今回は、エイピーピー・ジャパン株式会社(APPJ)の東京本社オフィス(東京・五反田)にやってきました。こちらは2015年11月に移転した、1フロア1085平方メートル(328坪)の新しいオフィスです。
エイピーピー・ジャパン株式会社は、アジアを拠点とする総合製紙メーカーのアジア・パルプ・アンド・ペーパー・グループ (APP) の日本法人です。APPグループは世界最大級の製紙メーカーの一つで(*1)、インドネシアのジャカルタと、中国の上海に大きな拠点を持ち、同社製の紙は、雑誌や印刷物、コピー用紙、段ボールなど、私たちの身の回りでいろいろな形になって使われています。
*1) 「製紙産業の現状と今後の方向性
2013年 世界の紙・板紙生産量でのランキングでは、APPグループが同社ウェブサイト公表値から見て、世界第5位に相当するとのこと。
■最寄駅は「五反田駅」
JR山手線・東急池上線・都営地下鉄浅草線の計3路線の乗り入れる「五反田駅」が最寄りになります。JR五反田駅東口から徒歩5分、「大崎駅」からも徒歩7分の地にあるオフィスビル「東五反田スクエア」の14階の1フロアをすべて使用しています。
移転先の選定では、海外からのアクセスの良さなど、総合的に勘案して決定されたとのこと。東京にあるインドネシア大使館も徒歩圏内にあることもポイントだったというのも、インドネシアに最大の製紙拠点を持つ外資系の同社ならでは。ちなみに、東京本社以外にも、国内には、名古屋支店、大阪支店、九州事務所(福岡)の3拠点を展開しています。
東京の本社オフィスには約90名が勤務され、そのうち約60%が女性と、女性の多いオフィスです。
では、さっそくオフィスツアーに参りましょう!
オフィスの案内にあたり、広報をご担当の、同社会長室・PR エグゼクティブ・ディレクター 飯沼 光子さん、同社マーケティング・コーポレートコミュニケーション本部 PRユニット 兼 環境ユニット スペシャリスト 加藤 真弓さん、オフィス移転のプロジェクトチームの取りまとめを担当された同社人事・総務本部 マネージャー 吉田 美穂子さんの皆様にお話を伺いました。
■メインエントランス
同社の入居する14階に上がり、エレベーターホールから同社エントランスに向かうと、受付が見えてきます。
■ショールームスペース
エントランスロビーはショールームスペースになっています。
同社の製品の紹介や植林などの環境保護について、サイネージやパンフレットで紹介されています。インドネシア スマトラ島を象徴するオランウータンのぬいぐるみもたくさんありますねー。
エントランスロビーの側面の壁一面に広がる森林の写真は、ヘリコプターからスマトラ島中部に位置する インドネシア リアウ州 ギアム・シアク・ケチル・ブキット・バツ保護区178,000 haを撮影したもの。同社が植林等の保護プログラムを実施しています。ちなみにAPPグループ全体の植林面積は、インドネシアで110万ha、中国で30万haあり、合計140万haになるとのこと。
こちらは同社製の紙から作られる数々の製品の展示です。
あの雑誌の紙や、コピー紙、包装紙などがAPPグループの紙なんですね!
普段は紙がどこから来たのかということを意識しないので新鮮でした。
では、早速、執務エリアに入っていきましょう。
■会議室
会議室のエリアには、フルハイトのガラスパーティションで区切られた大小の会議室が並びます。
移転にあたり、オフィス移転のプロジェクトチームにて、皆の気持ちが明るく士気の高まる会議室を目指して作られたとのこと。
計7つの会議室には、同社の社名のAPP JAPANの頭文字を取って、それぞれ、Ambition(大志)、Passion(情熱)、Possibility(可能性)、Journey(旅)、Adventure(冒険)、Pioneer(先駆者)、ActioN(行動)という名前が付けられています。
こちらは主に社内用がメインとなっている小会議室。
こちらも社内用がメインの会議室。家具はIKEAで購入されたものが多いとか。
ガラス張りにすることで通路が明るくなりますね。
こちらは来客用の大会議室。
木目調のパネルに、壁側にはホワイトボードが作られています。
■執務エリア
執務エリア見渡して撮影。
室内にはパーティションやハイキャビネットなどの視界を遮るものを置かず、1フロアで見通しの良いフロアレイアウトになっています。
通路側には3段ラテラルのローキャビネットを配置して、収納力を確保しつつ、視界の広さを保っています。
■営業部エリア(フリーアドレス)
こちらは営業部、4本部が集まるエリア。
座席はフリーアドレス制を取っています。
座席は、1人あたり1,400mm~1,600mm幅程度。正面にデスク上パーティションがあります。
中央の通路はコミュニケーション円滑化のため。
移転前はデスクを横に長い島スタイルで並べていて、移動距離が長くなっていたため、移転を機に、島の間(部門間)をもっと気軽に行き来できるようにと中央通路が作られたとのこと。
■フリーアドレスは緩やかなルールで運用
あれれ、それにしても座席はフリーアドレスとのことですが、普通の固定席の雰囲気ですね。そのあたりを、オフィス移転のプロジェクトチームの取りまとめを担当された同社人事・総務本部 マネージャー 吉田 美穂子さんに伺いました。
フリーアドレス制については、利用者にストレスがたまりすぎないよう緩やかなルールで運用しています。基本的には皆さん同じ席に座っていますが、プロジェクトに応じて席替えをしたり、作業台が必要な人はスペースに余裕のある席を利用するなどしているようです。社員の増減や組織変更に簡単に対応できるということも大きなメリットです。
(同社 吉田さん)
■個人ロッカー
こちらは営業部の近くにある個人ロッカー。
フリーアドレス制なので、こちらに私物やノートパソコンを収納します。
■固定席エリア
財務会計本部、SCO本部、人事総務本部といったバックオフィス部門は、固定席制を採用しています。
こちらはちょうど空いている座席を撮影しました。
集中して業務ができるよう左右と前方をデスク上パーティションで囲み、1,400mm~1,600mm幅のL型デスクを使用しています。広くていいですね!
■部門間の仕切りはローキャビネットで収納力と視界を確保
部門間は、視界を遮らないようローキャビネットで仕切っています。これで収納力も確保! 製紙メーカーグループだけに、業務で紙の使用は多いとのこと。
■オフィスチェア
オフィスチェアは、移転前からのもの。
コクヨ ダイナフィットチェアー2。
エルゴノミクスデザインのロングセラーモデルですね。
こちらは、コクヨ バリシア。
背面メッシュなので男性の方に使われることが多いとか。
■オアシス
こちらは休憩スペースの「オアシス」。
壁にはライブラリ。本棚上の大きな時計は左から、インドネシア・ジャカルタ、中国・上海、東京の三拠点の時刻を示しています。1時間ごとタイムゾーンが違うんですねー。
こちらも「オアシス」昼食など休憩に使えるテーブル。飲料コーナーになっています。
室内に、柱やパーティション、ハイキャビネットのない、明るく見通しの良いオフィスが印象的でした。外資系総合製紙メーカーということもあり、デスク幅も1,400mm~1,600mmと広く、デスク上ワークスペースが十分確保されているので仕事のしやすさも追求されていて、働きやすそうなオフィスですね!
- こちらの記事もご覧ください
- エイピーピー・ジャパン株式会社のオフィスチェアを見せてください (オフィス訪問[2])
取材先
エイピーピー・ジャパン株式会社
アジアを拠点とする世界最大級の総合製紙メーカー アジア・パルプ・アンド・ペーパー・グループ (APP)の日本法人。取扱高約450億円(2016年12月)。従業員数 約100名(2017年3月)。東京本社以外にも、国内には、名古屋支店、大阪支店、九州事務所(福岡)の3拠点を展開。
編集・文・撮影:アスクル「みんなの仕事場」運営事務局
取材日:2017年7月27日