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空間デザイン事務所ミダスの秘密 この仕掛けにはこんな工夫、構造が隠されていた!(株式会社ミダス訪問[4])

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過去、第3回にわたって紹介してきました。今回はその総集編として紹介します!



5,000件を超えるプロジェクトを成功させてきた空間デザイン会社のミダスのオフィスには、ほかにも多くの秘密が隠されているんです。



■ミダス小松社長インタビュー「実験オフィスという位置づけ」

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どうしてミダスのオフィスには、こんなにたくさんの仕掛けがしてあるのか。株式会社ミダス 小松社長に尋ねました。


すると、こんな答えが!


「このオフィスは2013年1月に改装したんですが、 その目的として、お客様に見ていただく、 オフィス空間をデザインする会社のライブオフィスとして作った ということがまずはあります。 ミダスのオフィス空間でのわたしたちの働き方を お客様に見ていただき、ヒントにしていただければということです。」

お話を聞いてなるほどです。確かにすごく参考になります。


「また、このオフィスの中にはいろいろな仕掛けがしてあって、 実験オフィスという位置づけでもあります。 これからのオフィスをどうすればいいかという中に、 オフィスの中でいろいろな実験をして、 良かったこと悪かったことをデータ化して取り込んでいっています。 なので今もあちこち変えて実験しているんです。」

それでなんですね!そういうことだったんですね。


というわけで、ミダスの秘密を入口から順に一気にダイジェストでお伝えします!



■オフィスをつらぬく スギ(杉間伐材)の板の流れ

上の写真で小松社長が手をのせているカウンター。

この木の天板は、スギ間伐材の板材です。

写真の右手に見える木の壁も同じ板材です。


実はこの板材は、社員の皆さんのデスクの天板にも使われています。

デスクの天板につながって、壁になり、さらにつながって天井へ、

もう一方は床へと変化していきます。


一つの板材が天板や壁や床や天井になれるとのことで、

オフィス内をつらぬくダイナミックな流れのあるデザインになっています。


間伐材なので環境にも優しいのです。

スギの天然木ですから、近づくとスギのいい香りがします。

特に施工当初はスギのいい香りがオフィス中に漂っていたとのこと。

ですねぇ。

ミダスのオフィスにはあちこちに「和」を感じるんですよね。



■オフィスをつらぬくスギ板の流れをスタート地点から順に

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こちらは、その板の流れのスタート地点。

写真左手のハイカウンターから、ハイカウンター側面、

床、デスクと一体となってつながっているのがわかります。


左手や奥にはグリッド棚(※)が見えますね!

収納棚の間仕切りなのですが、

仕切られた向こう側が見えるんです。

この格子の感じは、京町屋っぽさがあって、

こちらもどことなく「和」のマインドを感じたりします。


(※)グリッド棚については、
収納棚なのに抜け感?!その解決方法はグリッド棚にあり(株式会社ミダス訪問[2])」に詳しく紹介していますのでぜひご覧ください。



■スギ板はデスク天板になりオフィスを通ります。後ろには空間を間仕切るホワイトボード

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板の流れはデスク天板として室内を流れていき、

オフィスの中ほどで天井と床に分岐して流れていきます。


写真奥に写っているホワイトボードのパネルについては、次の
集中しつつコミュニケーションできる多機能オフィスの秘密(株式会社ミダス訪問[1]))」に詳しく書いていますのでぜひ。


■そしてスギ板は天井へ

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板が天井になっているところ。

社内の板の流れの終わりの方です。

コンクリートの躯体にしっかりとアンカーボルトを取り付けて、ステーでつり下げています。


■オフィスに出現した雲梯(うんてい)は健康のため

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オフィスの中に現れた雲梯(うんてい)

小学校の校庭にあるあれです。なつかしいです。


改装の際に社員の方からアンケートを取った結果、

健康のため雲梯(うんてい)がつくられた
とのこと。

試しにぶらさがってみると、なかなかにハード。

毎日いい運動になりそうです。

こちらの雲梯もほかの構造と同じく

コンクリートの躯体から支えているので耐荷重は万全
です。


その写真の中に見えるダークブラウンの棚もグリッド棚です。

詳しくはこちらをご覧ください↓

収納棚なのに抜け感?!その解決方法はグリッド棚にあり(株式会社ミダス訪問[2])


■セミナーができるフォーラムエリアには......

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こちらはセミナーができるフォーラムエリアです。

50名まで入れる大きさです。

写真の中央奥をよく見ると、そこには...


■シロクマ~! の巨大ぬいぐるみ

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シロクマさんがいます。大きい~。


■フォーラムエリアはロールパーテーションで自由に仕切れます!

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25cm刻みで仕切り位置が変えられるので、

こちらで打ち合わせ、向こうで一人仕事などなど自由自在に仕切れます。

半紙のように少し透けるので、向こうの存在が感じられるのがポイントです。

このあたりはこちらの記事(↓)で詳しく紹介していますのでまだの方はぜひ!

集中しつつコミュニケーションできる多機能オフィスの秘密(株式会社ミダス訪問[1]))


■フォーラムエリアのカウンターはずっしりH形鋼

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フォーラムエリアのカウンターは、H形鋼です。

H形鋼は、工事現場で見かけますが、建物や橋の構造材に使われます。

鋼の断面のかたちがHになってるからH形鋼なんです。

そのH形鋼を平べったい部分(フランジ)をテーブル面にしています。


H形鋼はまさに''建築''のシンボル

向かって左側をコンクリートブロックで下から支えてボルトで固定。

反対側は鋼鉄製ワイヤーで建物の天井部分の躯体からつり下げて支えています。

つり下げる構造はオフィス内随所にみられてすごく象徴的で印象に残るカウンターです。


こんなにしっかり固定しているのは、重量がスゴイので

地震などを考慮するとこれくらいは固定が必要になるとのこと。


■シロクマさんのいる裏手にはバーカウンターがあります

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写真左手のバーカウンターでは、社員の方がコーヒーを飲んだりしてくつろがれているそうです。


■バーカウンターの向かいにはファミレス風ソファーコーナー

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バーカウンターの向かいには、ファミレス風ソファーコーナーがいくつか。

こちらで雑談したり、打ち合わせしたり。


■「動」の会議室は立ち会議

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クローズドな会議室もあります。


どうして「動」の会議室かというと、テーブルがハイカウンターになっていて、立って会議ができる会議室だからです。


ハイチェアが置いてあるので普通のテーブルに見えてしまいますが、このテーブルは高さが高いのです。


ちなみに、このハイチェア。見たことあるワイヤーの背面は、スチールケースのシンクチェアのハイタイプ。


壁はホワイトボードになっていたり、天井が銀色になっていたり、

テーブル天板がオフィスエリアで使われている杉板と共通になっていたり、

参加者をいろいろと刺激するデザインになっていて、まさに「動」の会議室です。


■「静」の会議室 天板はクロコダイル革調

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こちらは「静」の会議室。

シックです。

テーブルの天板はクロコダイル革調の仕上げ。

チェアはホワイトレザー。

とってもエグゼクティブ感のある部屋になっています。

もちろん普通に座り会議です。


天板のクロコダイル革調なのは、板面がぼこぼこして紙を書きにくくして、ペーパーレス化を図る意味もあるとか。


ちなみに、テーブル奥は鉄板シートになっていて、こちらはエイジングを試しているとのこと。


実験要素がいっぱいです。

■電話コーナーに、バジィスペース社のバジィ・コクピット(Buzzi Cockpit)

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オフィス内中央付近にあるハイカウンター。
そこには不思議な囲いの物体がありました。

遮音の集中ボックスとのこと。

現在は写真のような感じで、電話をするときの電話スペースとして使用しているそう。

ためしに箱の中に頭を入れてみると、かなり吸音効果を感じます。

これは欲しいかも。


  • 調べると、
  • ベルギーのバジィスペース(Buzzi Space)社のバジィ・コクピット(Buzzi Cockpit)という商品でした。
  • 置くだけで静かなスペースがつくれるというユニークな商品です。
  • (日本総代理店: 株式会社ワークプレイスソリューションズ)


■オフィスチェアの種類がた~くさん

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たくさんの種類のオフィスチェアを置いているのは、実際に社員が使用して、クライアントのニーズに合った椅子を提案できるようにするためだそう。


1週間ごとに使うオフィスチェアをローテーションするルールになっているとのこと。


詳しくはこちらの記事にて↓
空間デザイン事務所のオフィスチェア(株式会社ミダス訪問[3])【椅子コレ】

1週間交代でいろいろな椅子に座れるのっていいですねえ。



まだまだあるのですが、このあたりで紙面が尽きたようです。

秘密がいっぱいの実験オフィス。わくわくしますね。



その秘密の一部を、ひも解いたのがこちら↓ まだお読みでない方はぜひご覧くださいませ。



最後に。


長時間の取材に応じていただいた株式会社ミダスの皆様、ありがとうございました!





取材先

オフィスデザインで働き方を変革させる|株式会社ミダス

東京・築地にオフィスを構える空間デザイン事務所。創業以来5,000件を超えるプロジェクトを手掛けている。

働きやすい空間とは何でしょうか

「単にデザインが良いだけではなく、会社によって価値観や文化、方向性が違いますから、それらを汲み取ったオフィスづくり、企業のワークスタイルをしっかりと焙り出して、企業のビジョン、方向性を含めて、実際に企業が求めているワークプレイスは何かを提案しています。」(株式会社ミダス 代表取締役社長 小松 健悦)







編集・文・撮影:アスクル「みんなの仕事場」運営事務局
取材日:2016年10月18日




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