外為や株もいいけれど、もっとお手軽に「もう1つの投資」を楽しめる社内通貨。今回は、バラエティに富んだ貯め方・使い方ができるオリジナルの社内通貨を持った会社をご紹介しよう。
株式会社イノベーション/「感謝」のキモチを忘れないのも「inno-ism」の1つ。THANKSカードに「inno」を添え、お世話になった人に贈る
四半期ごとにいつでも換金OK。会社の業績に連動して換金レートも変動。社内のちょっとした取り組みやイベント、仲間からのプレゼントなどで増減する。そんな社内通貨『inno』を活用しているのが、株式会社イノベーションだ。「私たちの大切な企業理念『inno-ism』の共有に、もっとアソビゴコロや感動を持たせたい」という社長の想いから、2008年4月に誕生した。 「『行動力のある人』など、企業理念に沿って設定されたテーマに合わせて全員で投票を行い、獲得票数に合わせて『inno』を付与」「チームやユニットでNO残業デーを達成したら『inno』をGET!」「四半期に一度、最も感謝したい人へ贈る『THANKSカード』に『inno』を添える」などなど、その用途は実にさまざま。ゲーム性たっぷりの毎日が送れそうな取り組みだ。
株式会社サイブリッジの社内通貨は、その名も「シブリ」。社名と「出し渋り」をかけて名づけられたのだとか。換金レートは1シブリ1円とわかりやすく、用途はなんとも気軽で便利。たとえば、「立て替えたお弁当代、シブリで精算ね」「これ教える代わりに10シブリちょうだい」「新人歓迎会の会費、シブリで徴収します!」などなど。精算方法も簡単で、社内グループウェアの専用ページから支払いや換金の手続きをすればOK。何かと面倒な小銭の貸し借りも、シブリなら非常にスムーズだ。
アールエスコンポーネンツ株式会社/顧問と本社CEOの顔が印刷されたフラッペ紙幣。外貨さながらのリアルなデザイン
ネーミングの由来はかき氷。食べないでいると溶けてしまうかき氷のように、アールエスコンポーネンツ株式会社の社内通貨「フラッペ」も、使わないでいると月に100円ずつ減ってしまう。このシステムには「自分のためにすぐ使って欲しい」という想いが込められているそうだ。
「フラッペ」が支給されるのは、企業内大学「RSユニバーシティ」で講座を受講し、受講表にあるビンゴカード(講座別の番号でマス目をチェック)でビンゴを出した時。その他、社内表彰や部門間のお手伝いの感謝のしるしでも使用される。貯めた「フラッペ」は、自己啓発、ストレス軽減・健康維持、社内コミュニケーション、寄付という4つの用途で使用できる。溶けないうちに自己投資しよう!
その会社で働いている人だけが手にいれ、使うことができる社内通貨。自分の会社へのロイヤリティが高まるだけでなく、現金でのやり取りにはない「アソビゴコロ」や「あたたかみ」を体感できる制度ではないだろうか。
若い頃、熱中していたRPGゲームで「"コイン"ヲ ゲットシマシタ」という瞬間のあのワクワク感。リアルマネーとはひと味違う喜びがあったものじゃ。社内通貨も、これと似ているのかも知れぬ。
そこで今回提唱したいのは「社内通貨は社内にワクワク感をもたらす」という法則。スパイスが料理の味にぐっと深みを与えるように、社員の心に驚きや感動を与えてくれること間違いなしじゃな。
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