「周囲への後ろめたさから、『私用で休みたい』の一言が言えなかった...」
そんな経験を持つ人は少なくないだろう。一方、充実した休みは社員にとっても会社にとってもプラス、と積極的に利用を促している会社が増えているという。仕事一筋というのは過去の話。仕事もプライベートも充実してこそ、『できるビジネスパーソン』ということだろうか。
ECショップのコンサルティングやLPO事業を手がける「株式会社ギャプライズ」では、誰かを喜ばせるための休日として『サプライズ休暇』制度を設けている。"休暇の理由"を社員の前でプレゼンし、そこで承認を得ることができれば取得できるという仕組みだ。これまでの採用例は「遠方に暮らす恋人の両親に挨拶に行きたい」「妹の卒業式に両親に代わって自分が出てあげたい」といったケース。このサプライズ休暇、一日有給休暇が増える上にプレゼンを行うことで他社員がその人の仕事以外の一面を知る機会にもなり、コミュニケーションアップにも一役買っているという。
株式会社ギャプライズ/バーゲンでの戦利品が入った買い物袋を持って堂々の出社!?
また、週末よりも平日に休んだ方が好都合という場合も多いだろう。前述の「ギャプライズ」が導入しているのは、バーゲンのために平日の午前中に休みが取れる『おしゃれ半日休暇』。女性をターゲットにマーケティングプランニングを手がける「株式会社Hime & Company」でも同様に『バーゲン半休』を実施している。初日のバーゲンに乗り込んで目当ての商品をゲットした後は、戦利品を掲げて堂々と出社でき、同僚とのお披露目大会なんて楽しみも堪能できるワケだ。これなら、駅のロッカーにこそこそと荷物を隠して、後ろめたい気持ちで午後の仕事をこなす必要もなくなるだろう。
また、採用コンサルティングを手掛ける「株式会社ツナグ・ソリューションズ」では、美容室やネイルサロンに行く日として『理美容半休』を採用している。社員が常にトレンドに敏感であることは、お客様のココロを掴むサービスを提供するためにも非常に効果的なのだそうだ。
上記のほかにも、「ツナグ・ソリューションズ」では最高5日間連続で休暇を取得できるボランティア休暇、勉強休暇やカルチャー&エンタメ半休など自己啓発を目的にした休暇を多数設けている。単なる"有給休暇"というよりも、目的別に休暇を細分化してユニークな名前を付けることで、休暇の取得率も上がりだそうだ。
人ごみがチョット苦手な私。週末はついつい家でダラダラと過ごしてしまうことも多い......。その点、平日の休みはおトク感が満載!いつもは若者で賑わう人気のカフェだって、平日ならなんのその。普段はできないオシャレなランチで優雅な気分に浸るのが、私の密かな楽しみなのです。
そこで、今回私が提唱したい法則はコレ。「社員の心のゆとりは、会社のゆとりと比例する」。
社員の有給休暇取得率を上げるためには、企業側の努力も必要。まずは面白い休暇の名前をつけてみるのもありかもしれませんな。
※掲載されている情報の内容やリンクは、掲載当時のものです。内容については最新の情報とは異なる場合や、リンク先が無い場合がありますので、あらかじめご了承ください。