誰にとっても「挑戦してみたいけれど、なかなかキッカケがないことベスト3」に入りそうな「ボランティア活動」。昨今では、社員にその機会を提供してくれる会社があるらしい。
仲間と一緒に作った色とりどりのキャンドルを囲む社員たち
誰もいなくなったオフィスの明かりが一斉に消えたのは、夏至の日の20時。帰途を急ぐ社員たちは、カバンの中にあるお手製の色とりどりのキャンドルに思いをはせる。今日は家中の照明を消して、このキャンドルに火をともす。いつもなら真っ先につけるTVも、今日はお休み。やわらかい明かりの中で、ワインでも飲みながら、ゆっくりと流れる時間を楽しもう。
そんな心あたたまる取り組みをしているのは「富士ゼロックス株式会社」だ。NPO団体が呼びかける「100万人のキャンドルナイト」に連動したこの企画。従業員に環境保全や社会貢献活動の機会を提供し、意識を高めてもらうことを狙いとした同社の「Love Earth Action Fuji Xerox (Leafx - リーフエックス - )キャンペーン」の代表的なプログラムだ。2008年度、 Leafxキャンペーンには国内外の関連会社も含めた社員とその家族、総勢36,500名が参加した。参加者にはボランティアポイントが付与され、たまったポイントは換金されてWWFやユニセフへ寄付される仕組み。ほんの小さな取り組みも、世界のどこかで誰かを笑顔に変えているかもしれない。
「正しいオヤジ」に生まれ変わった社員たち
仕事をリタイアした途端、生きがいを失ってしまうなんてちょっと悲しい。ましてや、日がな一日町をブラブラしている「あやしいオヤジ」になってしまうなんてもっと悲しい。そんな事態に陥らないよう、日清食品グループの50歳以上の社員や取引先社員を対象に、子どもたちへ自然との共生を教える「正しいオヤジ」を育てるプロジェクトを実施しているのが「日清食品ホールディングス株式会社」だ。
この取り組みもNPO団体と連携しており、延べ25時間の研修カリキュラムに参加することで、「学校支援リーダー」の資格を取得(費用はすべて会社が負担)できるという。資格取得後は、毎年120万人の小学生が参加する宿泊体験活動「子ども農山漁村交流プロジェクト」に指導者として参加するだけでなく、子どもたちの健全な育成のために地域の自治体や団体での社会貢献活動で活躍できる。このプロジェクトを機に、「新しい自分」を見いだす社員も少なくないそうだ。
今までの人生を振り返ったり、自信を手に入れたり、新たな目標を見つけたり。オフィスの外での「ボランティア活動」は、仕事とは一味違った自己実現の場をもたらしてくれるのではないだろうか。
「世の中をもっと良くするために何かをしたい!」。私だってそんなキモチは多々あれど、果たして何からどう手をつけていいのやら...。でも会社が背中を押してくれるなら、非常に心強いものじゃ。
そこで今回は、「プライスレスな活動は、会社の『個性』をアップする」という法則を提唱! ボランティア活動を通じて、社員一人一人が「新しい自分」を見いだせば、会社の個性も2倍にアップする。もちろん、会社全体としても大きく社会に貢献できるのはいうまでもないですな。
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