですが、コンセプト・デザインによって変わるため、この点でも業者選びは重要です。オフィス家具購入費用も同様にコンセプトやデザインで変わってくるので、慎重に検討しましょう。


関連記事:「オフィスの引っ越し費用相場はどれくらい? コストをおさえる方法とは」



■おわりに

オフィス移転の流れにスケジュールとすべきこと、必要な手続きについて解説ました。移転するにあたって大切なのは、目的をはっきりさせることです。そうすることで移転のコンセプトも明確になり、成功につながります。手続きや届出については、遅れるとトラブルに発展するおそれがあるので、しっかりとした管理が欠かせません。費用に関しては相見積もりをとるなどして、抑えられるところは抑えるのがポイントです。


アスクルでは、オフィス移転をトータルサポートするサービスを提供しています。検討段階での相談からスケジュール立案、コンセプトの計画、オフィスレイアウト・デザイン、家具の選定から発注、内装工事、施工管理、引っ越し作業、旧オフィスの原状回復工事まで、担当者が専任でワンストップ対応します。


まだ何から始めていいかわからない段階の方だけではなく、「コストを削減したい」「Web会議やリモートワークに対応する新しい働き方を導入したオフィスにしたい」「内装をおしゃれにデザインし、社員のモチベーションを高めたい」といったことをお考えの担当者の方も、ニーズに合わせた移転を実現できるアスクルのサービスを検討してみてはいかがでしょうか。



「アスクルオフィスづくりサービス」
https://www.askul.co.jp/f/services/furniture/construction/moving.html/




編集・文・画像:アスクル「みんなの仕事場」運営事務局
制作日:2022年10月27日

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