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収納棚なのに抜け感?!その解決方法はグリッド棚にあり(株式会社ミダス訪問[2])

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収納は多くのオフィスで悩みのタネだ。収納を増やしたいものの、そのための場所はないというのがオフィスの実情だ。収納棚を間仕切りとして使うことでスペース効率を上げる方法もあるが、収納棚ゆえに普通の間仕切りにはない厚みと高さで、圧迫感がどうしても出てしまうのが普通だ。


株式会社ミダスのオフィスでは、空間の間仕切りを兼ねた天井まで高さのある収納棚で収納力を確保しつつも、圧迫感のない、抜け感のあるオープンな空間を作り出すことに成功している。その解決方法は...。



■棚自体が光も風も通すグリッド形状の棚という解決方法

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ポイントは、収納棚がグリッド形状であること。木製の格子構造の棚で背板が存在しない。背板がある一般的な収納棚と異なり、棚自体が風も光も通すことで、独特の抜け感が生まれている。例えるならば、京町家に見られる格子だ。もちろん、板材は格子構造なので収納に見合った強度は十分に確保されている。


写真は、管理部門と設計部門を仕切るグリッド棚を正面から撮影したもの。グリッド棚で仕切られた向こう側がグリッドを通して垣間見えるのがわかる。


グリッド棚と一般的な収納棚の違いをもっとも感じるのは、棚の前に立った時だ。一般的な収納棚ではどうしても感じてしまう圧迫感が圧倒的に少ない。それは、棚で仕切られた部屋の奥までが自然に見えることであったり、棚の向こう側から照明の光が抜けてくることであったりして、仕切りであって仕切りでないところだろう。


光だけでなく、エアコンからの送風も通り抜けてくるので、グリッド棚で区切られたエリアの空気がこもることもなく風通しが良い。グリッド棚で空間を仕切った場合、仕切られた側とつながっているので、閉塞感がないオープンな雰囲気になることも特筆すべきところだ。



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こちらの写真はグリッド棚を正面からアップで撮影したもの。


ファイルは統一されたカラーリングのファイルケースに収められていることで、とてもスッキリさせている。写真のエリアは、個人収納のコーナーになっており、縦3個分を一人分として割り当てられているとのことだ。また、立った時に目線に入る、棚の上段はなるべき開けておくルールで開放感を維持している。



ミダスのオフィスではこうしたグリッド棚が社内あちこちで使われており、空間を間仕切りしつつ、収納も確保している。社内を歩いても広さを感じるのはグリッドの抜け感から来るのだろう。


《Note》

  • 収納を増やすため棚を間仕切りとして使うとスペース効率が良いが圧迫感が出てしまう。

  • 棚自体が光も風も通すグリッド形状の棚にすることで圧迫感なく、収納力を確保できる。


取材先

オフィスデザインで働き方を変革させる|株式会社ミダス

東京・築地にオフィスを構える空間デザイン事務所。創業以来5,000件を超えるプロジェクトを手掛けている。

働きやすい空間とは何でしょうか

「単にデザインが良いだけではなく、会社によって価値観や文化、方向性が違いますから、それらを汲み取ったオフィスづくり、企業のワークスタイルをしっかりと焙り出して、企業のビジョン、方向性を含めて、実際に企業が求めているワークプレイスは何かを提案しています。」(株式会社ミダス 代表取締役社長 小松 健悦)







編集・文・撮影:アスクル「みんなの仕事場」運営事務局
取材日:2016年10月18日




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