おしゃれで快適な休憩室は、従業員と企業の双方にさまざまなメリットをもたらします。オフィスの移転や模様替えでレイアウトを一新する際には、ぜひ設備や家具の見直しも進めましょう。この記事では、従業員に喜ばれる機能性が高い休憩室を設計したい担当者に向けて、レイアウトの決め方や家具選びのコツなどをご紹介します。
オフィスの休憩室には、従業員に息抜きの場を提供することで集中力や生産性を向上させる役割があります。休憩室をコミュニケーションスペースとして活用すれば交流が活発化し、組織の一体感を高めることも可能です。
また、オフィスの休憩室はブランディングの一環として、企業の個性を発揮できるスペースにあたります。企業の個性を反映しつつおしゃれで使いやすい休憩室を設置すれば、従業員満足度の引き上げも図れます。
ただし、レイアウトや設備選びを失敗すると、休憩室は本来の役割を果たしません。かけるコストを無駄にしないためにも休憩室づくりのポイントを事前に把握し、設計を進めてください。
オフィスの休憩室には重要な役割が多数あるとはいえ、法律上の設置義務がある「休養室等」の代用にはなりません。以下は、事業所衛生基準規則における休憩室の扱いを示します。
(休憩の設備)
第十九条 事業者は、労働者が有効に利用することができる休憩の設備を設けるように努めなければならない。
(引用元:https://www.jaish.gr.jp/anzen/hor/hombun/hor1-2/hor1-2-36-4-0.htm)
上記の条文では、企業の努力義務として休憩室の設置を求めています。一方、事業所衛生基準規則における休養室等の扱いは、以下のとおりです。
(休養室等)
第二十一条 事業者は、常時五十人以上又は常時女性三十人以上の労働者を使用するときは、労働者が床することのできる休養室又は休養所を、男性用と女性用に区別して設けなければならない。
(引用元:https://www.jaish.gr.jp/anzen/hor/hombun/hor1-2/hor1-2-36-4-0.htm)
休憩室は休養室等と明確に区別される空間ですから、横になって休憩できるスペースを用意する必要はありません。同様の理由から、男性用と女性用を分けてスペースを設置することも不要です。
従業員にとっての「良い休憩室」を設計するため、レイアウトで工夫できるポイントとして以下の5点が挙げられます。
・ひとりで落ち着いて休憩できる空間を作る
・ワークスペースとは異なる雰囲気にする
・軽いミーティングなどにも使えるスペースを設ける
・インテリアに緑を取り入れる
・従業員の意見も取り入れた「あったらいいもの」をそろえる
ここからは、それぞれのポイントについて詳しく解説します。
従業員のすべてが周囲とコミュニケーションをとることでリラックスできるとは限りません。休憩中は周囲の人と距離をとりたい従業員もいることを想定して、ひとりきりで落ち着けるスペースを確保しましょう。
休憩室で落ち着いてリラックスしてもらうためには、周囲の人の動きが過剰に気にならないようにレイアウトを工夫することも重要です。たとえば、窓際にカウンター席を用意すると、ひとりで休憩している最中に周囲の様子が気になりにくく、快適に過ごせます。
休憩室で十分にリラックスしてもらうためには、オンとオフを明確に切り替えられる空間づくりも重要です。このため休憩室の雰囲気は、ワークスペースとの差を付けましょう。
ワークスペースと休憩室の雰囲気を変えるためには、壁紙の色やデザインにこだわる方法があります。もしくは、照明選びにこだわることによっても、異なる雰囲気に見せることが可能です。
休憩室は全社的な共有スペースにあたり、部署の垣根を超えた交流の場としても活用されます。軽い打ち合わせ・社内イベント・ワークスペースなどにも対応できるレイアウトを採用すると、多目的に機能して便利です。
軽い打ち合わせに対応したレイアウトの工夫としては、ファミレス風のボックス席を用意する方法があります。休憩室にワークスペースとしての機能を持たせたい場合には、コンセント付きのテーブル席を用意しましょう。
緑のインテリアは、仕事で疲れた心を和ませ、ストレスを軽減させてくれる優秀なアイテムです。従業員の心身の健康を守るためにも、鉢植えを置いたり間仕切りにプランターを吊るしたりする方法で、緑のインテリアを取り入れましょう。
ただし、一部のオフィスビルや商業ビルでは本物の植物の設置が禁止されています。オフィスを賃貸している場合には緑のインテリアを購入する前に、規約を確認してください。
本物の植物を設置できないオフィスでは、人工観葉植物を活用する方法があります。人工観葉植物には水やりする必要もないため、メンテナンスの負担が気になる企業も安心して導入できます。
休憩室の設備や家具選びに迷う場合は、従業員の意見を聞き、アイデアを膨らませましょう。従業員の意見から「あれば嬉しい」と感じるものを探り、予算の範囲でそろえると、喜ばれる休憩室を設計できます。
たとえば、ランチを持参する従業員が多い企業では、「ゆっくり食事できる空間が理想」「弁当をオフィスで温めたい」などの意見が出る可能性もあります。その場合には、休憩室にカフェスペースやミニキッチンとしての機能を持たせて、従業員の要望に応えましょう。
おしゃれな休憩室を設置すれば企業イメージは向上し、ブランディング効果を狙えます。インテリア・設備・機能性にこだわったおしゃれな休憩室の実例を知り、自社で設計する際のヒントを得ましょう。
アスクル株式会社では、本社オフィスのリニューアルに際して食堂として使用していた空間を活用し、従業員同士が交流できる休憩スペースを新設しました。休憩スペースの側方には大きな窓があって豊洲の景色を一望でき、開放感ある空間に仕上がっています。席間の空間を広くとり、ゆとりを持たせていることも、開放感を感じさせるポイントです。
休憩スペースのインテリアは、木目調や茶色で統一されています。空間の隅には観葉植物が設置されており、従業員が伸び伸びと過ごせる雰囲気です。
(参照元:https://www.shigotoba.net/business_interview_2111_askulryuofficerenewalofficetour.html)
カルビー株式会社では2021年の本社オフィスリニューアルに併せて、多目的に活用できるカフェスペースを設置しています。このカフェスペースには社外の人も入室でき、来客時の打ち合わせ場所や待ち合わせスポットとしても利用できる設計です。
カフェスペースの天井デザインには、自然の恵みを感じさせる「じゃがいも」柄を採用しています。木目調の椅子や机・随所に置かれた観葉植物も、カルビー株式会社らしさを感じさせるポイントです。
(参照元:https://www.shigotoba.net/business_frontline_2205_calbeegarenewaloffice.html)
イーストフィールズ株式会社のリフレッシュスペースは、コンパクトな空間に冷蔵庫・コーヒーサーバー・電子レンジなどの設備が設置されています。本棚には従業員の持ち寄ったスキルアップに役立つ書籍が並べられ、自由に読めるシステムです。冷蔵庫内のドリンクも従業員が持ち寄り、シェアし合うシステムで運用されています。
また、イーストフィールズ株式会社にとってのリフレッシュスペースは、従業員の個性が尊重される空間です。従業員の意向をふまえ、リフレッシュスペースに気分転換用の卓球台やゲーム機を置くことも許可しています。
(参照元:https://www.shigotoba.net/business_interview_2211_fullremotedekizuita_1.html)
(参照元:https://www.shigotoba.net/business_interview_2211_fullremotedekizuita_2.html)
おしゃれな休憩室を設計するためには、オフィス家具やインテリア選びにこだわることも重要です。以下では、休憩室の設計に役立つおすすめ商品を「机・テーブル」「椅子・ソファ」「間仕切り・パーテーション」「観葉植物・インテリア小物」の四つのカテゴリ別にご紹介します。
デザイン性の高い机を置けば、簡単にワークスペースとは異なる雰囲気の休憩室が完成します。以下の商品はおしゃれかつナチュラルなデザインで、どのような社風の企業の休憩室にもおすすめです。
カフェ風の休憩室にマッチする円形天板のマルチワークテーブルです。サイズは直径800×高さ720mm、天板のカラーはダークウッドとホワイトの2種類があります。脚のカラーはホワイトとブラックがあり、休憩室の雰囲気に合うものを選択できます。
■本体価格(2023年10月時点)
¥11,900(税込)
※製品本体の価格です。カラー・オプションの有無などによって、価格は変動します。
カフェ風の休憩室にマッチする円形天板のマルチワークテーブルです。サイズは直径800×高さ720mm、天板のカラーはダークウッドとホワイトの2種類があります。脚のカラーはホワイトとブラックがあり、休憩室の雰囲気に合うものを選択できます。
■本体価格(2023年10月時点)
¥11,900(税込)
※製品本体の価格です。カラー・オプションの有無などによって、価格は変動します。
少人数の打ち合わせやカフェ休憩に適したサイズのカフェテーブルです。サイズは幅750×奥行750×高さ×720mmで、天板のカラーはナチュラル木目、ブラウン木目、ホワイトの3種類から選択できます。天板のエッジ部分には曲線仕上げが施されており、肘が痛くなりにくい設計です。
■本体価格(2023年10月時点)
¥16,152(税込)
※製品本体の価格です。カラー・オプションの有無などによって、価格は変動します。
少人数の打ち合わせやカフェ休憩に適したサイズのカフェテーブルです。サイズは幅750×奥行750×高さ×720mmで、天板のカラーはナチュラル木目、ブラウン木目、ホワイトの3種類から選択できます。天板のエッジ部分には曲線仕上げが施されており、肘が痛くなりにくい設計です。
■本体価格(2023年10月時点)
¥16,152(税込)
※製品本体の価格です。カラー・オプションの有無などによって、価格は変動します。
オフィスで使用する椅子やソファは、快適性やデザイン性に注目して選ぶことが大切です。以下では、快適に座れておしゃれなことはもちろん、プライバシーに配慮できる形状など、プラスアルファの工夫がある商品をピックアップしてご紹介します。
2脚を向かい合わせの形に設置することで、ファミレス風のボックス席を作れるハイバックソファです。サイズは幅1400×奥行660×高さ1,000mmで、適度に高い背もたれが隣のボックスとの目隠しになり、周囲の目を気にせずミーティングできるスペースを作れます。デザインのバリエーションは、ダークグレーの布張り・アイボリーのPVCレザーの2種類です。
■本体価格(2023年10月時点)
¥57,900(税込)
※製品本体の価格です。カラー・オプションの有無などによって、価格は変動します。
2脚を向かい合わせの形に設置することで、ファミレス風のボックス席を作れるハイバックソファです。サイズは幅1400×奥行660×高さ1,000mmで、適度に高い背もたれが隣のボックスとの目隠しになり、周囲の目を気にせずミーティングできるスペースを作れます。デザインのバリエーションは、ダークグレーの布張り・アイボリーのPVCレザーの2種類です。
■本体価格(2023年10月時点)
¥57,900(税込)
※製品本体の価格です。カラー・オプションの有無などによって、価格は変動します。
おしゃれなオフィスの休憩室にマッチするデザイン性とコンパクトに折りたたみできる機能性が特徴的なソファです。省スペースで収納できるタイプの商品ですから、椅子が足りない場合の予備として備えておくと便利です。
ソファのカラーは、グリーン・ブラックの2色が用意されています。座る部分は572mmの幅広設計で、窮屈さを感じさせません。
■本体価格(2023年10月時点)
¥11,828(税込)
※製品本体の価格です。カラー・オプションの有無などによって、価格は変動します。
おしゃれなオフィスの休憩室にマッチするデザイン性とコンパクトに折りたたみできる機能性が特徴的なソファです。省スペースで収納できるタイプの商品ですから、椅子が足りない場合の予備として備えておくと便利です。
ソファのカラーは、グリーン・ブラックの2色が用意されています。座る部分は572mmの幅広設計で、窮屈さを感じさせません。
■本体価格(2023年10月時点)
¥11,828(税込)
※製品本体の価格です。カラー・オプションの有無などによって、価格は変動します。
従業員全員がリラックスできる開放感を保ちつつ、プライバシーに配慮した空間を用意するためには、間仕切り・パーテーションを活用しましょう。以下では、おしゃれなオフィスにも馴染み、プライバシー空間の確保に役立つおすすめ商品をご紹介します。
厚みのあるアルミ素材と木材もしくはアルミパネルを組み合わせた丈夫でおしゃれなパーテーションです。サイズは高さ1,820mm×幅900mmで、複数枚を連結すれば、希望に応じた広さのプライバシー空間を確保できます。全面がアクリルパネルになっているタイプを一部に取り入れれば、プライバシー空間の中にも十分に光が射し、暗さは気になりません。全面もしくは一部がラダー(はしご)デザインになっているタイプをレイアウトすると風が入り、開放感ある印象を実現できます。
■本体価格(2023年10月時点)
¥17,900(税込)
※製品本体の価格です。カラー・オプションの有無などによって、価格は変動します。
厚みのあるアルミ素材と木材もしくはアルミパネルを組み合わせた丈夫でおしゃれなパーテーションです。サイズは高さ1,820mm×幅900mmで、複数枚を連結すれば、希望に応じた広さのプライバシー空間を確保できます。全面がアクリルパネルになっているタイプを一部に取り入れれば、プライバシー空間の中にも十分に光が射し、暗さは気になりません。全面もしくは一部がラダー(はしご)デザインになっているタイプをレイアウトすると風が入り、開放感ある印象を実現できます。
■本体価格(2023年10月時点)
¥17,900(税込)
※製品本体の価格です。カラー・オプションの有無などによって、価格は変動します。
三方がパネルで囲われた半個室風のブースを、大掛かりな工事なしで設置できる商品です。ブース内にはデスクとソファが用意されており、ひとりでリラックスしたりWeb会議したりする際のスペースとして重宝します。サイズは幅960×奥行860×高さ1,260mmです。
パネルとソファのカラーバリエーションは、ミントグリーン・モカブラウンの2種類です。デスク部分には配線穴が付いていて、ノートPCやタブレットを長時間使用する作業にも対応できます。
■本体価格(2023年10月時点)
¥85,900(税込)
※製品本体の価格です。カラー・オプションの有無などによって、価格は変動します。
三方がパネルで囲われた半個室風のブースを、大掛かりな工事なしで設置できる商品です。ブース内にはデスクとソファが用意されており、ひとりでリラックスしたりWeb会議したりする際のスペースとして重宝します。サイズは幅960×奥行860×高さ1,260mmです。
パネルとソファのカラーバリエーションは、ミントグリーン・モカブラウンの2種類です。デスク部分には配線穴が付いていて、ノートPCやタブレットを長時間使用する作業にも対応できます。
■本体価格(2023年10月時点)
¥85,900(税込)
※製品本体の価格です。カラー・オプションの有無などによって、価格は変動します。
従業員が気分転換し、リラックスできる休憩室を作るためには、観葉植物やインテリア小物を取り入れることも考えましょう。以下では、リラックスできる空間づくりに役立つおすすめ商品をご紹介します。
メンテナンスの手間がかからず、どのような企業も導入しやすい人工観葉植物セットです。本製品は「幸福をもたらす木」ともいわれる高さ1,400mmのベンジャミンが2点セットになっています。光触媒加工が施されていますので、休憩室の空気を極力クリーンに維持したい企業には最適です。
■本体価格(2023年10月時点)
¥16,564(税込)
※製品本体の価格です。カラー・オプションの有無などによって、価格は変動します。
メンテナンスの手間がかからず、どのような企業も導入しやすい人工観葉植物セットです。本製品は「幸福をもたらす木」ともいわれる高さ1,400mmのベンジャミンが2点セットになっています。光触媒加工が施されていますので、休憩室の空気を極力クリーンに維持したい企業には最適です。
■本体価格(2023年10月時点)
¥16,564(税込)
※製品本体の価格です。カラー・オプションの有無などによって、価格は変動します。
ポリウレタン混合の中わたを使用し、もちもちした質感に仕上げられたクッションです。縦長の形状で椅子の背もたれ部分に当てれば腰から背中を優しく包みこみ、リラックスした気持ちにさせてくれます。横長の形状で当てた場合には、椅子の脇からはみ出た部分が腕を支えてくれる設計です。カラーバリエーションは落ち着いた色味の7色で、サイズは55×40×20cmです。どのようなテイストの休憩室にも馴染みます。
■本体価格(2023年10月時点)
¥3,990(税込)
※製品本体の価格です。カラー・オプションの有無などによって、価格は変動します。
ポリウレタン混合の中わたを使用し、もちもちした質感に仕上げられたクッションです。縦長の形状で椅子の背もたれ部分に当てれば腰から背中を優しく包みこみ、リラックスした気持ちにさせてくれます。横長の形状で当てた場合には、椅子の脇からはみ出た部分が腕を支えてくれる設計です。カラーバリエーションは落ち着いた色味の7色で、サイズは55×40×20cmです。どのようなテイストの休憩室にも馴染みます。
■本体価格(2023年10月時点)
¥3,990(税込)
※製品本体の価格です。カラー・オプションの有無などによって、価格は変動します。
オフィスの休憩室は部署の垣根を超えたコミュニケーションの場として機能するとともに、従業員満足度や組織としての生産性も左右するスペースです。ポイントを押さえた家具選びやレイアウト決めを行い、企業の利益に貢献する休憩室を設計しましょう。
アスクルではご紹介した以外にも休憩室に適した家具を多数扱っているので、ぜひ実際の商品を見て、イメージを膨らませてください。
編集・文・画像:アスクル「みんなの仕事場」運営事務局
制作日:2023年10月30日
2016年11月17日のリニューアル前の旧コンテンツは
こちらからご確認ください。